経ヶ峰(1528.9m)キワダズコ(1455.4m)

辻堂山(1308.6m)伯母ヶ峰(1266.6m)

 

★ひとこと   「梅雨晴れの西大台散策とドライブウエー周辺の三角点探訪」

経ヶ峰付近のドライブウエーから大峰の峰々を望む

★行った日   2007年6月23日(日)  晴  単独
        
★コース

4:51(近畿高速、西名阪)=柏原IC(県道、R309、R169、県道)=7:23大台駐車場7:30→分岐7:46→中ノ谷橋8:07→カツラ谷吊橋8:36→8:41開拓分岐8:49→9:06展望台9:16→開拓分岐9:29→開拓9:41→七ッ池10:16→松浦碑分岐10:53→分岐11:00→11:16大台駐車場11:19=11:32車道登り口(経ヶ峰)11:36→11:45(1528.9m)経ヶ峰11:54→車道登り口12:04=車道登り口(キワダズコ)12:23→(1455.4m)キワダズコ12:45→車道登り口13:02=車道登り口(辻堂山)13:13→(1308.6m)辻堂山13:24→車道登り口13:36=大台トンネル北口(伯母ヶ峰登り口)13:55→尾根道出合14:05→分岐14:46→14:49農水省伯ヶ峰中継所14:54→分岐15:01→支尾根別れ15:05→車道出合15:14→15:30大台トンネル北口15:34(県道、R169、R309、県道)=柏原IC(西名阪、近畿高速)=高槻18:55

 今年9月から西大台に国立公園入山規制の動きがあり(山と渓谷誌6月号P152)、一度歩いてみたかったので梅雨の晴れ間を利用して西大台へ出かけた。前日の雨はあがったけれども大台の山々には雲がかかり、下から見上げるR169のループ橋が雲間から姿を現す様は幻想的だ。今朝の大台ドライブウエーは雲がたなびく大峰の山々を眺めながらの文字通りの雲上ドライブだ。朝日に映え始めた大台駐車場はまだ数台の車しか来てなかった。
(西大台)
 大きな駐車場から大台教会の立て札の横の遊歩道を下る。トウヒ、ヒメシャラ、ミズナラ、ブナなどの自然林が朝靄に霞む姿は大台ならではの光景だ。大台教会を過ぎて七ッ池方面を右に分けてナゴヤ谷に沿って自然林を下る。石ころ道の坂を下ってしばらく進むと中ノ谷を木橋で渡る。中ノ谷の下流が千石ぐらの名瀑百選、中ノ滝だ。さらに下りが続きブナ林の赤い吊橋を2度渡ると開拓分岐だ。開拓への道を右に分け小処温泉方面へ向い、コバイケイソウの茂る湿地を通ってなだらかにブナやトウヒの林を登っていくと東側が少し開けた展望台だ。東大台の大蛇ぐらが右の山上に、日出ヶ岳山頂のみが左の山の端に頭を出している。左下の岩壁には中ノ滝らしき滝がかかりそのそばをクマタカ?の様な大型の鳥が悠然と舞っていた。
 元へ戻って開拓分岐を過ぎてしばらく平地を進むと池があり蕾をつけたコバイケイソウが茂っていた。湿地を越えて沢を渡渉すると開拓だ。明治に開拓が試みられたが作物が実らず失敗に帰したと掲示されていた。再び沢を渡り、大台ケ原らしい苔むした倒木が横たわる原生林を登り続けると七ッ池だ。樹林の所々に窪みがあるようだが池は見当たらなかった。アップダウンを繰り返しつつ進むと明るい草地のナゴヤ谷広場だ。近くに探検家の松浦武四郎碑がある。最後の上りをこなすと往路の分岐点に達し、大台教会の横を経て駐車場に帰着した。西大台散策は、最高点から出発し最低地点の吊橋を経て上って帰り着くので、通常の山登りとは逆なのが留意点だ。


    (大台ケ原駐車場)     (朝靄に煙る西大台入口)        (大台教会)

    (笹原のブナ林を下る)        (吊橋付近)             (開拓分岐)

  (苔むした枯れた古木)      (ブナ、ミズナラ林を行く)      (東側が開けた展望台)

(大蛇ぐら(右)、日出ヶ岳(左)) (開拓分岐から続く平らな谷間)  (明治に開拓された土地)

