江股ノ頭(1269.6m)池木屋山(1395.9m)


★ひとこと   「江股ノ頭から芽吹く前の美林の東尾根で池木屋山へ」

池木屋山東尾根から焼山谷、大台ケ原を望む

★行った日   2009年4月8日(水)  晴   Kさんと2人(Kさんのレポート
 
★コース

高槻4:25(近畿高速、西名阪)=針IC(R369、R166、県道、林道)=6:43宮ノ谷林道終点6:55(林道)=江馬小屋谷林道終点7:10→檻8:20→8:38支稜出合8:45→9:22ナンノキ平9:28→9:40P1226 9:45→展望岩9:53→10:12(1269.6m)江股ノ頭10:27→江股ノ頭尾10:41→最低鞍部11:12→11:42稜線出合12:00→P1332 12:42→焼山谷源頭13:03→13:50(1269.6m)池木屋山14:05→根上り松12:24→トウフ岩14:36→奥の出合15:03→15:27休憩15:32→高滝下16:05→風折谷出合16:20→16:55宮ノ谷林道終点16:02(林道)=17:14江馬小屋谷林道終点17:19(林道、県道、R166、R369)=針IC(西名阪、近畿高速)=高槻19:48

 久しぶりでKさんと2人で台高の秘境探索だ。宮の谷登山口に車を置き、江馬小屋登山口から登り、江股ノ頭(えまたのかしら)から池木屋山を経て宮の谷を下る計画だ。偶然にも西名阪でKさんの車と相前後しながら走り(僕が気付いたのは針付近)、高見トンネルから加杖坂トンネルを通り、蓮(はちす)ダム左岸道路で宮の谷林道終点到着だ。途中の宮の谷林道で10人ばかりの茶色の制服を着たレスキュー隊風の人達を見かけたが引返し時点には居なかった。こんなに早朝から何者だろうかと不思議だった。登山口に置車し、僕の車で悪路の江馬小屋谷林道終点に向った。
 鉄橋で野江股谷を渡り、登山口から常緑樹の急坂を登り、滝見台へ向う熟練者コースを右に分け、谷筋の急坂を登って杉植林帯のトラバース道に入る。谷筋の急坂をジグザグに登り、以前から放置されている檻の横を更に登り続けると、やっと杉林を抜けてブナやヒメシャラの支稜線に出る。落葉絨毯の急坂を登ると1本の大木の立つナンノキ平だ。少し下って登り返すとP1226の三差路だ。東南の尾根は迷岳に通じる白倉山、西南の尾根はこれから向う江股ノ頭に通じている。西南に少し下った所に岩頭があって西北の視界が開け、2007年11月にKさんとたどった池木屋山〜明神岳〜桧塚の山波が並んでいる。少し下って上り返すと江股の頭(野江股ノ頭とも言う)だ。山頂からの展望はないがピークの少し手前から東の展望が開け、熊野灘は霞んで見えなかったが古ヶ丸山や仙千代ヶ峰が連なっていた。山頂付近には横倒しになって成長を続けるブナがあり自然ベンチとして重宝した。

(林道終点から野江股谷を渡る)  (登山口から急坂を登る)  (よく滑る谷筋の急坂を登る)

    (植林帯のトラバース道)    (以前から放置されている檻)      (支稜線出合)

     (支稜線を登る)      (ナンノキ平からP1226へ)   (P1226から江股ノ頭へ)

 
 (P1226すぐ下の見晴し岩)   (江股ノ頭へ上る稜線)        (江股ノ頭)

              (P1226すぐ下の見晴し岩から西北を望む)

              (江股ノ頭の少し手前から東南を望む)

