仏生岳(1804.7m)孔雀岳(1779m)十郎山(1269m)


★ひとこと   「大黒上尾から仏生岳を経て孔雀尾根で十郎山へ」

釈迦ヶ岳から仏生岳(左)孔雀岳(右)を望む

2008年8月11日撮影
   
★行った日   2009年6月17日(水)  晴時々曇   単独
 
★コース

高槻3:33(近畿高速、西名阪)=柏原IC(R165、県道、R309、R169)=5:48白川橋5:58→十郎山登山口6:22→モノレール始点6:49→大黒構谷橋8:00→林道分岐8:15→8:21尾根取付き8:29→林道出合8:48→P1152 9:14→9:48P1307 9:55→P1470 10:26→11:30(1804.7m)仏生岳11:41→奥駈道別れ12:08→12:19(1779m)孔雀岳12:25→奥駈道別れ12:31→13:17P1551 13:23→13:40P1477三角点13:14→P1383 14:04→P1348 14:21→14:50(1269m)十郎山14:58→モノレール終点15:15→モノレール道引返し15:30→モノレール別れ15:36→十郎山登山口17:03→17:32白川橋17:45(R169、R309、県道、R165)=柏原IC(西名阪、近畿高速)=高槻20:20

 日射がきつくなってきたので日陰の尾根歩きができる大黒上尾から仏生岳、孔雀岳を経て孔雀尾根を下る予定だ。ロングコースなので早朝出発だ。R169を順調に南下、池原ダムの白川橋を渡って白川又川林道へ入ろうと右折すると通行止だ。本来の林道ゲートから2キロ手前だが、土砂崩れ工事中なので仕方なくここに駐車だ。
 白川橋から少し進むと工事中の土砂崩れ現場があり、徒歩で通り抜け約30分進むと駐車予定地点の十郎山登山口そばの林道ゲートだ。ゲートから30分ほど進むと十郎山付近の稜線へ伸びている作業用モノレール始点があり、急坂だが線路に沿って登れば最短距離で十郎山に着ける筈だ。落石しそうな絶壁の下を通り素掘りのトンネルを抜け、林道から谷の最奥に立ちふさがる八経ヶ岳や弥仙を眺めながら進む。やがて大黒構谷を渡ってしばらく進むと林道分岐だ。直進は下りの地道林道だが、左上へ伸びている落石で車は通れない舗装林道に入り、ちょっと進むと尾根に取付き易そうな地点がある。出発して丁度2時間半だ。少し杉林の尾根を登ると、先程の続きと思われる林道を横切り、壊れた木の梯子の残る壁面を上り、再び尾根道をたどる。尾根道には古い丸太階段が残っている。尾根道の左前方には孔雀尾根が見え、下方には先程の林道が伸びている。P1152で90度左へ方向を変えて進むが、この辺りから杉林から広葉樹の自然林に変わってくる。大きなブナやリョウブが並ぶP1307辺りの右側の樹間から八経ヶ岳と弥山が望めた。P1470付近からシャクナゲ林が現われ、次にトウヒ林が現われる。登るに従って苔むしたトウヒの倒木を右に左に避けながら登り詰め、シロヤシオの花が残るピークが仏生岳だ。まばらにトウヒが立つ草原の小空間だが展望は殆どない。

  (白川橋から林道通行止)      (土砂崩れ現場)    (十郎山登山口横の林道ゲート)

     (モノレール始点)    (落石しそうな岩壁の下を行く)   (素掘りトンネルを進む)

 
  (林道から八経ヶ岳と弥山)  (林道分岐、左の舗装路を行く)   (尾根へ上る取付き点)

      (杉林を上る)     (林道に出合い左壁をよじ登る)   (左に見える孔雀尾根)

 
    (薄暗い杉林を上る)    (P1152を過ぎると落葉樹林) (P1307付近の大木ブナ林)

 (P1470から八経ヶ岳と弥山)   (ブナとリョウブの合体)  (P1470から現われる石楠花林)

(P1470から現われるトウヒ林)(歩き難いトウヒ倒木帯が続く) (山頂付近のシロヤシオ残り花)

