三重岳(974.1m)武奈ヶ岳(865.0m)大御影山(950.0m)

 

★ひとこと   「石田川ダムから三重岳を経てブナ林尾根伝いに大御影山へ」

三十三間山から三重岳を望む(05.05.26撮影)

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★行った日   2006年5月25日(木)  晴  単独
          
★コース

高槻5:07(名神、湖西道路、R161、R303)=7:00石田川ダム7:15→8:31(740.3m)赤岩山8:36→杉山バス停分岐9:11→(865.0m)武奈ヶ岳9:12→ワサ谷橋分岐9:32→9:49 P674 9:58→水谷分岐10:28→池(P855手前)10:46→近江坂分岐11:18→11:21(974.1m)三重岳11:36→11:38近江坂分岐11:49→P943 12:09→P887 12:30→P889 12:48→大日分岐 13:07→新庄分岐13:46→白谷口分岐14:07→14:12(950.0m)大御影山14:20→河内谷林道出合14:59→P780 15:17→落合分岐15:26→大御影山登山口16:09→ビラテスト今津みどりの広場16:17→ビラテスト今津総合案内所(タクシー)=17:18石田川ダム17:23(R303、R367、R477、湖西道路、名神)=高槻19:20

 すっきりしない天気がここ2、3日続いていたが、きょうだけ五月晴れとの予報を聞いて三重岳(さんじょうだけ)周遊に出かけた。期待通り、湖西道路からは蓬莱山はじめ伊吹山まで見通すことができた。R303の水坂トンネル手前を右折して石田川沿いに北上するとすぐに石田川ダムだ。トイレもある遊園地のような広場に車を止める。
○石田川ダム〜武奈ヶ岳
 ダム周辺には登山口の標識や登り道もないので、ダム手前から山側へ入り谷に沿ってしばらく登る。踏み跡がないので左の杉林の尾根に取り付き急坂を登る。ヤブコギの必要がないので落ち葉で滑るのを注意さえすれば登ることができる。尾根の尾を過ぎれば傾斜はゆるくなり登り易くなる。山頂が近づくと踏み跡らしき痕跡と目印テープが現れ、そのまま痕跡をたどると杉林の中に赤岩山三角点が現れた。山頂には石田川ダムの行き先表示があったがルートはわからなかった。
 ここから目印テープのあるしっかりした尾根散歩道が始まる。ブナ林を過ぎると見晴らしの良い小灌木帯を行く尾根道をなだらかに登る。R303杉山バス停分岐を左に分けるとすぐ先が武奈ヶ岳山頂だ。山頂から小浜が真正面に眺められ、遠景に青葉山が浮かんでいた。

 
     (石田川ダム)       (ダム堰堤手前の分岐点)    (沢沿いにしばらく登る)

  (左の斜面をほふく前進)     (薄暗い赤岩山頂上)      (明るいブナ林を北上)

 (雪のためか斜めのブナ林)  (武奈ヶ岳へ向かう明るい尾根)   (歩いて来た尾根筋)

 
                  (武奈ヶ岳手前から南方を望む)

  (捩れたブナ疎林を歩く)          (武奈ヶ岳)      (気持ちの良い高原状の尾根)

○武奈ヶ岳〜三重岳
 武奈ヶ岳から、左に見え隠れする三十三間山を眺めながら小灌木帯の見晴らしの良い尾根を下る。右のワサ谷橋から来た道と合わせ、更になだらかに下るとコル手前のP655だ。ここは平らな見晴らしの利く休憩に適した台地になっている。次の踏み跡が見つけずらいが、台地を東北の尾根の方に向かうと下りの踏み跡が見つかる。コルからブナ林や杉との混交林を登り、左の天増川側から来ている水谷道を合わせてしばらく登るとブナに囲まれた池だ。長径3、40m位の長方形の満々と水をたたえた池で、モリアオガエルの4、50センチの卵泡があっちこっちの木々にぶら下がっていた。この辺りは池を中央に配した二重尾根になっており、踏み跡が行方不明になってしまった。池の右を進み小灌木をかき分けて尾根をはずさないように進むとすぐに左に踏み跡とテープが現れた。色々な形のブナを楽しみながらなだらかに登ると近江坂分岐の表示があり、そのすぐ先が三重岳だ。三角点からは見通しは良くないが、そばのやぐらに登ると絶景だ。この季節にしては珍しく、西北の若狭湾から東南の琵琶湖と、周辺の山々を楽しむことができた。


  (山頂から小浜、青葉山)     (見晴らし尾根もある)    (尾根から見た三十三間山)
 
   (杉古木もある)        (天増川側へ下る水谷分岐) (琵琶湖が見える見晴らし尾根)

    (P855付近の池)      (池のモリアオガエル卵泡)     (筋骨隆々のブナ)

      (三重岳分岐)          (三重岳三角点)      (三重岳山頂のやぐら)

