大普賢岳(1779.9m)行者還岳(1546.2m)

 

★ひとこと   「上谷から伯母谷覗を経て花満開の奥駈道でトンネル東口へ」

伯母谷覗の絶壁(奥:大台ケ原)

★行った日   2007年6月1日(金)  晴後曇  Kさんと2人(Kさんのレポート
        
★コース

高槻3:25(近畿高速、西名阪)=柏原IC(県道、R309)=5:45トンネル東口6:35(R309、R189、林道)=7:18上谷7:30→柏木合流7:56→天笠平8:25→9:02休憩9:07→10:28伯母谷覗10:51→奥駈出合11:14→脇宿11:23→経函石分岐12:09→小普賢岳12:18→和佐又分岐12:27→12:35(1779.9m)大普賢岳13:10→水太覗13:21→稚児泊14:00→14:30(1584m)七曜岳14:41→和佐又分岐14:45→行者還岳分岐15:33→15:42(1546.2m)行者還岳15:45→行者還岳分岐15:52→行者還小屋16:07→トンネル西口分岐17:07→一ノ垰17:17→トンネル東口分岐17:50→林道出合17:58→トンネル東口18:04(R309、R189、林道)=18:50上谷18:55(林道、R169、R309、県道)=柏原IC(西名阪、近畿高速)=高槻21:12

 きょうは上谷(こうだに)から奥駈道を経て行者還トンネル東口へ向うかなりのロング縦走だ。下山地点のトンネル東口に置き車し、R309、R189で上多古手前の和田口から林道で出発地点の上谷へ向った。東口から28キロも走ってやっと山奥の上谷集落だ。集落手前の久久能智神社前の空地に駐車する。
 神社の前から杉林に入り、墓地の横から薄暗い針葉樹林帯の急坂をジグザグに登りつめると約30分で支尾根の上に着き、柏木道に合流する。柏木道は古くからの修験の道らしく山上ヶ岳までの丁石が道端に建っている。なだらかに杉林尾根を進むと天笠平と称するちょっとした平地があるが何も現存していない。この辺りから灌木も現れ、道が崩落した所から初めて視界が開け、白屋岳がかすんでいた。視界のない尾根道を黙々と進み、途中の苔むした石畳の道を過ぎるとガレ場に出る。ガレ場をよじ登ってシラビソの林をおだやかに登りつめると崖っぷちに飛び出す。南側が切れ落ちた伯母谷覗だ。東方には大台ケ原、南には大普賢岳から日本岳に続く尾根や和佐又の建物が見えている。さわやかな自然林をおだやかに登ると阿弥陀ヶ森の奥駈道出合だ。女人結界門がいかめしい。ここから奥駈道となり道標が頻繁に現れる整備された道だ。


 (上谷は山の奥の離れ集落) (杉林の急坂をジグザグに登る)     (柏木道出合)

 (尾根道の山上ヶ岳への丁石)       (天笠平)         (延々と続く松林の道を行く)

  (やっと現れた灌木の道)   (崩落地点から北方の白屋岳)    (ガレ場の急坂を登る)

     (伯母谷覗)             (伯母谷覗)        (奥駈道へ向う支尾根道)

                 (伯母谷覗から東南方向を望む)

  (奥駈出合の女人結界門)     (大木の茂る奥駈道)         (脇宿跡)

 阿弥陀ヶ森から明るい奥駈道をなだらかに下る。脇宿跡を過ぎて登り返しシャクナゲの咲く自然林の道を進むと小普賢岳だ。小さな表示があるだけなので判り難いピークだ。ピークを下って和佐又への分岐を過ぎて稜線を登りきると小さい広場のある大普賢岳山頂だ。午後から霞がかかって見晴らしが悪くなり、遠望はきかなかったがこれから進む稜線が眼下に連なっていた。
 大普賢岳から急坂を両手で木を掴みながら下ると水太覗だ。無双洞から続く水太谷が眼下に広がっている。この辺りは短い笹原にブナなどの広葉樹がまばらに生える明るい尾根道だ。国見岳を迂回して稜線を下り鎖場の岩稜を過ぎると稚児泊の広場だ。ピークを越えると大きな凹地の七ッ池だ。岩稜の鎖場を登りきると数人しか立てない大岩の七曜岳だ。女性リーダーに引率された数人の登山者に入れ替わって2人で山頂を独占できた。北方には大普賢、小普賢、日本岳が並び、西南にはこれから訪れる行者還岳に並んで弥山や鉄山、西にはバリゴヤの頭から稲村ヶ岳、山上ヶ岳が連なっている。


