山頂から杉谷へ下る東海自然歩道分岐までは水平歩道の尾根道だ。超高圧鉄塔の下から自然歩道と別れ、ポンポン山から約30分で釈迦岳だ。かつて、釈迦岳から北方の見晴らしが良かったが、木々が成長したため小塩山がかろうじて見えるだけだ。支尾根を下るとすぐに大杉の十字路だ。右は川久保渓谷、直進は川久保尾根、左はこれから下る大沢だ。本コース唯一の急坂を下り、谷沿いに進むと大杉から約30分で大沢集落だ。冬でも温室栽培の生椎茸が売られている。
府道を東進すると右手山中に入った所に大阪府天然記念物の杉古木がある。奇怪な樹形は一見の価値がある。ゴルフ場方向に進み、キャンプ場の所を右へ入り坂を登り詰めるとギロバチ峠だ。見晴らしの良い板敷きのベンチがあり休憩の適所だ。
ギロバチ峠から水無瀬渓谷出合までは、尾根道から左の木の間から天王山の辺りが垣間見え、谷筋に入ると意外に嶮しい所もある散策路だ。最後に急坂を下ると水無瀬渓谷に突き当たる。
(山頂から下り尾根道) (東海自然歩道分岐点) (釈迦岳)
(釈迦岳山頂から小塩山) (大杉)
(大沢へ続く谷筋)
(ギロバチ峠付近) (水無瀬渓谷へ続く尾根道) (水無瀬渓谷出合)
水無瀬渓谷には急流を利用した水車の残骸が往時を偲ばせている。渓谷美を楽しみながら約30分も下ると尺代集落だ。水無瀬渓谷の右岸は鬱蒼とした木々の茂る急斜面だが、地図で見ると山上はゴルフ場なのでうっかり水を飲んでは駄目だ。尺代で水無瀬川を渡り、竹薮の小道を疲れた足をひきずりながら登ると若山神社だ。今年の山行の無事を感謝して手をあわせる。境内から淀川方面が木の間から眺められる。
境内に太閤道の登り口がある。急坂をジグザグに大阪府天然記念物の大木のツブラジイ林の中を登る。このシイノキばかりでなく太閤道の尾根道の大きな木々が根こそぎ倒れているのが目についた。昨年の台風被害か?。ゴルフ場周辺が特にひどく、開発の影響に目を見張るばかりだ。四つ辻からゴルフ場とも離れて尾根を南進する。若山三角点を過ぎると左手入ったところに北摂展望所がある。淀川が夕日に光り、市街地の向こうに生駒山、金剛山が連なっている風景はまさに秀逸だ。尾根道を直進し、金竜寺へ下る道を右に分けて、なだらかに下ると見晴らしのよい悠久の丘に飛び出す。半年位前まで工事をしていた高槻墓地公園の最上部に位置する休憩所だ。墓地の急坂を下ると車道だ。車道を下ると金竜寺からの道と合流する磐手橋だ。あとは市街地を30分歩いてJR高槻駅だ。
比較的長距離になったが、冬の晴れ間のなか神社仏閣が点在するハイキングコースを存分に楽しむことが出来た。
(水無瀬渓谷の水車の残骸) (水無瀬渓谷) (尺代)
(若山神社から水無瀬方向) (若山神社)
(台風被害のままの太閤道)