             (三重岳山頂のやぐらからの展望(北〜東〜南))

○三重岳〜大御影山
 ここから昨年通ったことがあるので安心して下り始めた。武奈ヶ岳分岐から近江坂方向へ広い笹原の尾根を下って少し登り返してから、左の尾根を下るべき所を尾根を直進して少し下ってから間違いに気付き引き返した。また、P943とP887との中間のピークでも左折すべき所を直進して引き返した。この尾根を歩くときは主尾根をはずさない様にし、踏み跡よりもテープを注意深くたどることだ。P887から一旦コルまで下り、捩れブナの道をP889まで登り返して緩やかに下ると近江坂出合だ。
 ここから近江と若狭を結ぶ往時の近江坂なので立派な道だ。食傷気味のブナの林を下って登り返し、新庄分岐を左に見送り尾根を登り続ける。大御影山が近づくとイワカガミが咲きコバイケイソウの葉が茂る道となる。雲谷山から若狭湾が見渡せる開けた場所の白谷口分岐を左に見送ると大御影山山頂はすぐそこだ。山頂は木々に囲まれ視界は利かないが唯一東北方向だけが開けている。
 

   (迷い易い広い尾根)  (これから歩く尾根、前方に雲谷山)    (捩れブナの道)
 
           (三重岳付近の尾根からの展望(西〜北〜東北))
 
  (ブナと杉の自然林を行く)     (蛸のようなブナ)       (近江坂出合、大日分岐)
 
  (すずやかなブナ林を下る) (相変わらず捩れたブナが多い)  (U溝の道が続く近江坂)
 
 (大御影山手前から若狭湾)    (コバイケイソウの道)       (大御影山頂上)

○大御影山〜ビラデスト今津
 山頂からのブナ林の下りは林床に満開のイワカガミが咲いているが、溝状の道は大部分ぬかるんでいた。河内谷林道出合では残雪があり今年の豪雪の物凄さを物語っていた。計画では河内谷林道で落合に出て、さらに角川林道で石田川ダムへ戻るつもりだった。しかし、単調な約2時間かかる林道歩きを嫌って尾根伝いに落合に出ることに計画変更した。ネットからダウンロードした地形図には今津に抜ける点線はあったが、この道の途中から分岐して落合に向かう道が書かれていなかったが、途中で出会った人の地図にはこの道が書かれていたため、途中の標識を頼りに計画変更を決めた。尾根道の途中からは琵琶湖のビューポイントがあり、小灌木帯の気持ちの良い道だが、今の季節は道が大変ぬかるんでいた。地形から見て落合分岐付近に着いたが、表示がなかったため分岐せず直進してしまったが、これが間違いだった。シャクナゲが最後の花を咲かせている道をどこまでも下り、モリアオガエルの卵泡の残る池のそばを通ってビラデスト今津へ下ってしまった。人っ子一人いない緑の広場を抜け総合案内所にたどり着いた。ここはまだ標高500メートルの山中で、人里へ下るには長い距離を歩かねばならないが、親切な係りの人にタクシーを呼んでもらって、林道経由で落合を通って石田川ダムへ帰りついた。ちなみにビラデスト今津からタクシー代は3900円だ。無節操な計画変更は間違いの元だと言うことを痛感した。
 帰りはいつもの経路で帰阪した。きょうは終日晴天に恵まれ、不案内な山域にもかかわらず快適な尾根歩きを楽しむことができた。尾根筋には捩れた奇怪な形のブナが多かったが、昨年は霧につつまれておどろおどろした幻想的な風景だったが、晴天下では陽気な童話の世界だった。
 

(大御影山頂上から唯一の展望) (快適な尾根道、近江坂)    (ブナ大木の道、近江坂)
 
   (河内谷林道出合)        (ぬかるみの溝の道)       (落合分岐点付近)
 
                  (尾根から見える琵琶湖の展望)
 
     (シャクナゲの道)     (モリアオガエルの池もある)     (今津が見えてくる)
 
    (イワカガミの道)           (羽化したて)         (大御影山登山口)
 
★道端の花
    ニシキゴロモ(赤岩山)      トリカブト(武奈ヶ岳)      ヤマツツジ(武奈ヶ岳)
 
   タチツボスミレ(武奈ヶ岳)     ガクウツギ(三重岳)      エンレイソウ(三重岳)
 
   ミヤマカタバミ(三重岳)      チゴユリ(三重岳)       イワカガミ(大御影山)
 
  コバイケイソウ(大御影山)     キスミレ(大御影山)        カタクリ(落合分岐)
 
    シャクナゲ(落合分岐)      シャガ(石田川ダム)      タニウツギ(石田川ダム)

★ルート断面図

★地  図(GPS軌跡)

(参考地図)
・2万5千分の1地形図  熊川、海津、三方

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