池木屋山(1395.9m)赤倉山(1394m)千石山(1380.3m)明神岳(1432m)

 

★ひとこと   「宮ノ谷から池木屋山、赤倉山、千石山を経てマナコ谷へ」

霧降山手前のヒメシャラ林の紅葉

★行った日   2007年11月8日(木)  晴後曇  Kさんと2人(Kさんのレポート
        
★コース

高槻3:45(近畿道、西名阪)=針IC(R369、R370、R166、県道)=6:04マナコ谷登山口6:17(林道、県道)=6:50宮ノ谷渓谷入口7:02→風折谷出合休憩所7:40→7:55高滝手前8:05→9:04奥ノ出合9:11→とうふ岩9:56→10:49(1395.9m)池木屋山11:07→木屋池11:21→霧降山11:51→奥ノ平峰12:00→千里峰12:18→12:37(1394m)赤倉山12:46→奥ノ平谷源頭13:20→(1380.3m)千石山14:00→瀬戸越14:20→14:30(1367m)笹ヶ峰14:38→明神岳分岐15:03→Uターン15:25→(1394m)桧塚奥峰15:49→主稜出合15:57→作業小屋16:19→マナコ谷登山口16:57(林道、県道)=17:31宮ノ谷渓谷入口17:42(県道、R166、R370、R369)=針IC(西名阪、近畿道)=高槻20:12

 きょうは、Kさんと約束しては天気が悪くて延期していた日帰り北台高縦走だ。長時間かかるコースのため、最悪、暗くなっても安全に下山できるように宮ノ谷から池木屋山へ登り、桧塚奥峰からマナコ谷へ下山する計画だ。R166の高見トンネルを過ぎ、木梶トンネルの所を右折し、栃谷を経て青田を鋭角に右折し、発電所の前を通って木屋谷川に沿って林道を進む。やがて舗装がきれて地道になり作業小屋を過ぎて曲がったすぐの所に、左の山裾に小さい白と赤の「桧塚登山口」のプレートが2枚かかっている。2006年6月に来た時には林道閉鎖で青田から5キロ弱を1時間20分もかけて雨の中をよく歩いたものだと感心した次第。1台デポし、すぐにやって来たKさんの車で30分強かかって宮の谷渓谷入口へ移動、予定通り7時に行動開始だ。2003年のきょう、ここから池木屋山に登っているのも不思議な巡り合わせだ。
 少しづつ色づき始めた渓谷美を眺めながら渓谷に沿った遊歩道を進み、立派な橋(31ヵ所)、梯子(15ヵ所)が設けられているので1時間で豪快に水しぶきをあげている落差約50メートルの高滝前に到着、ここからいよいよ登山道だ。沢を左岸へ渡り、岩角や木の根を掴みながら急坂をよじ登り、斜面を回りこんで高滝を高巻き、猫滝を過ぎるまで絶壁の急峻な道を過ぎ、渓流沿いにさかのぼると高滝前から約1時間で奥ノ出合だ。目印の布切れや板切れが沢山付いているが単に山を汚している様で頂けない。右の渓流を渡り、左の渓流から別れた谷沿いに少しさかのぼってから谷を渡って尾根の尾の急坂に取り付く。あとは狭い尾根の急坂ばかりなので迷うことはない。鞍馬の貴船道を彷彿とさせる木の根道を激登りし、海抜1000メートルを越えた辺りに四角い大岩がある、とうふ岩と言うらしい。根上がり杉やシャクナゲ?に巻きつかれた大木のある尾根の急坂を登り切ると、ヒメザサの笹原となり、振り返るとブナ林の間から北方に倶留尊山や三峰山が望め、池木屋山2等三角点はすぐだ。ブナ林に囲まれた山頂からは見晴らしはよくなく、樹間から南の大台方面が少し見えるがガスっていて展望は駄目だった。


    (宮の谷渓谷入口)     (紅葉には早い遊歩道を行く)   (立派な橋や梯子が続く)

  (高滝手前で遊歩道終わり)         (猫滝)          (目印で汚された奥ノ出合)

   (急坂尾根の激登り)     (下から見ると四角いとうふ岩)     (明るい尾根登り)

   (おなじみの根上がり杉)  (シャクナゲ?に巻きつかれた杉) (倶留尊山が見えだす)

  (笹原にでると頂上はすぐ)     (池木屋山三角点)     (山頂からこれから向う尾根)

