庄部谷山(856.1m)

 

★ひとこと   「野坂山地の静かな庄部谷山へ黒谷から周回」

広域農道の岸名から庄部谷山を望む

★行った日   2008年12月2日(火)  晴  単独

★コース
高槻5:29(名神、湖西道路、R161、R303、R27、県道、林道)=8:10黒谷林道Uターン部8:21→黒谷渡渉8:46→稜線出合9:32→9:46北側鉄塔9:54→P804 10:38→10:54(856.1m)庄部谷山11:05→三国山稜線分岐11:47→P795 11:57→黒谷林道出合12:17→13:20黒谷林道Uターン部13:28(林道、県道、R27、R162、府道、R9、府道)=高槻17:00

 きょうは野坂山地の粟柄越の北に位置する庄部谷(しょうぶたに)山だ。あまり一般的でないが近年静かな山としてネットで脚光を浴びている。正規の登山道がないらしいので薮を予想してこの時期に計画した。近年まで若狭の少女達が出稼ぎのために近江へ越えた峠道が粟柄越えだ。粟柄林道と名を変えたその道で松屋から東進し、粟柄関所跡の石碑の所から地道の黒谷林道に入る。約1キロ先のUターン箇所手前の空地に駐車した。
 Uターン箇所から2番目の林道に入り、荒れ果てた林道を道なりに進む。土砂崩れを越え、自然に返りつつある元林道を道なりに進むと、左下の黒谷の上流から2番目の堰堤の所で終点だ。この辺りから振り返ると大御影山がずんぐりした姿を見せていた。最後の堰堤まで左岸を登り、これ以上は左岸を進めないので堰堤のすぐ上流の流れを飛び石で渡り、右岸の急坂にとり付いた。枯葉に足をとられながら急坂を四つん這いで登ったが、途中、数段のプラ階段が斜面に残っていたので古い巡視路跡とわかり、安心して匍匐前進した。細い木が増えてきたのでこれを手掛かりに登ると、傾斜も緩やかになり次第に歩き易いブナ林になってきた。この山域のブナ?は理由は判らないが、太いブナは存在せず、幹が少し捩れた細いものが多く見られた。ブッシュは全くなく歩き易い広い尾根筋の落葉絨毯の上を勝手気ままに歩けた。黒谷を渡渉して約1時間で鉄塔だ。踏み跡が稜線から左へ下っていたので巡視路は付け替えられたようだ。ここまでは人の気配を全く感じない自然のままの世界だったが、鉄塔以降は赤や青リボン、測量杭、テープで囲った地面、などが頻繁に現われだした。リボンに導かれるようにブナ林の稜線を進むと鉄塔から1時間ほどで庄部谷山頂上だ。三角点は樹林に囲まれ展望はない。


(Uターンから最初の林道は駄目) (2番目の林道を左折する)  (荒れ果てた林道を進む)

    (この林道のプレート)   (堰堤から大御影山を振り返る)  (最後の堰堤上流を渡渉)

(よく滑る急坂を両手足で登る)  (細い木を手掛かりに登る)    (やっと立って歩ける樹林)

  (高圧鉄塔下で一休み)     (ここから続く赤と青リボン)     (青リボンは白杭の目印)


 時々、樹間から見える美浜海岸や、赤坂岳の左から覗く遠くの三周ヶ岳や冠山を眺めながら尾根筋を進む。三国山稜線分岐ピークではそのまま稜線を進むと三国山方面に行くので注意すべきだ。途中、測量中の人々や、色々な機材を運ぶ人たちにも出会い、下りの尾根道は小型重機で拡幅されていた。高圧鉄塔の手前の急坂を下ると黒谷林道だ。1時間強の林道歩きでUターン地点に帰りついたが、赤坂山や三国山、大御影山などを眺めたり、そろそろ終わりに近づいた黄葉を愛でたりと退屈しなかった。帰途、まだ早かったので晴天の若狭路を楽しみ、小浜を経て周山街道で帰阪した。後で聞いた情報では、きょう通った尾根筋は強風地帯のため、風力発電施設を建設すべく、設置点調査のための測量中とのことだった。
 庄部谷山周回コースでは杉植林帯を全く見かけず、ブナなどの広葉落葉樹でおおわれた静かな尾根筋だ。黒谷の堰堤を越えて急坂を登りきればブッシュもなく比較的平坦な稜線歩きが楽しめるコースだ。測量用リボンは周回コースのみでなく別方向にも付いているので注意が必要だ。

 
  (山頂付近から美浜湾)   (展望のない庄部谷山三角点)  (山頂から三周ヶ岳や冠山)
 
 (稜線は終始ブナ林が続く)  (西方ヶ岳(中央奥)と野坂岳(右)) (鉄塔手前のブナ林を下る)

    (黒谷林道出合)          (林道を下る)        (林道から赤坂山と粟柄峠)

  (まだ残っている紅葉)       (朝登った林道分岐点)   (Uターン地点下が駐車場所)

★道端の花(花はなし)

★ルート断面図

★地  図(GPS軌跡)
 
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・2万5千分の1地形図  三方、駄口

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