大栂山(1076.8m)三本栂(1289m)高塚山(1363.5m)

 

★ひとこと   「西山観音から大栂山を経て寒風のブナ尾根で高塚山へ」

大普賢岳から高塚山(左)一ノ垰(右)を望む

2007年6月1日撮影

★行った日   2007年12月15日(土)  晴後曇時々雪 風強し  単独
        
★コース

5:02(近畿高速、西名阪)=柏原IC(県道、R309、R169)=7:28小谷林道ゲート手前広場7:37→林道分岐8:00→西山観音8:18→林道出合8:58→大栂ノ木9:09→9:23(1076.8m)大栂山9:34→登山道入口10:08→(1289m)三本栂10:33→(1418m)一ノ垰別れ11:00→11:31(1363.5m)高塚山11:41→一ノ垰別れ12:17→12:34三本栂12:39→登山道入口(林道出合)12:53→大栂山13:18→登山道入口13:28→モノレール出合13:48→林道出合13:55→林道分岐14:04→14:21小谷林道ゲート手前広場14:27(R169、R309、県道)=柏原IC(西名阪、近畿高速)=高槻17:52

 行者還トンネルを東へ抜けてR309を下っていくと、奥駈道の一ノ垰(いちのたわ)から東へ伸びる堂々たる支稜が望める。その主稜がP1418から高塚山へ伸びる稜線だ。ここを通る度に気になっていたので、今回は大栂山(おおとがやま)から三本栂を経て登る計画だ。冬型気圧配置が強まって近畿北部は雨模様だが南部の晴を期待して出かけた。R169の上北山中学校の所を右折して小谷林道に入り、しばらく小谷川に沿って進むとゲートがあって通行止だ。その少し手前の空地に車をとめた。
 ゲートを抜けて舗装林道を30分ほど道なりに進むと分岐があり、西山観音の表示に従って左の林道へ入る。さらに20分ほど歩くと大栂山登山道入口があり、そのすぐ上が西山観音だ。河合集落発祥の地らしい。登山道はケヤキの大木が林立する登山道から、ほどなく杉植林帯に入り、支尾根の急坂に九十九折れのなだらかな道が続く。薄暗い杉林にあきた頃地道林道に合流し、ここからなだらかな尾根道林道だ。林道を10分も進むと栂(つが)の大木が道端にあり、そのすぐ先から帰りに下った登山道が分岐している。林道は大栂山のピークの西側を迂回おり、少し行き過ぎてから北側の稜線から戻る方向へ少し登ると樹林に囲まれた大栂山ピークだ。山頂付近には錆びついた木材運搬施設?が放置されている。再び林道へ戻り北上する。林道の好展望点から、今年5月に通った十郎山からP1477に至る支尾根が南に連なり、西南に雪化粧した孔雀岳から仏生岳が雲間に眺められた。標高が1100メートルを越えると林道にも淡雪が現われ、尾根の林道に吹き付ける風が滅法冷たく、鼻水をすすりつつ涙目を拭きながら進む場面も度々だ。大栂山から30分位進むと林道は峠に至りそこから下りに入るが、一の垰へはこの峠から山道に入る。P1219の次のピークの西側のブナ主体の斜面を巻き、幅の広いなだらかな稜線を北上すると三本栂だ。山頂には何もなく、枯木のようなブナ林が風にざわついているだけだ。


     (小谷林道ゲート)       (舗装林道を進む)       (西山観音は右の林道を行く)

  (西山観音下の登山道入口)        (西山観音)           (ケヤキ林を登る)

 (杉植林帯をジグザグに登る)    (地道林道へ合流する)        (林道を進む)

   (栂の大木、山名のもと?)       (栂の大木)           (大栂山三角点)

   (大栂山から林道へ出る)        (林道を行く)        (大栂山(左)十郎山(右))

              (林道の展望ポイントから東南〜南〜西を望む)

   (林道に積雪が現われる)        (登山道入口)         (ブナ林を行く)

 三本栂ピークから東西南北に4本の支尾根が出ているので、下りの際は南の尾根を下るように注意が必要だ。白く濁ったような強風が吹きつける尾根を北に一旦下ってからブナの巨木が林立する尾根を登り切ると本日最高点のP1418の一ノ垰別れだ。ピークの東南斜面からの見晴らしはよく、きょうは雪雲に隠されているが、たどってきた大栂山からの尾根筋や十郎山が薄く眺められた。また、ピークから少し東の尾根筋に岩頭の展望ポイントがあり、西に弥山、北に行者還岳、その山裾にR309が横線を引いていた。今は淡雪なので安全だが氷がつくと怖ろしいような険しい岩稜尾根がしばらく続き、ヒメシャラとブナの尾根を下って登りつめると狭い山頂の高塚山三角点だ。南の視界が開け、たどって来た大栂山から続く尾根が正面に見えているが、遠方は雪雲で見えなかった。相変わらず風が強く冷たいので早々に山頂を後にした。往路と同じルートで下山し、海抜1000メートルに近付くと風も弱まり格段にしのぎやすくなった。林道の大栂の木の手前から登山道に入る。杉植林帯を下る道には堆積した杉落葉の下に丸太の階段があり、九十九折れの登山道が続いていた。傾斜が緩くなった地点でモノレールが現われると、登山道を見失ってしまった。仕方なくモノレールに沿って急斜面を無理やり下り林道へ下り立った。こちらから登る時は、表示の類は一切ないのでモノレールがわかり易い表示だ。雪のちらつく舗装林道を坦々と約30分ほど歩いて林道ゲートへ帰着し、往路と同じ経路で帰阪した。往路では気付かなかったがR169の崖崩れ現場の工事は完了しカラー舗装のみが他と変わっていた。
 12月の半ばにもなると近畿南部でも千メートル以上の山々は風雪が厳しく寒い山行だった。林道から三本栂を経て一ノ垰分岐までのヒメシャラやブナの広い尾根が美しく、また、きょうはいまいちだったが尾根筋からの大峰奥駈の峰々の展望が期待できそうなルートだ。

  (ブナの広い尾根を登る)       (何もない三本栂)      (風雪の尾根を下って登る)

   (ブナの巨木の尾根を行く)    (梢越しに見える高塚山)    (最高点の一ノ垰別れ)

(大栂山(左)、十郎山(中央奥))  (最高点の展望ポイント)     (ヒメシャラ尾根を行く)

            (一ノ垰別れ展望ポイント西〜北〜東北を望む)

     (岩稜尾根を行く)       (ヒメシャラとブナの尾根)    (狭い高塚山三角点)

  (栂大木の手前を左へ下る)     (見事な杉林を下る)    (モノレールが林道に出合う)

★道端の花(花は殆どなし)

★ルート断面図

★地  図(GPS軌跡)

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       大峰山脈
・2万5千分の1地形図   弥山、釈迦ヶ岳

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