★ひとこと 「落葉の絨毯の上を桟敷ヶ岳から魚谷山を経て二ノ瀬」
城丹国境尾根から桟敷ヶ岳(右)と魚谷岳(左)
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★行った日 2003年11月17日(月) 曇後晴
単独
★コース
JR高槻6:42=(地下鉄)京都7:06=(京都バス)北大路7:38=岩屋橋8:25→志明院8:50→薬師峠9:10→(往復20分)(649.1m)岩屋山三角点→薬師峠9:30→10:25都眺めの岩10:30→(895.9m)桟敷ヶ岳10:45→ナベクロ峠11:05→祖父谷峠11:25→石仏峠12:00→(往復10分)石仏→12:10石仏峠12:15→13:05魚谷峠13:10→(816.2m)魚谷山13:20→柳谷峠13:30→レリーフ前13:45→出合橋滝谷峠分岐13:55→滝谷峠14:10→樋ノ水峠分岐14:45→樋ノ水峠15:00→(往復10分)(699.8m)貴船山三角点→樋ノ水峠15:10→樋ノ水峠分岐15:20→夜泣峠15:55→16:20(叡電)二ノ瀬16:25=(京阪)出町柳=(阪急)四条17:09=阪急高槻17:30
○岩屋橋〜薬師峠〜桟敷ヶ岳
ウイークデーの朝一の北大路発岩屋橋行きの京都バスは、最初、市原行きに乗り加茂川中学前で岩屋橋行き小型バスに乗り換える必要がある。週日のせいか登山客は私一人だけだった。岩屋橋から志明院に向かって舗装道路を歩き始めたが、紅葉は盛りを過ぎ枯葉状態だった。約30分で志明院に着くが、その直前の右側から薬師峠への登山道が始まる。
志明院の山門を左下に見て登って行き、途中から沢沿いになる。大きな岩の所で右の沢へ入り大岩を乗り越えて進む。この辺りから開けた明るい谷となり志明院から30分弱で6体のお地蔵さんの待つ薬師峠だ。以前、峠には小屋があったが完全に倒壊し瓦礫になっている。峠から左へ10分位の所に(649.1m)岩屋山三角点があるが、見通しのない灌木にかこまれた所だ。桟敷ヶ岳は峠から右方向へなだらかな尾根道を登って行く。見晴らしは良くないが時々左に大森集落が見える。峠から約1時間で「都ながめの岩」に着く。まわりの木々が伐採され、逆光のなかで白く輝く京都市街が遠望できた。厳冬期には市内から晴れていればいつも真っ白に輝いて見える山だ。ブナの大木林の緩斜面を登るとすぐに見晴らしの開けた高圧鉄塔に出る。愛宕山や比叡山が良く見える。風が強いので相当遠くからジェット機のような高圧線のうなり音が響き渡っていた。ここから少し下って登り返すと(895.9m)桟敷ヶ岳頂上だ。東方の視界が開けている。
○桟敷ヶ岳〜魚谷山〜二ノ瀬
祖父谷峠の4本杉 城丹波国境尾根から北方の山々 石仏峠
今西錦司博士のレリーフ 滝谷峠 二ノ瀬ユリから比叡山
樋ノ水峠分岐点 貴船山三角点 夜泣峠分岐からユリ道
夜泣峠 二ノ瀬駅近くの富士神社
二ノ瀬の集落
風が強く寒いので早々に山頂をおさらばし、頂上から約30分のナベクロ峠を目指して下る。ナベクロ峠を少し過ぎてから、周山方面へでられる飯盛山への道を左に分け、更に高圧鉄塔の下にでるので右方向へ行く。少し進むと木を伐採した背の頭にでるが、西方以外の視界が開け、きょうの山行で一番の絶景だった。風さえなければ大休止したい場所だ。伐採地を下ると杉林に入り、4本の杉大木がある峠が祖父谷峠だ。左は井戸へ、右は岩屋橋へでられるが、石仏峠は直進の急坂を登る。石仏峠へつながる尾根道の木々の間から北方の山々を展望できる。ナベクロ峠から石仏峠まで約1時間だ。峠から2〜300メートル左(井戸方向)へ下った所に2体の小さな可愛らしいお地蔵さんが大木の根元に鎮座している。峠を右に下るとすぐ林道にでる。
魚谷峠へはこの林道を右へ下る。2年前に初めて来た時、地図から判断できず左へ行って失敗した経験がある。狼峠を経て魚谷峠へでるつもりであったが、林道からの分岐点付近で伐採された木材が散在していて分岐点がわからず魚谷峠まで約1時間の単調な林道歩きに終始した。魚谷峠から約10分で見通しの悪い灌木にかこまれた(816.2m)魚谷山三角点だ。笹薮を下ると10分で柳谷峠だ。ここから細ヶ谷を渡渉を繰り返しながら足場の悪い道を15分ばかり下ると今西錦司博士のレリーフが中くらいの岩に嵌め込まれている。なだらかな沢沿いを約10分下り、砂防堰堤を越えたところで左の小さな谷をさかのぼると滝谷峠だ。直進すると出会橋にでる。
滝谷峠から二ノ瀬ユリにかけて新しい標識が200メートル毎に設置され、事故の際の標識に使おうとしている様だ。滝谷峠から平らな山道となり、薄暗い杉林のなかを快調にとばす。貴船山三角点へ行くべく樋ノ水峠分岐を右へ曲がり、なだらかな坂道を樋ノ水峠まで登る。(699.8m)貴船山三角点は峠から右へ5分位やぶを入った所にあるが見晴らしは全然ない。樋ノ水峠分岐から三角点往復に急いでも30〜40分みる必要がある。ここ辺りから二ノ瀬ユリが始まり長々と緩斜面道路を下るが石ころ道のためあまり歩き易くない。夜泣峠への分岐点付近では、従来比叡山方面の見晴らしが抜群だったが、前の植林された木々が生長して見通しが悪くなってしまった。ここからのユリ道も石ころだらけで歩きにくかったので、夜泣峠への落葉絨毯の尾根道を歩きなんとか日のあるうちに二ノ瀬に着くことが出来た。
紅葉の名残を期待して北山歩きを計画したが落葉絨毯歩きになってしまった。しかし、冬支度を始めた北山の装いに他所にない独特の趣を感じた山行だった。市街地は晴だったが、冬型気圧配置のため北山は曇がちで尾根筋では西よりの強風が吹きつけ、週日のせいか岩屋橋から二ノ瀬まで一人のハイカーに出会うこともなかった。