 仏生岳からなだらかにトウヒやツガの樹林帯を下ると奥駈道に出合う。稜線の美しい道を南へたどる。奥駈道の石の標柱の建つ少し先で西方の視界が開け、釈迦ヶ岳から七面山や仏生岳まで見渡せるが遠景は霞の彼方だった。標柱から稜線を少し上ると小さな笹原にシロヤシオの花咲く孔雀岳山頂だ。山頂からは東方の視界が開け、これから下る孔雀尾根が小峠山まで伸びていたが、トウヒの梢の彼方の大台ケ原方面は霞の中だった。先程の石の標柱まで戻り、テープ類の表示はないがGPSの指示通りにトウヒ林を東へ下り始めた。ここから登山口までの稜線下りは、殆どテープ類の目印はなくて幅の広い尾根が多く、樹木が茂って近くの山も見えにくいので、GPS以外の現在位置確認が困難だった。稜線の登りはよいが、この時期の稜線下りは要注意だ。P1551付近からは釈迦ヶ岳下の五百羅漢などが裏側から見えていた。

 (展望のない仏生岳三角点)    (奥駈道を南へたどる)       (仏生岳を振り返る)


               (孔雀岳付近から西方を望む、右が七面尾)

               (孔雀岳頂上から東方を望む、左が孔雀尾根)

   (何もない孔雀岳頂上)         (奥駈道別れ)      (広い尾根のトウヒ林を下る)

 (P1551手前から孔雀尾根)    (P1551付近の尾根道)  (P1551から五百羅漢の裏側)


 広い稜線を少し探しまわって小さな茂みのそばにP1477三角点をやっと発見、ここからの下りを小峠山経由か十郎山経由にするか思案し、まだ下ったことのない後者にした。清々しい広いブナ林をなだらかに下るがこまめにチェックしないと誤った尾根に入り易い。P1383の先のピークでも間違った尾根に入ったりしながら十郎山に到着、小休止だ。山頂の少し下から広葉樹林は終わり杉林の尾根道となる。作業用モノレールが現われ、以降線路脇をトレースして、本来の分岐点を行き過ぎてしまった。目立たないテープが巻かれただけの目印があり、ここから間伐材が放置された歩き難い稜線の薮コギもある杣道たどりだ。この辺りからわかり難い稜線の急坂が続くので、モノレールの横を下って林道に出る方が簡単だ。木を掴んで下るやせ尾根、岩稜下り、羊歯の薮コギなどきょういちの難路の末、やっと下山路を見つけて林道に飛び出した。2年前にこのルートを登ったときにはさほどでもなかったが、このルートの下りはなかなか厄介だ。甘酸っぱいキイチゴを道端で摘みながら30分の林道歩きで白川橋にたどり着き、往路通りに帰阪した。
 長い長い林道歩きを余儀なくされたが、念願の大黒上尾や孔雀尾根をたどる事ができ、充実感いっぱいの一日だった。仏生岳に登る大黒上尾ルートは林道歩きが長いが急坂がなく、孔雀尾根の下りは十郎山経由は急坂でわかり難い道なので小峠山経由のほうが好きだ。

  (林間のP1477三角点)    (清々しいブナ林を下る) (十郎山手前の90度左折ピーク)

  (展望のきかない十郎山頂上)    (ブナ林を東へ下る)     (直ぐに杉林尾根となる)

     (モノレール終点)      (モノレールに沿って進む)  (判り難いモノレール別れ地点)

 
  (薮っぽい杉林尾根を下る)(木を掴みながら急坂尾根を下る)    (岩稜帯を下る)

   (羊歯密生薮を下る)     (十郎山登山口に飛び出す)    (林道を白川橋へ歩く)

★道で出会った花

     ウノハナ(林道)        サワシバ?(林道)         ガクウツギ(林道)

    ヤマツツジ(林道)          ニガナ(林道)        コバイケイソウ(仏生岳)

    シロヤシオ(仏生岳)       コメツガ(孔雀岳)        クサイチゴ?(林道)

★ルート断面図


★地  図
(1)経ヶ岳

(2)法恩寺山

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       大峰山脈
・2万5千分の1地形図  釈迦ヶ岳

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