★ひとこと 「薮ヶ谷から西尾根に上がり谷山を経て東尾根でソノドへ」
霊仙山から養老山塊手前のソノドを望む
2008年4月9日撮影
★行った日 2008年12月13日(土) 晴 単独
★コース(掲載画像は最初の数枚を除いて拡大できません)
高槻5:13(名神)=彦根IC(306、R365、県道、林道)=7:43薮ヶ谷林道終点7:53→支尾根取付き8:57→ネット出合9:53→稜線出合10:04→10:27P953
10:35→10:45(992.8m)谷山11:01→林道出合11:11→支尾根取付き11:36→11:55P908(鹿アソビor幾里山)12:03→(926.0m)ソノド
12:45→稜線別れ13:04→ワサビ田跡13:23→14:04薮ヶ谷林道終点14:20(林道、県道、R365、R306、R307、R421、R8)=栗東IC(名神)=高槻18:05
霊仙山から眺めると西方の養老山塊の手前に谷山からソノドに続く稜線が伸びている。この辺りにはわが天敵のヒルが多いらしいので雪の降る前のこの時期に出かけた。当初、薮ヶ谷をつめて谷山に至り、鹿アソビから尾根伝いにソノドを経てワサビ田跡を通って薮ヶ谷林道へ戻る計画だった。だが、出発してすぐに沢渡渉中に足を滑らして水中に尻餅!、我ながら頭にきたのでずぶ濡れのまま沢筋を離れて西尾根経由谷山へ変更。画像はデジカメも水中NGのため、携帯のメール用解像度のまま撮ったので不鮮明だ。そろそろ冬季閉鎖に入りそうなR306の鞍掛峠を越え、R365を関ヶ原方面へ少し進んでから時山へ向う県道に入る。時山の集落を過ぎた直後に右へ分岐する細い林道が薮ヶ谷林道だ。地道林道を普通の乗用車なので最徐行で約2キロ進むと林道終点だ。2、3台分のスペースがある。
ワサビ田跡へ登るには少し手前の沢筋に入るが、薮ヶ谷の沢筋を登るので林道Uターン地点から沢に沿って直進したが堰堤があって進行不可能。再度、戻って林道通りに進むと堰堤の上にでて自然に沢筋に入れた。何回か飛び石で流れを渡っている内に注意が散漫になり、水に濡れた黒光りするつるつるの石に足をかけて見事に滑って水中に尻餅。幸い水深は10〜20センチ位だが下半身の下着までびしょ濡れだ。靴下だけは絞って靴をはきなおしたが、着替えもないので服は体温で乾くのを期待してそのまま歩き始めた。デジカメも水中に没して数十分後に使用不能となり、以後携帯で撮った画像だ。その際あわてていたのでメール画像の荒いままの設定だ。時山-霊仙山の古い表示が残されている沢筋を、渡渉を繰り返しながら時々目につく赤テープを目印に進んだ。上の尾根には日がさしているが薄暗い沢筋はうっとうしく、また、先ほどのアクシデントで沢筋に嫌気がさしていたので、なるべくなだらかな支尾根を見つけて西の稜線へ登ることにした。丁度、左から流れ込む小さな支沢があり、その左岸の稜線が登れそうな杉林だったので取り付いた。小さな下草を手掛かりに劇登りすると、間もなく灌木林となり朝日に照らされながら雑木林の急坂をトラバースしながら、支尾根の稜線を見失わないように登った。日に照らされた小広場では服を脱いで絞ったりしてしばしの日光浴だ。沢から1時間も登ると植林地のネットが現われ、10分もネットに沿って登ると稜線だ。P794の次のピークの少し手前に出たようだ。ネットは稜線と山の中腹を北へ向って続いているので、これ以上上流で稜線へ向って取付いてもネットに突き当たって稜線へ出られないので注意すべきだ。今回は偶然の幸運でネットの終端部に出たようだ。稜線の左は杉林だが右側は植林帯のネットなので見晴がよく、ソノドから鹿アソビの稜線が展望でき、谷山の下まで山肌を覆っている植林帯が痛々しい眺めだ。ピークを幾つか越えて到達するP953からは北方に伊吹山が横たわり、その右側彼方に真っ白な能郷白山、その右には白銀の白山や御嶽山が並ぶ豪華な景観だった。
(薮ヶ谷林道終点) (直進は堰堤で行き止まり) (渡渉しつつ沢をさかのぼる)
