(杉植林帯の尾根道)
(三つ塚) (広葉疎林帯の尾根道)
杉林の尾根を進むとすぐに三つ塚だ。木々の隙間から、これから向かう山上辻の稲村小屋や稲村ヶ岳の峰々が東南に見えている。次のピークを越えて急坂を下ると法力峠だ。リョウブの混じる広葉樹林のなだらかな上り坂だ。やがて少し険しくなるが桟道や鉄梯子が整備されているので安全だ。ただ一ヵ所だけ桟道が流された所を過ぎると笹が道の両側に茂る道になり、ほどなく山上辻だ。稲村小屋と太陽電池のバイオトイレがありベンチもあるので休憩の適所だ。
稲村ヶ岳は南の尾根を登るが、レンゲ辻は東の水平道を進む。気持ちの良い広葉樹林帯の山腹の道をたどるとやがて前方に岩山が立ちはだかっているレンゲ辻に到着だ。山上ヶ岳への道には女人結界門があり、結界門の前から大峰大橋へバイパスする道もある。
(三つ塚付近から東南方向を望む)
(法力峠) (リョウブ林をなだらかに登る)
(ブナなどの広葉樹林を行く)
(桟道が現れる) (笹原が現れる)
(フィックスロープ場もある)
(山上辻(稲村小屋)) (山上辻から観音峰を望む) (山上辻からレンゲ辻へ)
(疎林帯の山腹を巻く) (荒れた道もある) (レンゲ辻女人結界門)
2003年春には岩稜尾根に鉄梯子が工事中だったが、これが完成したことによりレンゲ辻から山上ヶ岳へは非常に登り易くなった。高度差約200メートルの急坂を登りきると山上ヶ岳山頂に広がる笹原だ。なだらかな丘の最高点に1等三角点が新設の湧出岩の柵のかたわらにひっそりと建っている。丘の裏を下ると大峰山寺蔵王堂だ。シーズンは終わったらしく辺りに人気はない。お堂の扉は開かれているが間もなく閉じられて冬ごもりに入るそうだ。現代ならいざ知らず機械力のなかった時代にこんなに大きな建造物をこんな山奥によく建てたものだと感服した次第。
サラシナショウマの白い穂が並ぶ参道の奥駈道を下るとすぐに西の覗の行場だ。係りの人から「やりますか」と声をかけられたが岩の上から景色を眺めただけで満足した。次ぎはオヤマリンドウが岩肌で咲いている鐘掛岩だ。行者用の鎖が岩壁に垂れ下がっていたが、これを下りるのは遠慮して巻道を下った。陀羅助茶屋を通って堂辻茶屋から五番関へ向かう主稜線と別れ、道端にはミカエリソウやツリフネソウの群落があちこちにある支尾根をたどって大峰大橋へ下る。大峰大橋から洞川市街を経て延々と虻トンネル出口まで6キロ以上の車道歩きだ。
洞川温泉で汗を流して往路と同じルートで帰阪した。このところ藪山が2回続いたので、今回はわかり易い道ばかりをたどる山行だった。熊野奥駈道が世界遺産に登録されたせいか、道や道標がよく整備された歩き易い道だった。
(山上ヶ岳へ登る岩場) (整備された鉄階段) (登り途中から振り返る)
(笹原の尾根筋を登る) (山頂の笹原広場) (山上ヶ岳三角点)
(大峰山寺蔵王堂) (大峰山寺山門) (立派な参道を行く、奥駈道)
(西の覗から西方を望む)
(立派な参道を行く、奥駈道) (鐘掛岩) (鐘掛岩から西北方向を望む)
(尾根道を下る) (堂辻茶屋) (奥駈道と別れて洞川へ下る)
(薄暗い針葉樹林帯を下る) (大峰大橋の女人結界門) (大峰大橋(清浄大橋))
★道端の花
アケボノソウ(観音平) マツカゼソウ(観音平) ?アザミ(観音峰展望台)
ハナニガナ(三つ塚) ミカエリソウ(法力峠) シラヒゲソウ(レンゲ辻)
アキノタムラソウ(レンゲ辻) みやまトリカブト(レンゲ辻) オヤマリンドウ(山上ヶ岳)
ミヤマママコナ(山上ヶ岳) ハクサンフウロ(山上ヶ岳) マルバダケブキ(山上ヶ岳)
サラシナショウマ(山上ヶ岳) アキノキリンソウ(鐘掛岩) クルマバナ(鐘掛岩)
?(堂辻茶屋) モミジガサ(お助け水) ヤマゼリ(お助け水)
キツリフネ(一の世茶屋) イナカギク(一の世茶屋) ツリフネソウ(一の世茶屋)
★ルート断面図
★地 図(GPS軌跡)
(2)レンゲ辻〜洞川
(1)観音峰山登山口〜レンゲ辻、洞川〜観音峰山登山口
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)