青根ヶ峰(867.9)四寸岩山(1235.6m)大天井岳(1438.7m)

 

★ひとこと   「吉野から大峯奥駈道で展望の四寸岩山を経て大天井岳へ」

四寸岩山から大天井岳を望む

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★行った日   2006年3月20日(月)  晴   単独
          
★コース

高槻5:23(近畿高速、西名阪)=柏原IC(県道、R309、県道)=7:22金峯神社駐車場7:34→金峯神社7:42→(867.9m)青根ヶ峰8:00→林道出合8:07→モノレール小屋(四寸岩山登り口)8:33→心見茶屋跡8:45→9:34(1235.6m)四寸岩山9:45→足摺の宿跡9:58→林道出合10:25→百丁茶屋跡10:41→祠11:28→大天井岳(1438.7m)直下撤退11:38→祠11:45→12:11百丁茶屋跡12:25→林道出合→足摺の宿跡13:14→13:30四寸岩山13:41→百丁茶屋跡→モノレール小屋14:13→14:50金峯神社駐車場15:00(県道、R309、県道)=柏原IC(西名阪、近畿高速)=高槻18:00

 当初の計画では、車ではなく近鉄で吉野まで行き大天井岳を経て洞川へ下山したかった。しかし、4月末まで洞川温泉から下市へ戻る夕方のバスがなかったので、仕方なく吉野から大天井岳をピストンするマイカー登山にした。このところナタネ梅雨模様ですっきりしない天気が続いていたが、きょうはめずらしく快晴だ。彼岸ともなると一頃より随分日の出が早くなり近畿高速から見える茜色に染まる生駒連山が素晴らしい。二上山や葛城山の麓を通り、吉野口から下市を経て吉野山へ向かった。蔵王堂の前の狭い道を抜け竹林院から山中を走り、早朝のため約2時間で奥千本口バス停付近の金峯神社駐車場に着いた。ここから吉野大峯林道が四寸岩山(しすんいわやま)、大天井(おおてんじょう)岳の中腹を通って黒滝村や五番関まで通じているが3月まで通行禁止だ。1車線ながら全線舗装の立派な林道だ。吉野大峯林道は新しいせいか古い地図には記載されていない。
 駐車場から金峯神社(きんぷじんじゃ)へ登る途中に展望台があり、竜門岳など北方の展望が開けている。少し登ると金峯神社だ。金峯とはこの辺りから大峯山にかけての総称らしい。神社右の石畳の道が大峯奥駈道だ。紅葉の名所、西行庵を過ぎ、女人結界石碑を通って少し登ると青根ヶ峰だ。視界はない。普通、吉野山というとここを指すらしい。下りの尾根道からは西南の視界が開け黒滝村の山々が美しい。古道は一旦、林道と合流してから山へ入り、再度、林道へ出る。林道を進み黒滝村への分岐を右に分け、更に直進すると左側に四寸岩山への登り口がある。登り口の下にモノレール小屋があり、木材運搬用と思われるが作業者用の座席のついた車両が係留されていた。
 高度差200メートルの急坂をモノレールと並行して登ると尾根だ。急坂の途中に心見茶屋跡がある。明るい疎林の尾根を緩やかに登る。残雪を踏んで林を抜けると、出発して約2時間で四寸岩山山頂だ。疎林中の三角点からの展望は駄目だが、すぐ下の尾根から見える南〜西の展望が雄大だ。北には大普賢岳、山上ヶ岳、稲村ヶ岳、弥仙などが見え、これから訪れる大天井岳が紺碧の空に白く輝いていた。

 
 (金峯神社前、左が駐車場)   (金峯神社展望台から北方)  (金峯神社本殿、右が奥駈道)

   (大峯奥駈道の始まり)      (奥駈道の石塔群)           (西行庵)

  (うっそうとした杉林を行く) (青根ヶ峰への分岐、女人結界碑)(青根ヶ峰への丸太階段)

       (青根ヶ峰)     (青根ヶ峰付近から黒滝村の山並み)   (林道出合)

 
  (2度目の林道出合)      (黒滝村(右)への林道分岐)    (四寸岩山登り口)
 
    (モノレール小屋)          (急坂を登る)          (明るい尾根道)
 
  (山頂直下の残雪の道)     (四寸岩山の山頂付近)         (四寸岩山)
 
                  (四寸岩山頂上から南〜西の展望)

 山頂から霧氷の花咲く灌木林を尾根伝いになだらかに下ると足摺の宿跡だ。この辺りには奇怪な形の石灰岩が散在している。明るい疎林帯を下ると3回めの林道だ。林道そばに広場があるので、林道の走行可能時期には大天井岳や四寸岩山の登山基地駐車場の適地だ。林道を行くと五番関に至るが、古道は百丁茶屋跡を目指して右へ入る。しばらく薄く積もった雪道を登ると、四寸岩山から約1時間で宿泊もできる百丁茶屋跡の小屋だ。ここで直接五番関に向かう古道と分かれて大天井岳へ向かう。疎林の尾根を登るごとに残雪が目立ち始め、ついに祠のある広場の所でアイゼンなしでは登れなくなってしまった。3月末の吉野にはアイゼンは不要と考えて持って来なかったのが甘かった。ここから急坂となり、積雪面がパンパンに硬くて登山靴のエッジが立たないので手がかりのない登山道は登れなかった。幸い、登山道に沿った急斜面にモノレールがあったのでレールを掴んで登ることにした。汗ばんだ手袋が鉄のレールにくっつくのをはがしながら頂上手前70〜80メートル位まで登ったが、残念ながらレールが雪面の下に埋まっており、手がかりなしに急坂雪面が登れず退却した。
 大天井岳直下の祠の所から北方の展望が素晴らしく、四寸岩山を近景として、左から金剛山、大和葛城山、二上山が大和平野の彼方に連なっていた。なるべく林道を歩きたくなかったので、帰りも四寸岩山を越えて林道へ出、あとは疲れてきたので林道ばかりをたどって金峯神社駐車場へ帰着した。きょうの状況では、林道に一応通行止めの表示はあったが百丁茶屋登り口までは十分通行可能だ。
 終日快晴に恵まれ、桜には早かったが静かな大峯奥駈道を散策できた。特に、見晴らし尾根からの大峯前衛の山々の展望が素晴らしかった。ここは世界遺産に登録された道らしく、道路標識は完備し、古道も整備された歩き易い道だった。帰りはラッシュ時と重なり3時間かかってやっと帰阪した。

 
 (四寸岩山の霧氷咲くブナ林)  (山頂下の吉野大峯林道)       (足摺の宿跡)
 
 (足摺の宿跡付近の石灰岩)    (灌木と杉林の稜線)       (明るいブナ林)

   (3度目の林道出合)      (百茶屋跡への登り口)        (百丁茶屋)

 (手入れの届いた針葉樹林)  (だんだん雪深くなる尾根道)    (大天井岳直下の祠)

   (祠から四寸岩山を望む)   (山頂へ向かうモノレール)    (霧氷の花咲く登山道)

   (線路を頼りに登る)       (線路を掴んで登る)    (線路も雪の下、滑って登れず)

               (大天井岳直下の祠から北方を望む)

★ルート断面図

★地  図(GPS軌跡)
(1)吉野山〜四寸岩山                      (2)四寸岩山〜大天井岳


(参考地図)
・2万5千分の1地形図  吉野山、新子、洞川

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