井ノ口山(779.1m)鍋谷山(859m)(廃村八丁)

 

★ひとこと   「芦生杉の井ノ口山から鍋谷山を経て雪の廃村八丁へ」

井ノ口山の芦生杉

★行った日   2007年3月17日(土)  曇一時晴後しぐれ風強し  単独
        
★コース

高槻6:21(R171、鞍馬街道)=8:20下之町橋8:34→林道(工事中)出合9:26→側壁ロープ登り9:37→ピーク9:56→10:05(779.1m)井ノ口山10:16→ピーク10:27→(859m)鍋谷山10:45→林道出合10:58→林道別れ11:16→林道出合11:33→林道終点11:39→衣懸峠11:56→12:02ピーク12:08→P847 12:20→ソトバ峠12:42→廃村八丁13:08→13:19四郎五郎峠分岐13:28→四郎五郎峠合流14:06→ダンノ峠14:28→林道始点14:47→菅原バス停15:03→15:12下之町橋15:18(府道)=美山町(府道、R9、府道)=高槻17:45

 朝の青空に誘われて久しぶりに近場の京都北山へ出かけた。この所の冬型気圧配置で鞍馬街道の花背峠の凍結を心配したが路面に積雪もなく予定通り菅原手前の下之町(しものちょう)に到着、下之町橋の道路そばの大きな空地に車をとめる。
 橋を渡って右岸にそって下流方向へ進むと自然に倉谷林道に入る。日影には残雪が残る道を進む。所々に筋骨隆々とした杉巨樹が道端にそびえている。積雪が多くなってくると工事中の林道との出合だ。左(東)は数十メートル先で道が終わっているが、鉄階段があるので行ってみるが上は手がかりもない斜面なので登れない。道は右(西)に続いているが階段のような所はなく数十メートル先にトラロープが1本崖からぶら下がっているだけだ。仕方なくロープを頼りに側壁をよじ登り何とかシャクナゲの茂る支尾根上に到達できた。雑木の尾根を登ると途中に「ほんみち」と記された石柱があり、すぐにピークだ。ピークから東尾根を下ると井ノ口山三角点があり、すぐ下に柵に囲まれてあきれるほど大きな芦生杉が鎮座している。元のピークへ戻って西へしばらく尾根を進むと鍋谷山だ。三角点はない。杉巨樹の散在する尾根を西に下ると建設中の林道に出合う。この辺りが積雪20〜30センチ程度で本コースで最も深かったが壺足で支障はなく、赤テープがしつこく付いているので迷わなかった。工事中の林道が年毎少しづつ延びて山道が分断されているため最新の情報が必要だ。

 
    (下之町橋)           (雪のある倉谷林道)       (林道わきの杉巨木)

   (林道わきの杉巨木)      (雪の増えた倉谷林道)      (工事中の林道出合)

    (林道出合左の鉄階段)     (出合右のトラロープ)     (ロープを頼りによじ登る)

    (上の尾根に出る)        (ほんみちの石柱)      (鍋谷山手前のピーク)

 (ピークから東尾根を下る)      (井ノ口山三角点)           (芦生杉)

  (尾根に散在する杉巨木)         (鍋谷山)         (鍋谷山の西尾根を下る)

 工事中の林道を下って上り返すと右道端に小さく衣懸坂と書かれたプレートがあったので右道路わきの尾根を登り、尾根伝いに下ると再び先ほどの林道に出た。林道をそのまま来てもよかったようだ。ここで失敗、林道を道なりに進んだが本当は林道の左側から尾根に入るべきだった。下り坂の林道はすぐ終わったので左の斜面を登り正規の尾根道に合流した。尾根筋を下ったコルが左は小塩、右は菅原へ通じている衣懸峠だ。直進すると東方の視界が開けたピークだ。真っ白な武奈ヶ岳の頂上を眺めながらの小休止だ。西北西へ緩やかに登ると尾根伝いにダンノ峠へもいけるP847だ。西南西へ少し下るとピークがあり、ここから直接廃村八丁に下る道が分岐しているが悪路らしく積雪もあるので西南のソトバ峠へ向かって尾根を下った。重機がうなりをあげている工事現場のソトバ峠を後にしてババ谷を下った。倒木もある雑木林を過ぎると杉樹林帯となり石垣の道が現れる。崩れかけた一軒屋の前を通り、神社の鳥居を過ぎて狭い平地が現れると廃村八丁の三角の小屋の前だ。意外に積雪は少なく地肌が見え、自然に返りつつある住居跡の石垣がわびしい感じだ。

 
 (工事中林道始点に出合う)     (林道わきの杉巨樹)      (工事中の林道を進む)
 
   (林道から尾根を登る)        (尾根道の巨木)       (正面は小野村割岳)
 
       (衣懸峠)          (稜線にも杉巨木がある)        (P847)
 
 (ソトバ峠への尾根の杉巨木)    (工事中のソトバ峠)        (ババ谷を下る)

 (廃村八丁の石垣沿いの道)   (廃村八町の神社鳥居)     (廃村八町の土蔵跡付近)

 刑部谷を何度か渡渉しながらさかのぼり、四郎五郎谷を左に見送って直進し小さな滝を高巻いて進むと左に刑部滝がある。刑部滝の先から左へ急登するが雪が少なかったので良かったが積雪が多いときは難渋しそうだ。尾根を越えて斜面を下ると四郎五郎峠からの道と合流し、同志社の小屋の前でサルノコシカケが生えている枯れた巨樹の前にでる。平地の続く桂谷をさかのぼり最後に右の坂を上るとダンノ峠だ。ここまでの谷間は同じ形の支谷がしばしば現れるため地形図とにらめっこだ。おまけに雪面は踏み跡も消え、一時吹雪になって赤リボンも見えにくくなったのでGPSは大助かりだった。しかし谷間は電波が届き難いのでGPSに頼り切るのは危険だ。ダンノ峠からは植林帯をひたすら下り、谷道と尾根道の合流点の林道始点からなだらかな下りだ。一軒家を過ぎ衣懸坂を右に見送り川沿いに下ると菅原バス停だ。車道を10分も進むと下之町橋だ。帰りは佐々里峠を越え芦生の森(京大演習林)入口を確認して、美山町を経て一般道で帰阪した。
 きょうは季節風が強く日もあまり照らない寒い一日だった。雪山に根を下ろした芦生杉に凄みさえ感じ、雪の廃村八丁では他の季節では味わえないものがなしさを感じた山行だった。

   (廃村八町の住居跡)    (八丁から刑部谷をさかのぼる)    (滝を高巻く道)

 
      (刑部滝)           (尾根を越えて下る)    (同志社小屋前の枯れた巨樹)

   (桂谷をさかのぼる)            (ダンノ峠)        (杉植林帯を下る)

     (林道始点)         (左:衣懸坂、右:ダンノ峠)     (桂川の下之町橋)

★道端の花(花は殆どなし)

★ルート断面図

★地  図(GPS軌跡)

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       京都北山
・2万5千分の1地形図  中、久多、上弓削、花背

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