百前森山(782.7m)石地力山(1139.6m)

 

★ひとこと   「熊野萩から百前森山を経て快適な果無尾根で石地力山へ」

道の駅から果無山脈(中央:石地力山)を望む

★行った日   2007年2月20日(火)  晴  Kさんと2人(Kさんのレポート
        
★コース

高槻4:30(近畿道、西名阪)=柏原IC(県道、R24)=五条5:49(R168)=7:31道の駅奥熊野古道ほんぐう8:11→熊野萩登山口8:27→中下番分岐9:44→10:32(782.7m)百前森山10:40→巻道合流10:50→果無稜線出合12:03→12:09ブナの平12:36→(1139.6m)石地力山13:13→13:36果無峠13:46→P765下の尾根左へ14:29→七色分岐14:53→土河屋分岐15:09→林道始点15:23→八木尾登山口15:33→15:54道の駅奥熊野古道ほんぐう16:00(R168)=五条18:00=(R24、県道)=柏原IC(西名阪、近畿道)=高槻19:40

 1年ぶりの紀伊山地だ。満点の星空に見送られて出発、二上山から金剛山の麓を通り五条に入ってやっと明るくなってきた。2月なのに暖かい1℃の天辻峠を過ぎ、2004年8月以来続いている宇井集落付近の国道崩落現場の迂回があるが、比較的走り易くなったR168のドライブに飽きた頃に道の駅奥熊野古道ほんぐうに3時間かかってやっと到着した。きょうは道の駅で待ち合わせたメル友のKさんと一緒だ。
 道の駅から国道を奈良方向へ進み、萩の集落に入り込んでしまったがすぐ間違いに気付いて国道へ戻った。バス停の数十メートル先の階段が登山口だ。階段の上から眺めると三里橋(みさとばし)のかかる熊野川の彼方に五大尊岳に連なっている奥駈の稜線が逆光に霞んでいた。すぐに杉植林帯に入り所々に石垣が残る道をなだらかに登る。やがて常緑広葉樹林帯になり中下番からの道を合わせて尾根道から山腹の巻道になった。どこかで分岐を間違ったらしく百前森山(ひゃくぜんもりやま)の左下を通る巻道に入ったらしい。正しくは尾根をたどると自然に山頂へ行き着くはずだ。巻道から右の尾根へ向かって道なき斜面を登りシャクナゲの茂った尾根筋を少し戻ると林間の視界のない百前森山三角点だ。登山口から約2時間だ。山頂付近の林床に2ヵ所だけ狂い咲き?のサンリンソウに似た白い花が揺れていた。尾根筋を北へたどると先ほどの巻道と合流する。しばらく尾根筋を登ると今コース唯一の岩尾根が現れる。振り返ると尾根続きに百前森山、山並みの彼方に大塔山と法師山が展望できた。

 
   (熊野萩登山口)         (登山道から三里橋)      (石垣のある杉林を登る)

   (常緑広葉樹林を行く)      (朝日に光る熊野川)        (中下番分岐)

    (なだらかな道が続く)   (百前森山近くはシャクナゲ林)  (林床に咲くキンポウゲ科の花)

    (百前森山頂上)          (巻道合流点)         (岩稜尾根が始まる)

                    (岩稜尾根から南方を望む)

 気持ちの良い尾根道を登りつめると果無(はてなし)山脈主稜に出合う。ブナやヒメシャラの多い稜線を右に少し登ると東南方向の視界が開けたブナの平だ。右下の稜線は今登ってきた百前森山に続く支尾根、中央眼下に口をあけているのは八木尾谷本谷、左下の稜線はこれから下る支尾根、中央には蛇行する熊野川、左の彼方に熊野奥駈道の通る玉置山から五大尊岳の稜線が見え、遠くの子ノ泊山や大塔山などの紀州南部の山々が素晴らしかった。ブナの平から果無峠に至るなだらかなブナ林などの疎林帯の稜線歩きが本日のハイライトだ。ブナの平から少し下って登り返すと石地力山手前の見晴らしのよい岩頭に着く。西にはブナの平から先へ続く果無山脈やその主峰の冷水山が頭だけのぞかせている。さらに北にかけて牛廻山、護摩壇山など高野山へ続く山並みが連なっている。この岩頭の東隣が三角点のある石地力山だ。開けているが展望はあまりよくない。

 
 (樹林帯のやせ尾根を行く)   (自然林と杉林の境目を行く)  (稜線手前の沢山の表示)

    (果無山脈出合)            (ブナの平)           (ブナの大木)

(ブナの平から東南を望む、左:下山の尾根、中央:八木尾谷本谷、右:百前森山に続く上り尾根)

 
   (ブナ林の果無尾根)       (展望岩頭のKさん)      (低木常緑広葉樹もある)

                  (展望岩頭から西方を望む)

 疎林帯の広い尾根をなだらかに下って登り返すと小辺路(こへち)の通る果無峠だ。果無峠は十津川温泉近くの柳本と本宮近くの八木尾を結ぶ峠だ。熊野奥駈道が吉野から本宮まで続く古道だが、小辺路は高野山から本宮までのルートだ。果無峠から八木尾まで通る小辺路古道はその最終段階を歩くこととなる。峠の石仏に見送られてハイウエーのような古道をなだらかに下る。道端には等間隔?に石仏の町石が配されている。尾根道の木々の間から右側に登ってきた百前森山がちらちら見えたがついに全体を見通せる場面はなかった。左側には時々、玉置山や蛇行する熊野川を見通せる所があった。注意すべき所は、P765の近くで尾根を直進する道と左へ下る道があるが左へ下る必要がある。七色集落への道を左に分け道なりに進むと一軒屋があって林道が始まっている。ここで道を誤り右へ下ったが直進が正解らしい。車道に出て左へ進むと国道に出合う。ここが八木尾登山口だ。国道の左側に立派な歩道が設けられているので安全に熊野萩バス停まで歩くことができる。道の駅から往路と同じ経路で帰阪した。
 きょうは絶好の山歩き日和に恵まれ、南紀の山、特に果無の縦走路及び古道の小辺路の一端を楽しむことができた。危険な所もなく、殆どがなだらかな道なので少し長距離だが家族連れのハイキングにも適したコースだ。

    (石地力山頂上)       (明るいヒメシャラ疎林帯)       (果無峠の石仏)

 (果無峠の真新しい古道標柱)     (立派な古道)          (立派な古道)

 (古道には石仏の町石がある)   (尾根道から七色集落)      (尾根道から大森山)

   (尾根道から玉置山)       (尾根道から本宮)         (七色集落分岐)

       (林道始点)           (八木尾登山口)      (国道沿いの立派な歩道)

★道端の花(花は殆どなし)

★ルート断面図

★地  図(GPS軌跡)

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・2万5千分の1地形図  発心門、伏拝(ふしおがみ)

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