南駒ヶ岳(2841m)空木岳(2863.7m)

 

★ひとこと   「越百山から南駒ヶ岳、空木岳を経て伊奈川ダムへ」

お花畑の摺鉢窪カール

★行った日   2008年8月4日(月)  曇後雨  単独
          2008年8月5日(火)  雨後晴     

★コース
(第2日)
越百小屋5:27→6:25(2613.2m)越百山6:32→7:54(2734m)仙涯嶺8:03→9:24三角点(御料局)9:28→9:47(2841m)南駒ヶ岳10:05→10:29摺鉢窪避難小屋分岐10:33→10:53(2796m)赤椰の頭11:05→12:34(2863.7m)空木岳12:51→木曽殿山荘13:55
(第3日)
木曽殿山荘5:38→義仲の力水5:49→見晴場6:11→6:33八合目6:38→仙人の泉7:04→7:13七合目7:20→北沢7:43→吊橋7:47→八丁のぞき8:22→8:37兎平8:42→倉本分岐9:02→10:24伊奈川ダム登山口10:30(林道、R19)=中津川IC(中央道、名神)=高槻14:30

(第2日)
 朝からまわりの山々はガスに閉ざされ、今年は梅雨明け以降も不順な日々が続いている。越百(こすも)小屋から樹林帯を少し下ってから針葉樹の急坂を黙々と登る。針葉樹にダケカンバが混じる頃にホシガラスが現われ登山道を先導、ホシガラスも歩き易い道を飛び跳ねて進んでいくようだ。ハイマツ帯に入ると越百山頂上はすぐだ。三百名山の砂地の山頂からは見晴らしが良さそうだが、数十メートル付近が見えるだけだ。ここから北に進路を変えて岩稜の稜線歩きだ。一旦下って登り返すと仙涯嶺のピークだが棒が立っているだけで何の標識もない。岩場の鎖場を下ると稜線東側のお花畑を通るルートだ。コマウスユキソウやクロユリなどの高山植物が咲き乱れていた。最後によく滑る砂地の急坂をロープを頼りによじ登ると稜線に出て、すぐに御料局の三角点だ。祠の建つ南駒ヶ岳はハイマツの稜線を進んだ少し先のピークだ。折角の二百名山だがここも展望ゼロだ。山頂から北沢尾根を下ると最短周回コースだが、木曽乗越でもう一泊するので岩稜の主稜線を空木岳へ向ってガレ場を下る。稜線の鞍部が摺鉢窪避難小屋分岐点だ。その時、ちょうどガスが晴れ始めて先端に避難小屋の建つ摺鉢窪のカールが望め、緑の斜面一面にハクサンイチゲが広がっていた。振り返るときょう初めて南駒ヶ岳の岩峰が見え、前方の稜線には三角形の赤椰(あかなぎ)の頭が望めた。約10分ほどガスが晴れたが、すぐ閉ざされて再度晴れなかった。


 (越百小屋から樹林帯に入る)  (樹林から小屋を振り返る)  (針葉樹林にダケカンバが混じる)

 (登山道を先導するホシガラス)   (ハイマツ帯に入る)        (砂地の越百山頂上)

    (岩稜尾根を進む)          (仙涯嶺山頂)           (鎖場が続く)

      (鎖場が続く)        (稜線東側のお花畑を行く)   (稜線東側のお花畑を行く)

    (御料局三角点)       (ハイマツの稜線を進む)      (南駒ヶ岳山頂)

  (摺鉢窪避難小屋分岐)       (摺鉢窪のお花畑)         (摺鉢窪カール)

     (赤椰の頭)      (一瞬ガスが晴れた赤椰岳と南駒)    (赤椰岳に続く稜線)

 赤椰山からガスッた岩稜を黙々と進むと1時間半ほどで空木岳だ。岩まじりの砂地の山頂からは東へ伸びる池山尾根が少し見えていたが展望は殆ど駄目だった。小休止後、北西稜を下る。数箇所の鎖場を経て、急坂をジグザグに下るとガスに煙る木曽殿山荘の建つ木曽乗越だ。途中でポツリときたが、幸運にも小屋に入ってしばらくすると雷雨襲来だった。夕方、ガスっているが雨のあがった涼しい木曽乗越付近を散策、あす下る道沿いには高山植物が咲き乱れていた。

(第3日)
 早朝に降り出した雨もあがったが、下草が濡れているので雨具をつけて出発だ。山荘からお花畑を200メートルも下ると森の中ばかりの道だ。水の涸れた水場、義仲の力水を過ぎ順調に樹林帯を下る。見晴場からはガスで空木岳は見えず、赤椰山がかすかに展望できた。約2時間強黙々と下ると北沢だ。ここで北沢を吊橋で渡るが濡れた板が滑りやすく慎重に渡り、一山、越えると林道出合の兎平だ。ここから1時間40分の長い長い林道歩きだ。ちょうど、河川の改良工事が行われており、時折通るダンプやミキサー車の埃を浴びながらやっと伊奈川登山口駐車場に到着した。帰途、日帰り温泉に寄ることもなく往路通りに4時間で帰阪した。
 今回は大阪から最もお手軽な中央アルプスだ。2ヵ月前に登った南木曾岳から見た中央アルプス中南部の姿が忘れられず、実際に歩いてみた。残念ながら期待した展望は得られなかったが、3ヶ所のお花畑(南駒ヶ岳南稜東面、摺鉢窪カール、木曽乗越)が素晴らしかった。各山頂に至る登山路の針葉樹の自然林が美しく、また、縦走路は北アルプスに劣らないハイマツと岩稜の稜線だった。
 
   (縦走路から南駒ヶ岳)    (岩稜の稜線を越える)        (空木岳山頂)

  (菅の台へ下る池山尾根)     (山頂から岩稜を下る)         (鎖場もある)

 
  (木曽乗越めざして下る)       (木曽乗越)        (木曽乗越からガスッた空木岳)

 (木曽乗越からお花畑を下る)  (展望のない森の道を下る)   (見晴場から霞んだ赤椰岳)

   (樹林中の八合目表示)    (渇水状態の仙人の泉)     (樹林をどこまでも下る)

 (濡れた板がよく滑る吊橋)      (林道出合の兎平)     (登山口の今朝沢橋に帰着)

 

★道端の花(前の越百山にて一括記載)

★ルート断面図
(1)登山口〜越百小屋  (2)越百小屋〜木曽乗越  (3)木曽乗越〜伊奈川ダム登山口

★地  図(GPS軌跡)
(1)登山口〜福栃平 (4)兎平〜登山口


(3)赤椰岳〜木曽乗越〜兎平


(2)福栃平〜越百山〜赤椰岳

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       木曽駒・空木岳
・2万5千分の1地形図  空木岳

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