段ヶ峰(1103.4m)笠杉山(1032.1m)

 

★ひとこと   「宍粟森林王国からくじら石を経て段ヶ峰、笠杉山へ」

P970付近から笠杉山を望む

★行った日   2007年10月31日(水)  晴時々曇  単独
        
★コース

高槻5:16(中国道)=福崎IC(R312、R429、県道)=8:38林道空地8:47→森林王国前遊歩道入口9:01→登山道入口9:15→P970 9:48→林道出合9:59→くじら石10:09→稜線出合10:32→10:44奥段ヶ峰10:55→(1088m)西段ヶ峰11:05→11:34(1103.4m)段ヶ峰三角点11:44→12:12奥段ヶ峰12:24→大タワ12:52→13:20(1032.1m)笠杉山13:29→工事中林道出合13:45→14:01林道空地14:07(県道、R429、R312、R427、県道、R372)=こんだ薬師湯(R372、府道)=高槻19:40

 約1ヶ月前の平石山付近からかすかに見えた段が峰一帯のやさしい山並みに惹かれて計画した。福崎からR312を北上、R429に入り、この辺りの地形図の名称になっている神子畑(みこばた)を過ぎて百千家満(おちやま)から草木へ向う。草木ダムを過ぎて最後の集落、上千町から地道林道を直進する。普通乗用車の悲しさ、昨日の雨でぬかるんだ急坂をスリップしながら必死で進み遊歩道入口付近に駐車した。路面を注視するあまり宍粟森林王国の建物を見逃して行き過ぎてしまったらしい。
 左の遊歩道を登り始めたが間違いに気付き、今度は林道を少し上ったがこれもおかしいので、林道を下ると右手に森林王国の建物が建っていた。やっと現状確認ができたので林道下の遊歩道に下ってダム池の横を進み、遊歩道終端から登山道に入る。丸太階段もあるしっかりした道が続き、雑木林の急坂をジグザグに登っていく。支尾根を登りつめるとP970だ。杉林もある平坦な尾根道を進み、「くじら岩から杉山」の小表示から右に少し下ると林道へ飛び出す。左はすぐに行き止まりだが、多分、右は千町から千町峠へ行く林道へ通じていると思われる。林道終点の先から右の杉林を登る。苔むした岩塊上の杉林を10分ばかり登るとくじら石と称する大岩がある。頭の形からマッコウ鯨のようだ。この辺りから踏み跡ははっきりしなくなるが、東へ登って行けば稜線に達するはずだ。杉林の密林を過ぎると落葉絨毯の明るい雑木林となり、四角い大岩も点在していた。アセビが見え出すと稜線だ。雑木とアセビの草地に庭石が配された庭園のような風景が続いている。なだらかに登りつめると草原の奥段ヶ峰だ。視界を遮るもののない山頂からは東に丸山川に沿った平野部が輝き、その彼方に粟鹿山がひときわ高くそびえていた。


     (林道下遊歩道)         (登山道入口)         (雑木林をジグザグに登る)

    (支尾根の丸太階段)      (色づいてきた雑木林)       (杉林の尾根道を行く)

    (林道に出合う)        (林道終点から右へ入る)     (岩塊の杉林を登る)

  (マッコウ鯨に似たくじら岩)    (明るい雑木林を登る)     (四角い大岩が点在する)

  (庭園のような稜線を行く)         (奥段ヶ峰)       (段ヶ峰と西段ヶ峰分岐点)

                 (奥段ヶ峰から北〜東〜南を望む)

 奥段ヶ峰から西南へ向ってなだらかに草原を下って笹原を登り返すと10分ほどで西段ヶ峰だ。山頂から西の視界が開け、近くに千町ヶ峰、遠くには雪彦山から氷ノ山、妙見山に至る播磨、但馬の山々の展望台だ。笹原には秋の花、リンドウが点在し、段ヶ峰に比べて訪れる人も少ないので静かに絶景を楽しむことができる。登りの途中で杉山の表示があったがここを杉山とも呼んでいるらしい。奥段ヶ峰、西段ヶ峰などの名称は「やまあそ」さんを見習った。西段ヶ峰から東南へ100メートルほど下って登り返すと段ヶ峰三角点だ。生野からフトウガ峰を経て尾根伝いにくるのが一般的だが、きょうのコースは地形図を注意深くたどる必要がある。三角点の少し先が最高点で、文字通り360度の大展望台だ。頂上のすぐ下に死んだばかりの大きな鹿が倒れていた。死因は不明だが野生の厳しさを実感した次第。
 奥段ヶ峰から尾根を北上、往路の稜線出合を直進し、美しい樹林帯の尾根を大タワまで下る。大タワにはトタン板に囲まれた地蔵が往時の田路(とうじ)と千町を結ぶ峠の安全を見守って建っている。ここから尾根道は俄然狭くなり、右側が切れ落ちた稜線を30分も登ると笠杉山三角点だ。山頂部は切り払われて地肌が露出した狭いピークだが、周りの樹木のため西北の氷ノ山方向を除いてあまり視界はよくない。山頂から少し戻ったピークから西へ稜線を下り、次の稜線分岐を直進すると笠杉トンネル方向の主稜線だが支稜を左へ下る。双方にテープ印があるので要注意所だ。所々にある赤テープを目印に支尾根を下ると突然、工事中林道の崖の上だ。仕方なく右へまわり込んで工事中林道の終端へ下り立ち、大音響を響かせる重機のそばを通って林道を進む。しばらく進むと三叉路があり右折して道なりに下ると駐車場所に着く。木材搬出のための林道は必要かもしれないが、材木不況時代に自然破壊につながるこのような公共工事の重要度は疑問だ。帰途、千町峠経由も考えたが林道入口に3km先工事中の表示があったのでR429から帰ることにした。途中、こんだ薬師湯で疲れをいやし篠山、亀岡経由の一般道で帰阪した。
 奥、西段ヶ峰から笠杉山の庭園のような稜線、美しい雑木林、西、奥段ヶ峰山頂からの眺望などが素晴らしく、静かなたたずまいを楽しめるコースだ。


      (西段ヶ峰)       (西段ヶ峰から奥段ヶ峰を望む)(段ヶ峰へ落葉絨毯の道を行く)

               (西段ヶ峰から南〜西〜北を望む)

     (段ヶ峰三角点)           (段ヶ峰最高点)        (笹原に咲くリンドウ)

               (段ヶ峰から北〜東〜南〜西〜北を望む)

 (広い半紅葉の疎林帯を行く)    (正面に見える笠杉山)     (美しい雑木の尾根を行く)

     (大タワの石地蔵)        (狭い尾根を登る)         (笠杉山三角点)

 (笠杉山から氷ノ山を望む)  (間違わないように稜線を下る)   (工事中の林道を下る)

★道端の花(花は殆どなし)

★ルート断面図

★地  図(GPS軌跡)

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・2万5千分の1地形図   神子畑(みこばた)

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