P1022(1022m)須留ヶ峰(1053.5m)大杉山(1048m)

 

★ひとこと   「田淵からP1022を経て尾根伝いに須留ヶ峰、展望の大杉山へ」

P1022から須留ヶ峰(左)と大杉山(中央)を望む

★行った日   2007年11月25日(日)  晴  単独
        
★コース

高槻4:54(中国道)=山崎IC(R29、県道)=7:27田淵登山口県道空地7:40→林道出合8:06→8:44林道終点出合8:48→杣道消滅9:11→稜線合流10:07→10:10(1022m)P1022 10:25→P987 10:48→地籍図根三角点11:03→南ピーク11:18→11:30(1053.5m)須留ヶ峰11:39→東ピーク11:50→12:03(1048m)大杉山12:21→東ピーク12:32→須留ヶ峰12:45→支尾根別れ13:11→鎖場13:35→表示(これより沢を登る)14:00→木地師屋敷跡14:05→せんばの滝14:07→林道出合14:17→林道引返し→林道出合14:41→14:59田淵登山口県道空地15:10(府道、R9)=与布土温泉極楽湯(北近畿豊岡道、舞鶴道)=丹南篠山口IC(R372、府道)=高槻19:40

 暖かく無風で快晴の登山日和だ。須留ヶ峰はネットで調べると山ヒルの名所らしく、僕の天敵はヒルなので暖かいうちは駄目、また、雪道も好きでないので今時分がこの山の最適な季節だ。須留ヶ峰には沢歩きの田淵、林道歩きの宮本、正式登山道の餅耕地からの3コースがあるが、きょうは変化があって山崎ICから最も便利な田淵コースを選んだ。大阪から2時間半で田淵登山道の近くの大きな県道空地に到着だ。
 朝靄に煙るなか明延川を渡り、右岸の案内図が掲示されている田淵登山道に入る。すぐに明延川と別れて、渓流沿いに自然に返った棚田跡らしい杉植林帯をさかのぼる。30分も登ると林道に飛び出し、すぐ前方の小さい表示通りに山肌の登山道へ登りついた。ここで失敗、山肌をそのままトラバースすればよかったが、上方へ続くけもの道をたどってしまった。美しい灌木尾根の急坂を落葉に足をとられながら必死に登り、ややなだらかになって杉林に入ってからGPSで確認するとルートから随分外れて東南方向へ支尾根を登っていた。そこで方針転換、このまま支尾根を登って主稜線の端のP1022を目指す事にした。しばらく杉林の尾根を激登りすると壊れた小屋のある林道終点に飛び出した。地形図を見るとこの林道は明延から来ているようだ。ここで支尾根直登を中断して林道終点から続く杣道をたどった。古い丸太橋もある立派な杣道で山腹を水平移動し、小さい谷間で道が消えてしまったので再び灌木を掴んでの支尾根の急登だ。踏み跡などはないがブッシュもなく快適な支尾根登りが続き、淡雪に足をとられながら最後の急登をこなすと主稜線で、すぐ先がP1022だ。上りでは稜線をたどると大体ピークに着くのでブッシュのない時は楽だ。山頂は葉を落としているが樹木に囲まれて見通しは悪く、少し戻った稜線から西北の視界が開け、氷ノ山などの但馬の山々やこれから登る須留ヶ峰が美しかった。


      (田淵登山口)      (自然に返った段々畑を登る)    (林道出合、左下から)

    (林道から登山道へ)       (灌木の支尾根を登る)       (林道終点出合)

  (林道先から杣道を行く)         (立派な杣道)         (谷間で杣道が消滅)

   (支尾根の灌木帯を登る)      (植林帯を登る)    (細い灌木帯になると主稜は近い)

   (P1022近くの稜線出合)        (P1022)      (P1022から東北へ稜線を下る)

