藤原岳(1120m)

 

★ひとこと   「聖宝寺道で藤原岳を経て孫太尾根経由東藤原へ」

聖宝寺手前の坂本から藤原岳を望む

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★行った日   2006年3月25日(土)  晴   単独
          
★コース

高槻5:09(名神)=八日市IC(R307、R306)=鞍掛橋(R306)=彦根IC(名神)=関ヶ原IC(R365、R306)=8:00藤原岳登山口駐車場8:12→1合目8:28→3合目8:50→5合目9:03→7合目9:21→8合目(大貝戸道出合)9:35→9合目9:50→10:16藤原山荘10:30→10:50(1120m)藤原岳11:10→治田峠分岐11:52→P965 12:08→12:40草木(P834)12:46→丸山13:27→神武(P387)14:10→林道出合14:27→貯水池堰堤14:38→15:13東藤原駅15:21=西藤原駅→15:38藤原岳登山口駐車場15:43(R306)=鈴鹿IC(東名阪)=亀山IC(R1)=栗東IC(名神)=高槻19:00

 昨日から2日続きの快晴だ。セツブンソウを求めて鈴鹿山系の花の名山、藤原岳へ出かけた。伊吹山、藤原岳など花の名山は何れも石灰岩質で、セメント原料採掘のため山の形が変わっている。藤原岳は今回で3回目なので一味違った孫太尾根を散策するつもりだ。道も不明瞭な初めてのコースなので早めに出発した。R306で登山口へ向かうつもりだったが残念ながら鞍掛橋で冬季閉鎖中だ。しっかりゲートが閉じていたので仕方なく彦根ICまで戻り、関ヶ原まわりで藤原岳登山口に着いた。登山口は福寿草シーズンの晴の土曜日とあって沢山のハイカーで賑わっていた。
 聖宝寺の横から林道に入り樹林の中を進むとすぐに1合目の表示があって、右に分岐している急な登山道を登る。すぐに谷筋に出て、急な石灰岩の谷を登ってから針葉樹林帯に入りしばらくジグザグに登る。6合目の手前で支尾根に達し、明るい尾根筋を登ると7合目辺りから残雪が目立ち始める。明るい広場のある8合目で大貝戸道と合流し、灌木帯の雪の急斜面を斜めに登っていくと福寿草が目立ち始め、9合目では辺りが黄色になるほど真っ盛りだった。登山口から約2時間で藤原山荘だ。まわりの地肌が露出した所に福寿草が咲き乱れていたが、目的のセツブンソウはぜんぜん姿を見せなかった。
 多くの登山者は天狗岩方面へ登って行くが、これから孫太尾根がひかえているので藤原岳山頂を目指した。雪が消えると笹原を分けて登る必要があるが、今回は雪面を歩くだけなので楽だ。雪の表面は柔らかいが下がしっかりしているので壺足にもならず、先日の大天井岳と異なり滑ることもなかったのでアイゼンの出番もなく快適に登れた。山頂からは文字通り360度の景観だ。北方には、伊吹山、白山、御嶽山が白く輝き、南方には竜ヶ岳、御在所岳、綿向山などが楽しめた。山頂付近は地肌の露出箇所が殆んどないので花はこれからと思われる。

 
(聖宝寺、登山口は右へ曲がる) (聖宝寺裏の林道を登る)    (1合目、右の山道を登る)

  (石灰岩の谷間を登る)      (針葉樹林帯の3合目)     (針葉樹林帯を登る)

(6合目、明るい疎林の尾根道) (残雪の沢沿いの斜面を進む) (7合目、残雪歩きが始まる)

(明るい8合目、大貝戸道と合流)(雪の急坂をジグザグに登る)   (9合目、福寿草群落)

 
   (満開の福寿草)       (9合目、桑名方面の展望)   (周りに福寿草咲く藤原山荘)
 
  (地肌が見えない藤原岳)     (藤原山荘を振り返る)        (藤原岳山頂)
 
                  (山頂から北〜東〜南の展望)
 
                  (山頂から南〜西〜北の展望)