   (明るい疎林帯を行く)        (シャクナゲの道)          (小普賢岳)

      (笹原の道)           (大普賢岳三角点)      (これから越える尾根筋)

               (大普賢岳頂上から東〜南〜西〜西北を望む)

 (水太覗から水太谷を俯瞰)     (ブナの尾根を行く)       (国見岳下を迂回)

    (稚児泊へ向う鎖場)          (七ッ池)                 (七曜岳)

                  (七曜岳岩頭から西方向を望む)

 七曜岳山頂を後にして無双洞分岐を過ぎると、突然シロヤシオの花が咲き出した。特徴ある曲がりくねったシロヤシオの大樹が真っ白の花を鈴なりにつけて尾根に並ぶ様は壮観だ。行者還岳分岐点にリュックをデポして10分も登ればシャクナゲに覆われた行者還岳山頂だ。三角点からは視界は全くないが少し奥の崖上から南方を覗くことが出る。先ほどの分岐点まで戻り、梯子を下って山頂を巻くと立派な行者還小屋だ。小屋の中は炊事場もあり世界遺産にふさわしい清潔な部屋だ。大川口分岐点の天川辻を過ぎてアップダウンしながら明るいブナの尾根を進むと、コバイケイソウやクサタチバナの茂るお花畑の尾根道となる。ヤマシャクヤクの群生地もあり盛りは過ぎていたが未だ可憐な花が咲いていた。庭園の様な尾根道からは新緑の梢越しに鉄山が望め、抜群の景観だ。行者還トンネル西口へ下る道を右に分け、しばらく進むと一の垰(いちのたわ)だ。ここで弥山方向に向う奥駈道と別れて左の行者還トンネル東口へ下る。散りつつあるシロヤシオもある自然林の支尾根の急坂を下る。支尾根をR309のナメコ谷橋へ真っ直ぐ下る道と別れて左へ下って林道へ出る。少し左へ登るとトンネル東口駐車場だ。激下りの西口へ下る道より東口へ下る方がなだらかだった。トンネルから行者還岳方向へ登るときは東口を利用した方が良さそうだ。東口から上谷で車を回収してR189のいつものコースで順調に帰阪した。
 殆ど奥駈道主体のコースなので危険箇所もなく標識も完備していたが、距離も高度差も結構あったのでやっと完歩できた感じだ。奥駈道の清々しい新緑のブナ尾根は言うに及ばず、丁度満開の時期だった派手なピンクのシャクナゲや清楚な白のシロヤシオが印象的だった。また、伯母谷覗の景観は感動ものだった。Kさんのお蔭で縦走できました。感謝!

 
(シロヤシオ老木の尾根を行く)    (満開のシロヤシオ)    (行者還岳山頂シャクナゲ林)
 
    (行者還岳三角点)         (急坂を下る)          (立派な行者還小屋)

        (天川辻)        (コバイケイソウの尾根道)    (クサタチバナの茂る道)


     (お花畑の道)        (散りかけのヤマシャクヤク)   (庭園の様な広い尾根)
 
   (尾根から鉄山を望む)         (一ノ垰)            (一ノ垰分岐)

  (急坂の支尾根を下る)     (抱き合った桧とモミノキ)       (林道出合)

★道端の花

 
    ヒトリシズカ(天竺平)      コアジサイ(天竺平)     タチツボスミレ(阿弥陀ヶ森)
 
   ミヤマカタバミ(脇宿)       ワチガイソウ(脇宿)     ムラサキヤシオ(大普賢岳)
 
    コキンバイ?(水太覗)     シャクナゲ(七曜岳)       シロヤシオ(行者還岳)

    クサタチバナ(一ノ垰)     メノマンネングサ(一ノ垰)    ヤマシャクヤク(一ノ垰)

★ルート断面図

★地  図(GPS軌跡)
(1)上谷〜大普賢岳                      (2)大普賢岳〜トンネル東口

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       大峰山脈
・2万5千分の1地形図  大和柏木、洞川、弥山

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