(鉄塔(L201)から西北の御池岳を望む)
(超高圧線鉄塔) (鉄塔(R199)から養老山塊) (天狗岩から藤原岳)
天狗岩に近づくと石灰岩が散在する灌木疎林の林床に派手な福寿草が咲き誇っていた。蕾は殆ど見かけなかったので、花期終了間近の満開の季節だった。福寿草のような群生ではなかったが所々に寂しげに可憐な節分草が咲いていた。黄色に彩られたカレンフェルトの台地を過ぎ、藤原山荘を経て笹原の小道を登りつめると藤原岳だ。山頂からの展望は雄大で、登ってきたノタノ坂から御池岳へ続く尾根、これから下る治田峠への尾根が手に取るように見えている。
藤原岳から岩だらけの東南尾根をしばらく進むと灌木帯の激下りだ。斜面には一面に福寿草が咲き節分草も見かけた。所々に赤リボンはあるが下りの踏み跡はなく花のないところを滑りながら下るのはスリル満点だ。急降下しながら尾根を下り、P965から孫太尾根方向へ少し入ってしまい正規の尾根まで斜面をトラバースする場面もあった。尾根道には地点番号の記された地図が要所に掲示されているので迷うことはないが、山頂からの激下りが唯一の注意ポイントだ。孫太尾根分岐の表示を過ぎ、気持ちの良い落葉樹の疎林帯尾根をアップダウンしながら下っていくと山頂から約1時間半で治田峠だ。旧道らしい峠から茨川へ向かう道で針葉樹林帯をジグザグに下り、荒れた伊せ谷に沿って進むと大崩壊地に出る。崖崩れ面が整備され、迂回路が付けられているが、ネットの以前の情報では難路地点と説明されていた。この辺りから林道が始まり茨川まで続いているが落石が激しく、茨川からは車で入らない方がベターだ。
茶屋川の茨川の河原で大休止後、川の右岸からノタノ坂へ続く山道に取り付く。河原から直接登りつくので増水時は難儀な場所だ。疲れが貯まっているので峠までの標高差200メートルが最高にしんどく、休み休みフーフー云いながらやっとノタノ坂にたどり着いた。峠からは下りゆえ快調にとばして10時間半に及ぶ滋賀県側からの御池岳・藤原岳周回コースを完了した。きょうは暖かかったので3リットルものお茶を消費し汗だくの姿のまま名神経由で2時間弱で帰宅し風呂に飛び込んだ。Kさんと2人元気に歩けたことに感謝!
きょうは前半は風が強く奥の平ではガスと時雨さえ吹き付けるコンディションだったが、その後は回復し雲間からの日の光がまぶしかった。遅いと思った満開の福寿草にも出逢え、節分草さえ見ることができた。ブナなど落葉樹の木々はまだまだ冬姿ながら、小灌木の梢はほの赤く染まり山の頂にも春がそこまで来ているようだった。
(石灰岩帯に咲く福寿草)
(雪のない藤原岳山頂への道) (藤原岳山頂)
(藤原岳山頂から南〜西〜西北を望む)