野谷荘司山(1797.3m)妙法山(1775.6m)三方岩山(1736m)


★ひとこと   「鶴平新道で野谷荘司山を経て北縦走路で妙法山、三方岩山へ」

鶴平新道の1300米付近から三方岩山を望む
                                      
★行った日   2009年6月27日(土)  晴   単独
 
★コース

高槻3:25(名神、東海北陸道)=白川郷IC(林道)=6:51大窪登山口7:00→9:24P1602 9:32→赤頭山9:59→10:14(1797.3m)野谷荘司山10:21→10:52もうせん平10:59→P1780 11:04→11:56(1775.6m)妙法山12:15→P1780 13:06→13:10もうせん平13:15→野谷荘司山13:45→赤頭山13:56→P1704 14:06→飛騨岩14:48→加賀岩14:55→14:59馬狩料金所分岐15:04→四等三角点15:35→展望台分岐16:10→登山道入口16:43→16:50馬狩料金所16:55→17:17大窪登山口17:29(林道)=白川郷IC(東海北陸道、名神)=高槻21:12

 白山から東北へ伸びる飛騨と加賀国境の尾根には白山信仰の頃の禅定道があり、念仏尾根とも呼ばれる北縦走路上の展望の山、妙法山、野谷荘司(のだにしょうじ)山、三方岩岳を訪れる計画だ。東海北陸道の白川郷ICから白山スーパー林道に入り、馬狩(まがり)地区で飯島林道を左折すると大窪登山口はすぐだ。この馬狩地区は縄文土器も発掘されており、飯島林道はかつて白川街道として機能し、馬狩集落も栄えたそうだ。今は集団離村し、トヨタ白川郷自然学校が建っている。登山口近くの4、5台とめられるスペースに駐車し、出発だ。
 鶴平新道と呼ばれる登山道に入り、ササユリの咲く灌木帯をなだらかに上り、ブナ林に入る。ブナやトチの大木が茂る急坂をジグザグに登り、北側の支稜線に達すると一気に視界が広がり、尾根の向うに白川郷の集落が霞んでいた。見晴のよい稜線ではコケモモやドウダンツツジが沿道を飾り、以後、下山するまで絶える事がなかった。やせ尾根の急坂を登りきると360度展望のP1602だ。西の眼前には稜線出合いの赤頭山(あかずやま)、東の背後には鳩ヶ谷ダムや白川郷、南には三方崩山や小さく白山がのぞいていた。右側が切れ落ちた吊尾根を登ると主稜線縦走路との出合いの赤頭山だが表示はない。ちらほら咲き出したニッコウキスゲを見ながらなだらかに南へ縦走路を進むと野谷荘司山だ。この山名は野谷集落の源頭の山で、荘司は白を意味しているのだそうだ。山頂は見晴のよい稜線上の小さな空地の趣だ。

     (大窪登山口)          (ブナ林に入る)     (ブナ、トチ林をジグザグに上る)

  (1300米位から小灌木帯に) (登ってきた稜線を見下ろす)   (見晴のよい稜線を上る)

  (サラサドウダンの多い道)  (ピークP1602を見上げる)  (P1602から稜線を見下ろす)

           (P1602から360度の展望、西〜北〜東〜南〜西)

  (稜線出合いの赤頭山へ)  (ニッコウキスゲ咲く道を上る)  (登ってきた稜線を見下ろす)

  (縦走路出合いの赤頭山)   (縦走路を野谷荘司山へ向う)    (野谷荘司山三角点)

 
 東側が激しく崩れて赤茶けた地肌をむき出しにしている主稜線を、白山を正面に眺めつつなだらかに南下する。曲がりくねったダケカンバの森を過ぎ、オオシラビソの森を過ぎると、山頂から約30分でもうせん平だ。小さな水溜りもある平地の草原だ。シーズンには草花が咲き乱れるそうだが、いまは少し早過ぎて淋しい限りだ。残雪もある林を抜けるとコバイケイソウやニッコウキスゲが道端を飾るダラダラ坂の草原を、正面に三方崩山を見ながらなだらかに下る。鞍部まで下って厳しい登り返しをこなすと、もうせん平から約1時間で妙法山だ。山頂からは、遠くは霞んで見えなかったが、南には間近に三方崩山、西南には少し地肌を見せた白山、北にはこれから戻る野谷荘司山が望めた。

