比叡山(玉体杉730m)

 

★ひとこと   「大原から雪の延暦寺漫歩を経て近江神宮へ」

雪の根本中堂

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★行った日   2005年1月24日(月)  晴一時曇   単独
          
★コース
JR高槻駅6:42(JR、京都地下鉄)=7:26国際会館駅7:36(京都バス)=戸寺7:58→(京都一周トレイル)三千院分岐8:10→林道終点8:19→東海自然歩道出合8:46→9:00仰木峠9:09→水井山分岐9:19→自動車道隧道9:50→横川中堂10:08→10:13元三大師堂10:18→水井山分岐11:04→11:12(730m)玉体杉11:22→釈迦堂11:59→自動車道歩道橋12:22→根本中堂12:40→坂本ケーブル延暦寺駅12:50→桜茶屋13:44→北白川分岐13:54→夢見ヶ丘14:24→林道始点14:42→14:56崇福寺跡横(志賀峠分岐)15:00→百穴古墳15:06→15:30近江神宮15:37→15:58JR西大津駅16:09=JR高槻駅16:43

○大原〜横川
 京都地下鉄の国際会館駅で地上に出ると雪はなかったがあたりは霜で真っ白、東山稜線から朝日が昇る寸前で、寒々とした比叡山がまじかにそびいえていた。乗客の少ないバスを戸寺で下車、バス停からすぐに東へ登りだした。住宅街を抜けると杉植林帯のなかを谷沿いに登る。山影のなかの大原の里の向うに金毘羅山が朝日に輝いている。途中、三千院からくる京都一周トレイルと合わせ、林道終点で橋を渡りいよいよ急坂だ。杉林の支尾根を急登して三千院からくる東海自然歩道と合流し、緩い道を登りつめるとバス停から約1時間で仰木峠だ。林道終点あたりから残雪が残りはじめ、峠では2、30センチどまりだったが吹きだまりではそれ以上あるのでスパッツを着けた。
 今回は水井山を通らず東海自然歩道を通って横川へ行くので、水井山方面と別れて急下降して谷を渡り再度急登する。ドライブウエーをくぐり斜面を登ると横川の駐車場に着く。拝観料を払い凍てついた道を進むと眼前にハデハデの横川中堂が現れる。昭和17年に焼失し昭和30年代にコンクリート再建されたそうで有難味が少ない。さらに奥へ小道をたどるとそれなりに雰囲気のある元三大師(がんざんだいし)堂だ。比叡山は高野山などに比べて一般の信者が群れて参詣することは少ないようだが元三大師堂はその例外で一般の信者が多いらしい(司馬遼太郎著街道をゆく「叡山の諸道」より)。

 

      (大原)               (林道終点)       (東海自然歩道との合流点)
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 (杉植林帯の東海自然歩道)       (仰木峠)        (意外にけわしい自然歩道)

 
 
 
 
 
 
 
 
 

    (快適な自然歩道)         (横川中堂)            (元三大師堂)

 
 
 
 
 
 
 
 
 

○横川〜西塔
 再び横川の駐車場まで戻り行者道(東海自然歩道)に入る。なだらかな雪道を進みドライブウエーをくぐると横高山から下ってきた道と合流する。この辺りは今までの杉林と異なり小灌木の明るい疎林帯だが相変わらず下界の展望は殆どきかない。合流点から数分で本日の最高地点海抜約730メートルで見晴らし抜群の玉体杉だ。きょうは霞んでいるが、北から東にかけて蓬莱山、伊吹山、湖東や鈴鹿の山々が白く輝き、西南には京都市街が広がっている。掲示によれば、ここで回峰行者は御所に向かってお祈りをささげるそうだ。行者道をさらに進むと小さな石塔が道端に並んでいたりする。その昔、叡山の無名僧が亡くなると三塔(横川、西塔、東塔)十六谷の杣道に葬られたそうだが、現代の土木工事などで掘り返されたものを並べたのかもしれません。横川から西塔の釈迦堂まで約1時間半以上の行程だ。通常は沢山の人が訪れる釈迦堂から浄土院にかけて人に出会うことはなく、雪のなかの静寂な雰囲気にひたることができた。

