行者還岳(1546.2m)八経ヶ岳(1914.9m)

 

★ひとこと   「大川口から行者還岳を経て奥駈道で八経ヶ岳へ」

聖宝の宿跡付近から行者還岳(手前右)を望む

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★行った日   2005年5月9日(月)  晴   単独
          
★コース

高槻5:00(近畿高速、西名阪)=柏原IC(県道、R309)=7:25大川口登山口7:35→奥駈道出合9:26→行者還小屋9:29→奥駈道分岐9:45→9:54(1546.2m)行者還岳10:04→奥駈道分岐10:11→行者還小屋10:23→天川辻10:26→一ノ垰11:23→11:46トンネル西口分岐11:53→(1600.1m)弁天の森12:13→聖宝の宿12:35→13:32弥山小屋13:39→14:05(1914.9m)八経ヶ岳14:14→弥山小屋14:38→聖宝の宿15:04→弁天の森15:28→トンネル西口分岐15:43→トンネル西口16:28→大川口登山口17:30(県道)=洞川(R309、県道)=柏原IC(西名阪、近畿高速)=高槻21:30

○大川口(神童子谷と布引谷出合)〜行者還小屋
 大阪の日の出は丁度5時、朝早くに明るくなりヘッドライトを点けずに出発した。柏原ICで西名阪を出て、二上山から葛城、金剛の山並みの奈良県側の裾野を南下するがいずれの山頂付近も雲に隠れていた。R309で下市から吉野山地に入り、天川村から川迫川(こうせいがわ)沿いに渓谷をさかのぼると大阪から約2時間半で大川口(おおこぐち)だ。ここは神童子谷(じんどうじだに)と布引谷の合流地点で、橋を渡って左側に行者還岳、右側に鉄山の登山口がある。橋の手前に数台分の駐車スペースがある。
 橋を渡ってすぐに左の吊橋を渡ると杉林のなかの急坂が待っている。吊橋の入口手すり横に小さい行者還岳の表示がある。ジグザグに急坂を小1時間登ると、北方にはバリゴヤの頭から稲村ヶ岳、西南には鉄山から弥山、西には川迫川渓谷が望める見晴らしの良い場所に出る。地形図には送電線があるが、撤去した送電線の鉄塔跡らしく、ここから登山道沿いに点々と鉄塔跡らしい痕跡が残っている。支尾根の吊尾根を越えると初めて行者還岳が見える。崩れたガレ場の涸沢や桟道を通って行者還岳山頂の南の裾を巻き、自然林を登りきると奥駈道と出合う。すぐ目の前に立派なトイレもある行者還小屋が建っている。


 (神童子谷と布引谷出合の橋)   (行者還岳登山口吊橋)     (布引谷にかかる吊橋)

    (急坂の登山道)         (急坂の登山道)       (鉄塔跡から川迫川渓谷)

  (鉄塔跡から鉄山と弥山)   (鉄塔跡からバリゴヤの頭)    (吊尾根の登山道)

 (登山道から行者還岳を望む)    (ガレ場の登山道)        (ガレ場の登山道)

 
○行者還小屋〜行者還岳〜トンネル西口分岐
 行者還小屋から奥駈道を大普賢岳方向へたどる。崩れた岩場の丸太梯子階段を登りきると奥駈道と行者還岳の分岐点だ。明るい尾根上の分岐点から特徴的な大普賢岳が望める。尾根伝いに左へシャクナゲの間を登ると山頂だが見通しはない。少し先の岩頭まで行くと間近に稲村ヶ岳がそびえている。山頂にはシロヤシオやシャクナゲが咲くはずだが数週間早過ぎたようだ。地形図では小屋から山頂に直接登るように登山道がついているが誤りなので注意が必要だ。帰りは来た道を小屋まで戻る。
 小屋のすぐ南が小さな地蔵が鎮座している天川辻(てんかわぐち)だ。トンネル西口分岐まで疎林帯の短い笹原の明るい尾根道で、後方には木の間から行者還岳と大普賢岳見え隠れし、右手には鉄山から弥山、八経ヶ岳に続く山並みが見えている。一帯にはコバイケイソウの葉だけが青々と茂っていたが、念願のヤマシャクヤクは沢山あったが残念ながら1、2週間早過ぎてすべて蕾状態であった。小屋を出発して約1時間で一ノ垰(いちのたわ)だ。トンネル東口へはここから通じている。更に尾根道を進みピークを越えるとトンネル西口分岐だ。

