小野村割岳(931.7m)

 

★ひとこと   「佐々里峠から芦生杉やブナの針広混交の原生林尾根」

エネルギッシュな芦生杉の森

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★行った日   2006年7月4日(火)  晴  単独
          
★コース

高槻6:14(名神、R477、府道)=8:17佐々里峠8:30→灰野分岐8:51→P840 8:51→P832 9:22→赤崎中尾根分岐9:30→赤崎中尾根→9:41赤崎中尾根分岐9:47→P911 10:33→10:57(931.7m)小野村割岳11:09→P911 11:28→赤崎中尾根分岐12:01→P832付近→赤崎中尾根分岐12:17→赤崎中尾根→赤崎中尾根分岐12:33→P832 12:41→P840 13:02→灰野分岐13:06→13:20佐々里峠13:26(府道、R477、R171)=高槻15:40

 久しぶりの梅雨の晴れ間だ。また、あすから雨模様が続くらしいので貴重な晴れ間を利用して芦生杉探訪に出かけた。鞍馬街道から花背の郷を通り、大布施から美山へ抜ける峠が佐々里峠だ。峠の道端に数台分の駐車スペースがある。
 石室の左が灰野へ通じる登山口だ。急坂を少し登るとブナ林の山腹を巻くなだらかな道となる。杉古木が点々と残る道を進むと、左へ下る灰野方向へ向かう道と別れて右の尾根筋の踏み跡をたどる。分岐点には表示はなく目印の赤い布があるだけなので注意が必要だ。ここからP840、P832と尾根をはずさないようにテープを拾って進む。尾根筋に点々と芦生杉が現れ、老境に入った杉や一生を終えたものは、間違いなくブナやミズナラなど広葉樹の育成母体になっている。面白いのは杉の古株に新しい若杉が生えた例をあまり見ないことだ。佐々里峠を出発して1時間ほどで赤崎中尾根分岐点の幹が中空になった空洞杉だ。表示はなにもなく、佐々里峠から来ると自然に赤崎中尾根を下ってしまうので、小野村割岳に行くには右方向の尾根を下る必要がある。なお、両方向にテープがあり明確な踏み跡もあるので注意が必要だ。
 しばらくなだらかな赤崎中尾根を下ってみたが、見事な老杉が林立していた。帰途、立ち寄ることにして小野村割岳方向の尾根道に戻った。尾根道の自然林はブナやミズナラに老杉が混じる針葉樹と広葉樹の混交原生林だけあって、樹木のオブジェに目を見張りながら歩いた。2番目の迷子になり易い所はP911手前のピークだ。直進ではなく右へ下る方向の羊歯の原っぱに踏み跡があり、所々にテープもあるので地図を見ながら進む。P911も迷いそうだがピークの杉古木に略図が張ってあるのでその通りに進む。あとは尾根筋をたどると小野村割岳三角点だ。南側の樹木が伐採されて明るくなっているが、まわりと比べて同じくらいの標高のため展望は利かない。
 帰途、赤崎中尾根分岐点を通り越してP832付近から再び引き返して赤崎中尾根の杉の大木を探訪した。佐々里峠に戻る時は自然にP932の方へ戻ってしまい、赤崎中尾根は注意してないと見過ごすようだ。あとは往路と同じコースで佐々里峠へ戻った。きょうはP911付近で単独行の男性と逢っただけの静かな山行だった。佐々里峠から小野村割岳へ続く尾根筋は長い上り坂もなく、日差しはブナやミズナラでさえぎられて冷気さえ感じられる快適な秘境だった。展望は殆どなかったが、次々現れる芦生杉の巨木が目を楽しませてくれた。この辺りは熊が現れるとの情報もあったので鈴をジャラジャラ鳴らしながら歩いたが、セミ(エゾハルゼミ?)の大合唱のためかき消されてしまった。幸いくまおやじに出会うこともなく無事帰着した。

 
    (佐々里峠の石室)         (ブナ茂る登山道)       (杉古木の登山道)

 (杉から広葉樹への世代交代) (灰野へ向かう道から分岐)      (杉から生えたブナ)

       (杉古木)      (道を塞ぐ杉倒木が次世代の苗床) (赤崎中尾根分岐の空洞杉)

  (寄生樹のようなブナ)        (明るい尾根道)      (山頂手前ピークの目印古木)

 
    (山頂手前の尾根)        (命の尽きた古木)        (小野村割岳)
 
★色々なかたちの古木(主に赤崎中尾根)
   (これでも生きている)      (ブナに乗っ取られた杉)     (生命力あふれた大木)
 
  (杉を乗っ取り中のブナ)       (これぞ芦生杉)     (幹が裂けても生きている杉)
 
 (内臓露出杉に抱きついたブナ)   (杉とブナの融合木)      (ブナを育てる老杉)
 
       (ツイストブナ)          (融合杉)          (まだ生きている空洞杉)
 
   (ブナを育てる老杉)       (ブナを育てる老杉)      (途中でくっついた杉)

★ルート断面図

★地  図(GPS軌跡)

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       京都北山2
・2万5千分の1地形図  中、久多

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