 江股ノ頭から江股ノ頭尾まで移動し、滝見台方面へ向う尾根道のテープを右に分け、南へ下るテープ目印を探したが見つからなかったので岩稜帯を下ることにした。ピークを通り越した所の岩稜に通れる隙間があったので木の枝を掴みながら無理やり下り、稜線へ回り込むとテープがあってほっとした。ピークの手前(東側)から下るのが正解らしい。この辺りの稜線の東側が切れ落ちており、東側の展望が素晴らしい。最低鞍部まで下り、池木屋山から続く東尾根の稜線めがけて登り返す。途中から振り返ると、江股ノ頭尾のピークから下ってきた岩稜が白く鮮やかに光っていた。東尾根は、落葉樹の美林あり、岩稜あり、展望尾根あり、の変化に富んだ稜線だ。特に、焼山谷源頭の倒木の堆積する稜線からは、遠く大台ケ原が霞み、足下に焼山の尾が伸び、崩壊が続く焼山谷が大きな口を明けている。焼山の尾から宮川貯水池に下るルートがあるらしいが難路と思われる。

 (江股ノ頭頂上の自然ベンチ)      (江股ノ頭尾)      (ピークの西側の岩稜帯を下る)

 (荒れた斜面を無理やり下る)  (テープのある稜線に合流)   (展望のよい稜線のKさん)

   (江股ノ頭尾を振り返る)     (東尾根を西へ進む)        (岩稜帯もある)

 (焼山谷源頭雑の見晴し稜線)  (稜線から荒れた焼山谷を望む) (見晴し稜線を振り返る)

            (池木屋山東尾根の焼山谷源頭から大台ケ原を望む)

 美林尾根を登りつめると池木屋山だ。最近降ったらしい雪が日陰に点々と残っている。2時間もあれば下れると安易に考えてゆっくり下山を始めたが、予想外の難路が続き3時間弱もかかってしまった。緑のシーズンには一面の笹原になる斜面を下り、やせ尾根を乗り越えたり、岩稜を巻いたりしながら、根上り松やトウフ岩を過ぎて1時間もかかってやっと奥の出合だ。1年半前とは奥の出合から尾根の尾に取り付くルートが異なっており、以前は谷合流点からすぐに尾根の尾の右から左へ巻いて直登したが、今回は右の谷筋をしばらくさかのぼってから尾根の尾に取り付くルートに変更されていた。谷筋の斜面の道を2度左右に渡渉しながら下る。どっさり滝や猫滝を高巻くロープつきの岩壁の道がスリル満点だ。最後に高滝を高巻いて左岸の岩壁に沿って下って、流れを飛び石で渡ると高滝下の観光ルート終点だ。山頂からここまでで丁度2時間だ。ここも1年半前とは少しルートが異なり、以前は登る時には流れを渡ってすぐに左岸の岩壁のロープを頼りによじ登った記憶があるが、今回はもっと滝に近い左岸の岩壁の裾を登るルートだ。ここからは鉄梯子や鉄の桟道が完備した遊歩道を下ってやっと宮の谷登山口へ到着した。Kさんに江馬小屋谷林道終点まで送ってもらい、往路と同じルートで帰阪した。
 好天ながら春霞がたなびき遠望はきかなかったが、強くなった日差しを浴びながら台高の秘境のさわやか尾根歩きができた。Kさんのお蔭で車2台を活用し、少し不安のあった長丁場の達成感が味わえた。

  (池木屋山へ稜線を上る)   (池木屋山のさわやかな斜面)     (池木屋山)

(笹の生育していない笹原を下る)  (歩き難い稜線を下る)       (根上り杉)

      (トウフ岩)          (木の根の尾根道)       (奥の出合で沢を渡渉)

  (斜面のトラバース道が続く)        (猫滝)         (右の岩壁に沿って下る)

        (高滝)             (風折谷出合)       (快適な遊歩道を進む)

★道で出会った花

    ヒトリシズカ(宮ノ谷)      ミツバツツジ(宮ノ谷)     ヤマエンゴサク(宮ノ谷)

★ルート断面図

★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)


(参考地図)
・山と高原地図       大台ケ原・高見・倶留尊山
・2万5千分の1地形図  宮川貯水池、七日市

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