     (行者還小屋)       (小屋近くの岩場の地蔵)      (岩場の奥駈道)

(行者還岳への奥駈道分岐点) (分岐点から望む大普賢岳)       (行者還岳)

 (行者還岳から稲村ヶ岳)          (天川辻)      (コバイケイソウの芽吹く尾根道)

       (一ノ垰)            (笹原の尾根道)        (トンネル西口分岐)


○トンネル西口分岐〜弥山小屋
 トンネル西口分岐から聖宝の宿跡まではなだらかな疎林帯の尾根道のアップダウンだ。途中、弁天の森のピークを越えたコルP1532には明るい広場があって八経ヶ岳から弥山も望める絶好の休憩場所だ。銅像のある聖宝の宿から樹林帯の急坂を登る。数年前に比べて木がまばらになって明るくなった感じの奥駈道を進み、丸太階段が現れると弥山小屋は近い。立ち枯れたトウヒ林の中を登りきると弥山小屋前広場だ。

     (弁天の森)        (P1532から八経ヶ岳と弥山)     (聖宝の宿跡)

  (明るい灌木の登山道)    (登山道から大普賢と行者還) (整備されている丸太階段)

   (頂上近くの登山道)   (立ち枯れたトウヒの中の登山道)   (弥山小屋前広場)

○弥山小屋〜八経ヶ岳〜トンネル西口〜大川口

 小屋近くの谷筋には残雪が残っている。立ち枯れたトウヒの中を下り、オオヤマレンゲの食害防止柵の扉を開け閉めしながら登り返すと八経ヶ岳だ。オオヤマレンゲは新芽が出だしたところで、咲くのは梅雨の終わり頃と思われる。近畿最高峰の八経ヶ岳山頂からの展望は素晴らしく、きょうは少し霞んでいたが、北方には弥山越しに大普賢岳から山上ヶ岳、南には仏生嶽から釈迦岳が連なっていた。
 トンネル西口分岐まで同じ経路で下山し、そこからトンネル西口までシャクナゲの多い急坂の支尾根を下った。支尾根の尾根近くでは硬い蕾であったシャクナゲは、急坂を下るに従って蕾が膨らみ始め、急坂が終わる所では満開であった。トンネル西口から500メートル位下った所で道路側面壁の崖崩れのため通行止となっていたが、トンネル西口からの登山者は車を通行止地点の天川村側に駐車して登っているようだ。トンネル西口から約1時間の長い林道歩きで大川口に帰着した。林道から見た景観は素晴らしく、当初、稲村ヶ岳やバリゴヤの頭が正面に見え、やがて鉄山から弥山の崩れた谷筋(布引谷?)が見え、最後に布引谷の渓流沿いに下る新緑の道を退屈しないで歩くことが出来た。
 帰途、洞川温泉に寄って汗を流し、往路と同じ経路で帰阪した。きょうは好天に恵まれ、変化のある山歩きができたが、残念なのはいまいち早過ぎて、ヤマシャクヤク、シロヤシオ、オオヤマレンゲなどの華麗な花を見ることが出来なかったことだ。次回は、花期を確かめて花街道に再挑戦したいものだ。
 
  (八経ヶ岳へ続く登山道)    (立ち枯れトウヒの林)          (八経ヶ岳)

 (オオヤマレンゲ食害防止柵) (芽吹く前のオオヤマレンゲ)     (八経ヶ岳登山道)

     (八経ヶ岳)             (八経ヶ岳)        (頂上から釈迦ヶ岳方面)

  (頂上から大普賢岳方面)     (頂上から東の谷)           (トンネル西口)

 
★道端の花
    (ミツバツツジ?)         (ムシカリ?)         (オオヤマレンゲの新芽)
 
   (コバイケイソウの葉)      (ミヤマカタバミ)             (?)
 
   (ヤマシャクヤクの蕾)         (スミレ)            (シャクナゲ1)
 
    (シャクナゲ2)           (シャクナゲ3)           (シャクナゲ4)

★ルート断面図

★地  図
(1)大川口登山口〜トンネル西口分岐

(2)トンネル西口分岐〜八経ヶ岳

(参考地図)
・2万5千分の1地形図  弥山

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