    (快適な行者道)         (横高山分岐点)      (深くても積雪20、30センチ)
 
 
 
 
 
 
 
 
 

      (玉体杉)        (玉体杉から蓬莱山を望む)    (行者道らしい石塔群)

 
 
 
 
 
 
 
 
 

       (釈迦堂)          (常行堂と法華堂)     (浄土院(伝教大師のご廟))

 
 
 
 
 
 
 
 
 

○西塔〜東塔
 浄土院の参道石段を登りドライブウエーの歩道橋を渡ると東塔はすぐだ。阿弥陀堂など現代に再建された塔堂伽藍を過ぎ石段を下ると根本中堂だ。東塔までくるとまばらに参詣人が訪れていた。東海自然歩道は途中まで無動寺道をいくのでこの道をたどる。途中、坂本ケーブル延暦寺駅からの琵琶湖側の展望は本コース2番目(1番は玉体杉)の素晴らしさだ。しかし午後になると霞がひどくなって湖東の山々は殆ど見えなくなってしまった。石畳の無動寺道を明王堂めざして下り、東海自然歩道は途中で大弁財天女の額のかかった鳥居のところを弁天堂方向へ右折する。明王堂は通らず、崖下の狭い空間にある弁天堂と行場の前を通る。

 

    (浄土院の参道)       (西塔から東塔への道)      (阿弥陀堂横の塔)
 
 
 
 
 
 
 
 
 

     (阿弥陀堂)             (戒壇院)              (講堂)

 
 
 
 
 
 
 
 
 

(ケーブル延暦寺駅から琵琶湖)     (無動寺道)           (弁天堂分岐)

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
○東塔〜近江神宮
 ここからの東海自然歩道は山肌をぬい谷を渡るアップダウンの少ない杉林中の山道となる。途中、鳥居が2ヶ所あり桜茶屋と称する2番目の鳥居が過ぎると、ドライブウエー下の隧道を経て京都の北白川へ下る道と分岐する。道は長い急な丸太階段を一直線に下る。谷を渡り九十九折れの道を登り返すと比叡山ドライブウエーの夜景スポット夢見ヶ丘だ。東海自然歩道からは展望がきかないが、少し下ると大津から琵琶湖が望める場所がある。ひたすら下ると砂防堰堤のあるヤブツバキの多い谷間に入る。3月頃まで砂防工事中のため正式にはこの道は通行止になっているが工事の人にことわって通してもらう。谷沿いの林道を下ると崇福寺(すうふくじ)跡横を通り京都北白川へ抜ける旧山中越え(志賀峠)分岐だ。道沿いには山中越えの安全を祈願した志賀の大仏(しがのおぼとけ)もある。この辺りは古墳時代後期(千四百年前)の墓が多く集まった百穴古墳群もある。人里に入ると湖西道路をくぐって南志賀の街並みをしばらく南進すると近江神宮だ。
 神宮からは錦織の住宅街を南へ20、30分ほど歩くとJR西大津駅だ。きょうはおだやかな日差しに恵まれ静かな雪の延暦寺を楽しむことができた。
 
      (弁天堂)             (桜茶屋)         (谷へ下りる長い丸太階段)
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 (谷から登る九十九折れ道)  (夢見ヶ丘からの快適な下り)   (ヤブツバキの多い谷)

 
 
 
 
 
 
 
 

 (志賀の里から見た山並み)      (近江神宮拝殿)         (近江神宮)

 
 
 
 
 
 
 
 
 

★ルート断面図

 

 

 

 

 

 

★地  図
(1)大原〜坂本ケーブル延暦寺駅        (2)坂本ケーブル延暦寺駅〜JR西大津駅

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(参考地図)
・山と高原地図       京都北山(1)
・2万5千分の1地形図  大原、京都東北部

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