銅山(953.7m)藤無山(1139.2m)

 

★ひとこと   「倉床川源流から藤無山を経て緑の広葉樹林帯尾根の銅山へ」

銅山(ウチオク)付近の広葉樹林帯尾根

★行った日   2008年6月27日(金)  曇  単独
        
★コース

高槻4:59(中国道)=山崎IC(R29、県道、林道)=7:26一宮町林道工事通行止駐車7:35→鉱山跡8:02→手作り銅山表示8:09→林道終点8:15→支尾根出合8:49→9:09休憩9:16→9:37P946南9:43→10:55(1139.2m)藤無山11:28→ピーク12:25→12:57休憩13:03→(953.7m)銅山13:21→13:39休憩13:54→大路越え14:14→林道始点14:25→14:52駐車地点14:55(林道、R429、R312)=よふど温泉(北近畿豊岡道、舞鶴道)=丹南篠山口IC(R372、府道)=高槻駅18:45

 一日だけの梅雨の中休みを利用して近畿南部へ行くつもりだったが、前日の予報で雨マークに変わってしまったのでお日様マークの残る但馬の山だ。雑木林の極楽尾根が素晴らしいとのやまあそさんのレポートを参考にして、一般にあまり知られていない銅山(別名うちおく)へ出かけた。島田さんに感謝です。山崎ICからR29を北上、安積から千ヶ峰や須留ヶ峰へ行く時にお世話になる県道を北上、倉床川に沿う林道に入り、舗装がきれてしばらく進むと林道の橋梁工事のため橋の手前で通行止、橋の手前に駐車した。橋の先で二又に別れているが左が往路、右が復路の林道だ。
 雨が降り止んだばかりのぬかるんだ林道を倉床川に沿って進む。川の左斜面の手入れの行き届いたケヤキの人工林が美しい。標柱によれば「ケヤキ人工林の密度管理試験地」とある。次に現われるのは林道の右側の平地だ。精錬後の鉱滓が散らばり、鉄条網で囲われた鉱石採取跡と思われる窪地もある。何の鉱山かはわからないが、近くの銅山の名前から推察すると、ささやかな銅鉱山かも知れないが足尾のような公害跡は全くなかった。西に方向を変えたすぐ先の林道左側に手書きの「銅山」の板切れが木にかかっていた。ここからが銅山への最適コースらしい。さらに林道を登りつめると左の沢の入口に「倉床川源流」の標柱があって林道終点だ。ここから沢沿いに杉林の中の踏み跡をたどるがすぐに濡れた滑り易い岩場の沢にさしかかり、これを嫌って左の支尾根の急坂をよじ登り支尾根の上に出た。あとは歩き易い稜線をP946めざして登りつめた。灌木帯や杉の美林もある捨てがたい支稜線だ。
 P946南のピークをP946と誤認し、間伐材で足の踏み場もない尾根筋を西進し、林を抜けてから本来の尾根筋と合流した。ガスがなければ見晴らしの良さそうな稜線を進み、岩稜もある急坂を登る。最後に低灌木帯の滑り易い笹原の急坂に足をとられながらトラロープの助けを借りつつ登りつめると藤無山三角点だ。木立に囲まれているが東南方向が切り開かれている。ガスのため見晴らしの有無は不明だ。今回は視界不良のため行かなかったが、西北に稜線を少し下ったところが但馬地方の山の展望台だ。


(林道通行止の橋梁工事現場)   (林道を直進する)        (谷左側のケヤキ人工林)

    (鉱山跡の鉱滓)         (鉱石採取跡?)        (倉床川源流表示の林道終点)

(炭焼跡もある沢沿い道を登る)   (西側の急坂をよじ登る)       (支尾根を行く)

 (広葉樹林の支尾根を登る)     (杉林の支尾根を登る)       (P946南ピーク)

(放置された間伐材を越えて行く)  (稜線の踏み跡に合流)    (見晴らしのよい尾根を行く)

   (急坂の尾根を行く)        (岩稜を巻いて登る)       (頂上直下の急坂)

 山頂直下の笹の根に足をとられる急坂で何回かスリップし、泥だらけになって下った。ガスが少し晴れた尾根筋を快適に進み杉林に入るとP946のピークだ。杉林と広葉樹林が交互に現われる尾根筋を一旦下ってから登り返すと銅山の一つ手前のピークだ。往路で沢筋を敬遠した道を直進すると、やまあそさんの地図によればこのピークの少し手前で合流するようだ。ピークからなだらかに下ってなだらかに登る稜線を進むと銅山三角点だ。見晴らしは全くない。この先から始まる緑したたるブナ尾根の稜線が素晴らしい。ブナの楽園を過ぎると隠れた木の根がある滑り易い急坂だ。鞍部が大路越えだ。手書き表示によれば、直進が富士野峠、左が古屋、右が大路廃村だ。右の杉林を沢沿いに下るとすぐに林道始点に達し、あとは大路廃村を左下に見たりして30分の林道歩きで駐車地点の工事中の林道橋梁だ。帰途、県道わきの「ふれあいの水」で水を汲み、R429で朝来を経てよふど温泉極楽湯で汗を流し、篠山から一般道で帰阪した。
 天候は期待はずれで山頂にはガスがかかり見晴らしは駄目だったが、銅山周辺の稜線に広がるブナの美林の雨に濡れた緑が格別だった。また、山懐に抱かれた廃村の風景に一抹の寂しさを禁じえなかった。

 
    (藤無山三角点)      (滑り易い笹原急坂を下る)  (霧の晴れた見晴し尾根を下る)
 
   (見晴し尾根を下る)       (杉林の尾根を行く)          (銅山三角点)

 (美しい広葉樹林帯の尾根)   (美しい広葉樹林帯の尾根)    (大路越えから須留ヶ峰)

   (大路越えの鞍部)      (大路越えの手書き表示)      (沢に沿って下る)

  (源流碑のある林道始点)    (一軒だけある大路廃村) (落石でやせ細った林道を下る)

★道端の花

      ウツギ(林道)            ?(P946)         ギンリョウソウ(P946)

   ツルアジサイ(藤無山)        コナスビ(藤無山)      コオニタビラコ?(藤無山)

  ハンカイソウ?(P946)        エゴノキ(銅山)         ヤマボウシ(銅山)

★ルート断面図

★地  図(GPS軌跡)

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・2万5千分の1地形図  戸倉峠、大屋市場

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