 P1022から須留ヶ峰、大杉山へ続く主稜線はブナ主体の美林尾根だ。特に、P987から南ピークまでの落葉絨毯のブナ尾根が美しく、尾根に描く葉を落とした樹影模様が素晴らしかった。主稜線には国土調査プラ杭が点々と打たれ、南ピーク下には地籍図根三角点が赤白の測量棒とともにあり、目印テープさえあるので迷うことはない。図根三角点付近から西南に、歩いてきた稜線の先にP1022が見え、その彼方に一山、阿舎利山、三久安山など今年登った但馬の山々が展望できた。P1022から約1時間で展望のよくない須留ヶ峰三角点だ。山頂は淡雪に覆われた小空間だ。東北には灌木の梢越しに大杉山の三角錐が望めた。須留ヶ峰から大杉山まで約30分弱だが、ベチャベチャの残雪尾根を尻餅をつかないように慎重に進んだ。特に、持つ所のない残雪の落葉絨毯の下りは嫌だ。大杉山頂上手前には、名前の元?の大杉の古株が鎮座していた。大杉山頂上からの展望は素晴らしく、遠方は霞んでいたが氷ノ山から蘇武岳、粟鹿山などが連なっていた。


  (P1022付近から氷ノ山)    (P1022から須留ヶ峰)    (左は植林帯の稜線を行く)

   (ブナ林の尾根が続く)   (南ピーク手前の地籍図根三角点)      (南ピーク)

                 (南ピークから東南〜南〜西を望む)


    (須留ヶ峰三角点)        (須留ヶ峰から大杉山)    (須留ヶ峰から東尾根を下る)

     (大杉山の大杉)       (見晴らし抜群の大杉山頂上)  (須留ヶ峰から西尾根を下る)

                (大杉山からから西南〜西〜北を望む)

                (大杉山からから北〜東〜東南を望む)

 下山は須留ヶ峰まで戻り、田淵コースの沢下りだ。山頂西側のアセビを通り抜け、雪の残った雑木林をなだらかに下る。広い尾根だが赤テープを忠実にたどればよい。展望のよい羊歯原を下ると再び灌木の支尾根に入り、田淵の表示の所で尾根から別れて左へ下る。このまま斜面を下ると爽やかな沢の源頭に出るので、あとはどこまでも歩き難い沢を下る。小さな滝を下る鎖場を過ぎ、殆ど水のない足場の悪い沢を下ると、沢を渡った所に「これより沢を登る」の表示があって山道に入る。腐って落ちた丸太橋のところをトラロープの助けで渡ると、杉林の中に木地師屋敷跡がある。そのすぐ先にせんばの滝が沢の対岸にかかり、そのすぐ右の岩壁穴から黒パイプで水をひいていた。下流でも姿を見せているので集落へ引水しているようだ。ここから10分位で林道だが、ここでまた失敗、林道出合のすぐ左に往路の林道出合があるのだが、林道を右へ進んでしまった。田淵へ下ると思ったがだんだん山の中へ入ってしまったので再度林道出合まで引き返した。折角GPSがあるのに不精すると駄目だ。あとは往路を田淵登山口へ戻った。帰途はR9の八鹿付近で休日渋滞に遭遇、よふど極楽温泉で汗を流し、篠山から一般道で帰阪した。
 往路は沈む満月に向って西進し、帰りは昇る満月に向って東進する無風快晴の一日だった。きょうのコースはルート開拓の支尾根登り、すずやかなブナ尾根歩き、但馬の山々の展望ピーク、沢歩きなど変化に満ちた快適山歩きだ。晴の日曜日にもかかわらず大杉山で餅耕地からこられた男性単独行と熟年ご夫婦に出会っただけの静かな山行だった。


  (なだらかに灌木帯を下る)   (雪の羊歯原の急坂を下る)    (支尾根別れの表示)

  (支尾根の急坂をトラバース)       (沢の源頭を下る)        (沢の大木の目印)

   (小滝を下る鎖場)       (荒れた足場の悪い沢下り)   (荒れた足場の悪い沢下り)

   (腐って落下した丸太橋)       (木地師屋敷跡)           (せんばの滝)

     (林道出合)         (間違って林道を反対に下る)    (田淵登山道案内図)

★道端の花(花は殆どなし)

★ルート断面図

★地  図(GPS軌跡)

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・2万5千分の1地形図   大屋市場

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