(時山-霊仙山の標識がある) (更に渡渉を繰り返す)
(度々炭焼釜跡がある)
(小沢の左岸に取付く) (日当たりの良い雑木林を登る)
(植林地のネット沿いに登る)
(P953から御池岳方面) (P953からソノド)
(見晴の良いP953)
稜線を10分も進むと木立に囲まれた谷山三角点だ。そこから西へ稜線を少し下ると霊仙山の展望台だ。一団の登山者が霊仙山へ向って柏原道を登っているのが手に取るように見えたが、こちらは誰一人とも会うことはなかった。表面の服はだいぶ乾いてきたが靴や下着は気持ち悪いので霊仙山までは足を伸ばさずここから引返すことにした。谷山から少し戻った所から下の林道めがけて道なき斜面を下り林道に出た。ここで方向を誤認して反対方向へ進んだが、あわてて引返し林道を道なりに藪谷峠まで来た。ここに2っ目のネットゲートがあるが、本当は林道を進まず稜線のネットに沿って尾根を登るべきだが、ゲートを通り林道をそのまま進んでしまった。徐々に高度を下げていくので仕方なく、途中の側壁のなだらかな所から植林帯を稜線めがけて登った。しかし、ネットに遮られて稜線に出られずウロウロした挙句、誰かがネットの下をくぐった跡を発見、やっと稜線に出られた。そのすぐ先のピークがP908で幾里山の手作り札があり一般には鹿アソビとも称されている。この辺りの稜線は東は灌木帯だが西側は植林帯のネットが続いているので展望は素晴らしく、霊仙山や先ほどたどってきた尾根筋が目の前に広がっていた。稜線は濃密なブッシュはないが短い枯れたイバラやネットの支え紐があるので少し歩き難い。ネットには角がからまって白骨のうえに毛皮を着た1頭の鹿が引っかかっていた。相当日時は経っている様だが野生の厳しさを垣間見た気がした。ソノドの一つ手前のピークは植林帯の造成中で丸裸の原っぱだ。ここから自然林の稜線が始まり、葉を落とした広葉樹の林が落葉絨毯を伴って延々と続いている。ソノド山頂は見晴はなく、尾根を直進して別の尾根を下りやすい。ソノドからはテープ印が頻繁に現われるので、テープを見かけなくなったら迷い道なので元に戻ってテープのありかを確認することだ。稜線を少し下ったところからワサビ田まで、土砂とともに滑り落ちるようなガレ場の急坂が続く。多分、昔のジグザグ道が流された跡のようだ。この後、沢沿いに下る道も何回も渡渉があって相当な荒れようなので注意深く赤テープを拾いながら進むことだ。最後にコンクリートの橋が見えたら林道の登山口だ。誰も居ないので素っ裸になって下着から全部総替えしてさっぱりした気分で帰途についた。きょうは比較的暖かかったので水に浸かっても気軽に歩けたが厳冬期では大変だ。帰りは、久しぶりに八日市市街から8号線にでて三上山の下を通って栗東から名神で帰阪した。
薮ヶ谷はアクシデントのためあまり印象が良くないが、西尾根のP953からの眺めは抜群だ。また、鹿アソビからソノドへ続く稜線の冬枯れた広葉樹林が素晴らしかった。林道からワサビ田を経てソノドへ向かう道は大変荒れているのでしっかりした足回りが必要だ。谷山へは薮ヶ谷をつめるよりも途中から西尾根に登って稜線をたどる方が歩き易かった。
(視界のない谷山三角点)
(霊仙展望尾根の景観) (薮谷峠から林道を東進)
(P908から行きに通った尾根) (P908-鹿アソビ) (美しい雑木尾根が続く)
(新しい植林造成地) (溝状の尾根道を登る) (ソノド三角点)
(下山はガレ場の急坂) (枯れ沢のガレ場急坂が続く) (荒れ果てたワサビ田跡)
★道端の花(花はなし)
★ルート断面図
★地 図(GPS軌跡)
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)
(参考地図)
・山と高原地図 御在所・霊仙・伊吹
・2万5千分の1地形図 霊仙山
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