 山頂から治田峠の方へ県境尾根をなだらかに下る。尾根の先端からは急斜面の疎林帯を下るが、これから通る孫太尾根が足下に見えている。治田峠へ続く県境尾根ルートには要所に番号付の道標があり、踏み跡が残雪で消えている所もあるが、テープも所々にあるので注意すれば迷うことはない。急斜面を木に掴まりながら下ってから山腹を横切ると尾根に出る。O孫太尾根分岐だ。ここからP965まで尾根伝いに小さい木をかき分けて登る。道もテープもないが頂上を目指せばよい。P965ピークは雪に覆われ何の表示もない。山頂の尾根の先端からO孫太尾根分岐まで下ってしまうとピークまで再度登り返す必要があるが、本当は県境尾根従走路ではなく県境尾根を忠実に下れば自動的にP965に着く筈だ。
 P965から灌木帯の石灰岩がごろごろしている明るい尾根を漫歩する。尾根の灌木の間から、後ろには藤原岳のピークが、左側には石灰岩採掘現場が見え隠れしている。この尾根には地形図では点線があるが、所々に踏み跡程度の痕跡と忘れた頃にテープがある程度で、道標などは一切ない。草木ピークを過ぎ丸山ピークにまで下ってくると俄然草花が増え、念願のセツブンソウを初めミスミソウ、ヒロハアマナ、セリバオウレンなどが白い花を咲かせていた。無論、福寿草も群落を作っていた。草木、丸山ピークとも表示は全くなく、ピークの名称はネットで得たものだ。丸山ピークから道なき急坂を下ると針葉樹林帯に入り、小野田セメントの表示に沿って切り開かれた尾根を下る。丸山ピークから下には草花がなかった。これから4月にかけて草木ピーク、P965と高さの順に高山植物が賑やかになっていくと思われる。どこが神武ピークかわからなかったが幾つかのピークを過ぎると左下に林道が見えたのでそこへ下った。地道林道のゲートを過ぎるとすぐに舗装林道に合流する。ここのゲートを過ぎてしばらく下ると貯水池だ。水面に映える孫太尾根がまぶしい。そのまま下ると東海自然歩道の表示のある交差点に出るので左折する。しばらく進むと三岐鉄道の線路が見えてくるので、ほぼ線路に沿って左へ歩くと東藤原駅だ。程なくやって来た乗客2人だけの2両編成の電車で西藤原駅へ向かった。
 琵琶湖側へ抜ける鞍掛峠は冬季閉鎖中なので、R306と東名阪で亀山へ出て、R1でいつもの水口町からの渋滞に巻き込まれ、栗東ICから帰阪した。終日、素晴らしい好天に恵まれ目的のセツブンソウにも会うことができた。聖宝寺道は大変な賑わいだったが、孫太尾根は鹿かカモシカが時々けたたましく近くを走り、疎林の梢で小鳥がさえずる静かな尾根だった。ただ、この尾根には道標やテープはなく、踏み跡も不明瞭なので注意が必要だ。

 
  (山頂から県境尾根を下る) (孫太尾根、初めのピークがP965)  (県境尾根の道標)
 
   (疎林の急坂を下る)     (治田峠・孫太尾根分岐)        (P965ピーク)

(孫太尾根は明るい尾根筋が多い)   (草木ピーク)            (丸山ピーク)

(高山植物の豊富な丸山付近)  (セツブンソウの三つ揃い)   (神武から針葉樹林を下る)

   (小野田セメントの表示)   (林道ゲートの向こう側で合流) (貯水池から孫太尾根を望む)

    (道端のフキノトウ)   (林道の線路出合から見た藤原岳)  (三岐鉄道西藤原駅)

 
★道端の花
   福寿草の蕾(山荘付近)  福寿草の咲き始め(山荘付近)  華麗な福寿草(山荘付近)

 氷漬けの福寿草(山荘付近)      ミスミソウ(丸山)       セリバオウレン(丸山)

      福寿草(丸山)         セツブンソウ(丸山)       ヒロハアマナ(丸山)

  ネコノメソウ(丸山下山時)       ?(神武)              スミレ(神武)

★ルート断面図

★地  図(GPS軌跡)
(1)聖宝寺〜藤原岳〜治田峠分岐                      

(2)治田峠分岐〜孫太尾根〜東藤原


(参考地図)
・2万5千分の1地形図  篠立、竜ヶ岳

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