      (渓流を渡る)            (七ッ池)        (ナゴヤ谷広場の緑の空間)

             (経ヶ峰付近のドライブウエーから西の大峰山系を望む)

(経ヶ峰)
 ドライブウエーを少し戻り北側のガードレールの切れた所から林の中へ入る。なだらかなブナ林の尾根を10分ほど登る。残り花を付けているシロヤシオの茂るピークが経ヶ峰三角点だ。
(キワダズコ)
 ドライブウエーを下り林道分岐点の角の急坂をよじ登る。杉林を過ぎると食害防止金網に沿って道なき薮を進む。金網が終わって細い木の密集した薮を尾根に向ってかき分けると尾根道にでる。殆ど水平の尾根を進むと展望のないキワダズコ三角点だ。下山時、尾根の踏み跡をたどると北へ向っており多分林道に出ると推定され遠回りになるので、途中からドライブウエー側へ下った。
(辻堂山)
 ドライブウエーから小処温泉へ下る林道へ入り少し、登り口を探し回ってから道幅の広くなった所へ駐車した。車道から踏み跡がついていたので林へ入り込むと一筋の踏み跡があり付近にテープも付いていた。10分も尾根伝いになだらかに登ると林の中の辻堂山三角点だ。下山も同じ道をたどったが、尾根が広いので少し迷いながら駐車場所へ帰り着いた。
(伯母ヶ峰)
 伯母ヶ峰バス停付近の広場に停めようとしたが(本当はこれが正解)、大台トンネルを歩くのが暗く怖ろしいのでトンネル北口の道幅の広い所へ駐車した。ゲートが閉じられている林道を入るとすぐに尾根に向って梯子があるのでこれを登る。梯子の後、水平道の踏み跡しかないので尾根まで道なき急坂を四つ足で登り和佐又から来ている尾根道に合流した。杉林と雑木林の尾根を登り終えるとブナの茂る尾根をアップダウンしながら進む。ここで失敗、GPSのウエイポイント入力で伯母ヶ峰山頂をP1262の分岐点と間違って登録してあったため山頂手前をうろうろして、結局農水省中継局の先で道が下っていたのでピークを踏まずに引き返してしまった。下山は分岐点から支尾根を下り、さらに急坂を九十九折れに下るとドライブウエーに飛び出した。急坂をいとわない場合は、道幅が広くなっているのでここに駐車して、この道を登るのが最短コースだ。約1.5キロの車道歩きでトンネルを通って駐車場所へ到着した。土曜日とあって多少の渋滞があったがいつものコースで帰阪した。
 西大台は東大台ほど人の手が入っておらず、大蛇ぐらや日出ヶ岳といった大展望はないが自然のままの深い樹林が美しい所だ。ドライブウエー周辺の三角点では、私見だが尾根や樹林の美しさから経ヶ峰と伯母ヶ峰がお勧めだ。


     (経ヶ峰登り口)         (尾根をなだらかに登る)      (経ヶ峰三角点)

  (キワダズコへよじ登る)        (杉林を登る)        (食害防止金網に沿って登る)

(山頂からドライブウエーと左又谷)   (キワダズコ三角点)        (山頂から西方の辻堂山)

    (辻堂山登り口)        (雑木林をなだらかに登る)       (辻堂山三角点)

  (伯母ヶ峰へ梯子を登る)        (尾根道に合流)          (リョウブ、ブナの尾根道)

      (ブナ林を行く)       (最後のピークでUターン)          (支尾根を下る)

    (崖に沿って下る)        (ドライブウエーへ下る)          (美しい姿の辻堂山)

★道端の花

 
      ?(吊橋)           コバイケイソウ(開拓)    ミヤマオダマキ(大台教会)
 
   ジシバリ(大台教会)     ツルマンネングサ(大台教会)    ?(大台教会)
 
     シロヤシオ(経ヶ峰)      コアジサイ(伯母ヶ峰)      ウノハナ(伯母ヶ峰)

★ルート断面図

★地  図(GPS軌跡)
(2)キワダズコ-辻堂山-伯母ヶ峰        (1)西大台ヶ原-経ヶ峰

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       大台ケ原・高見・倶留尊山
・2万5千分の1地形図  大台ケ原山

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