 池木屋山頂上から美しいブナ林尾根に誘われて、反対の大黒尾根を下り始めた。尾根筋には倒れた幹から根を出し、また、数本の幹も出している奇怪なブナ?かダケカンバ?があった。Kさんの「おかしいで」の声で間違いに気づき、はるか彼方の桧塚の稜線に向って伸びる本来の尾根に舞い戻った。点々と水面をのぞかせる木屋池の湿地帯を過ぎ、右手に迷岳や局ヶ岳を眺め、左手にヒメシャラの茶色の幹と紅葉のコントラストが美しい斜面を見下ろしながら稜線を進む。稜線を登りきると展望抜群の霧降山だ。池木屋山よりもづっと展望がよく、1時間半もあれば往復できるので霧降山まで足を伸ばすことがお勧めだ。アップダウンしながら奥ノ平峰、千里峰、赤倉山と峰々を越えて行く。展望抜群の赤倉山からは、西南に高塚、登尾、白鬚岳へと続く稜線、西には中奥川の谷間の向うにムネ山からジョウブツ山の山脈、これから進む北方の千石山の彼方に薊岳から桧塚に続く稜線、などが天候悪化で霞んだ山並みの中で認識できた。快晴の日に再度訪れたいものだ。


 (反対の大黒尾根を少し下る) (幹から根が出るダケカンバ?)(霞む桧塚に向って尾根を下る)

    (湿地帯の木屋池)        (尾根から見えた局ヶ岳)     (ヒメシャラ林の紅葉)

               (霧降山手前から北〜東〜東南を望む)

       (霧降山)             (奥ノ平峰最高)             (千里峰)

     (赤倉山)           (シャクナゲ密林の激下り)   (赤倉山から見晴らし尾根下り)

             (赤倉山から下りの見晴し尾根から西南〜西〜北を望む)

 赤倉山から展望のよい尾根を下り、奥ノ平谷源頭の鞍部を過ぎて約200メートル急坂を登り返すと千石山だ。疲れてきているので本日一番のしんどい登りで、数十メートル毎に呼吸を整えてやっと到着だ。千石山から、雲に隠れ始めた薊岳から明神岳に続く稜線とその手前の笹ヶ峰に向って、美しい丸い尾根をなだらかに下る。稜線の鞍部は東の千石谷と西の中奥川を結ぶ瀬戸越だが、両サイドとも道は自然にかえって認識できなかった。ブナでかこまれた笹ヶ峰を過ぎ、ヒメザサ林床のブナ林の丸いなだらかな尾根を進むと明神平と桧塚分岐点だ。分岐点の数十メートル先が本日最高点の明神岳だ。ガスってきたブナ林をなだらかに下って少し登りかえすと表示はないが目印が沢山付いているUターン地点だ。直進すると笹原平原のヒキウス平だ、きょうは時間的余裕がないので行けないが是非晴れた日に行きたい所だ。ここをUターンして少し進むと桧塚奥峰だ。ここから東北へ笹原を少し下るとテープの巻き付けられた木がある。この辺りはシーズンに真っ白に彩られるシロヤシオの多い尾根だ。東へ進むと桧塚だがマナコ谷は北へ草原を下る。この分岐こも表示はないので注意が必要だ。ここから千秋峰の絶景草原の下り道だ。雲に隠れていたが、国見山から東へ続く稜線を正面に見ながら、強風で一方向に首をかしげたようば樹木が散在する笹原を下る。天気がよく時間もあれば昼寝をしたくなる草原だ。稜線から標高差約200メートルも下ると薄暗い植林帯に入り登山口まで続く。樹林の急坂をジグザグに下り、作業小屋ではその手前をテープ目印を見落とさないように細い道に入り、何度か作業道を横切って下る。テープ目印のあるしっかりした道を下るとやがてマナコ谷登山口に到着だ。デポした車で宮ノ谷渓谷入口まで戻り、往路と同じルートで帰阪した。
 通常はテント泊が必要な台高縦走路だが、北部限定とはいえKさんのお蔭で日帰りで歩くことができた。日帰りコースとしてはしんどく、特に疲れが貯まってきた時の急坂、千石山の上りはひーひーフーフーの難渋だった。午後からは遠くはガスにつつまれてしまったが、午前中は太陽がのぞき、広い尾根のブナ林や近くの峰々の景観を楽しみつつ至福の時を過ごすことができた。惜しむらくは桧塚周辺の笹原ではガスがかかってしまったので機会を作って晴れた日に是非リベンジしたいものだ。

 (西の瀬戸集落に向って下る)     (奥ノ平谷源頭付近)          (千石山)

   (薊岳展望尾根を下る)     (瀬戸越付近の尾根道)         (笹ヶ峰)

 (明るい笹原の疎林帯を行く)     (明神岳分岐点)      (ガスってきたブナ林をいく)

      (桧塚奥峰)        (マナコ谷への稜線分岐点)   (風向き一定の笹原を下る)

 (千秋峰の大展望草原を下る) (千秋峰の大展望草原を下る) (馬駈ヶ辻からの派生尾根)

★道端の花(花は殆どなし)

★ルート断面図

★地  図(GPS軌跡)

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       大台ケ原、高見、倶留尊山
・2万5千分の1地形図   大豆生(まめお)、七日町、大和柏木、宮川貯水池

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