    (縦走路東側ガレ場)    (白山に向って続く縦走路)   (ダケカンバ茂る笹原を行く)

  (野谷荘司山を振り返る)     (白山への道は続く)      (花は端境期のもうせん平)

    (日陰には残雪)      (コバイケイソウの咲く縦走路)  (だんだん近づく三方崩山)

  (登り返しがきつい妙法山)      (妙法山三角点)     (2週間前に登った三方崩山)

       (妙法山頂上から三方崩山、白山方面を望む、東南〜南〜西〜西北)

       (妙法山頂上から笈ヶ岳、三方岩岳方面を望む、西北〜北〜東〜東南)

 妙法山から赤頭山まで往路を戻り、大窪登山口への道を右に分け更に稜線を北上。三方岩岳の岩壁を眺めながら東側が崩落の進む稜線をたどり、立枯れたオオシラビソの林を過ぎ、鞍部を過ぎて登り返すと小木の茂る頂上だ。表示がないがこの辺りが三方岩岳の最高点らしい。稜線の少し先で馬狩料金所へ下る道を右へ分け、少し進むと三方岩神の標柱の建つ展望台だ。ここからも白山の眺めが素晴らしい。


    (白山へ続く中宮道)    (登り返しのきつい稜線を戻る)    (笹原の稜線を戻る)

 (まだ花の咲かないもうせん平) (野谷荘司山から稜線を下る) (大窪登山口分岐の赤頭山)

(三方岩岳をめざして稜線を行く) (大窪登山口からの支稜線) (立枯れオオシラビソ林を行く)

  (だんだん近づく三方岩岳)  (崩れつつある縦走路を行く)   (三方岩岳の勇壮な岩壁)

  (野谷荘司山を振り返る)  (何も表示のない三方岩山頂上) (加賀岩側の展望台広場)

    (三方岩山頂上(加賀岩側展望広場)から白山、笈ヶ岳方面を望む、南〜西〜北)

 展望台から少し戻って先程の分岐から馬狩料金所へ下る尾根道へ入った。当初、岩壁の下の湿地帯をトラバースし、支稜線を急下降する。草深い道だが下刈り直後らしく切り口が真新しい。なだらかに登り返すと地図にはないが四等三角点が刈り取られた薮に設置されている。ここから見晴のよい稜線下りだ。ブナが現われると眼下にスーパー林道から道が通じている白川郷展望台が望める。しばらく急な稜線を下り、ブナ林に入り、先程の展望台への道を左に分け、林間をジグザグに下る。スーパー林道の横を下る辺りがきょう一番の薮コギだ。雑草や小木を刈った直後だが、道にうず高く堆積しているので歩き難い限りで道もわかり難い。雑木林の急坂をジグザグにしばらく下ると三方岩岳登山口の標柱の建つ草深い道に出る。なだらかに下ると馬狩料金所はすぐだ。あとは疲れた足を引きずって、スーパー林道を下り、馬狩から飯島林道を進み大窪登山口に帰り着いた。帰途、郡上八幡付近で工事渋滞があったがほぼ順調に往路通りに帰阪した。
 きょうは梅雨の晴れ間の山行で見通しはいまいちだったが、白山を望みながらの稜線漫歩は素晴らしかった。緑豊かなブナの森を抜けて展望の稜線歩きが楽しめる野谷荘司山、白山念仏尾根や隣の三方崩山がよく見える妙法山、男性的な岩壁がそそり立つ三方岩岳、など楽しい山歩きができた。

  (馬狩料金所へ下る分岐点)  (岩壁下の湿地をトラバース)    (岩壁を見上げる)

   (下刈り直後の登山道)     (三方岩岳を振り返る)      (草深い四等三角点)

  (展望のよい稜線を下る)      (ブナ林が現われる)       (展望急坂が続く)

 (白川郷展望台を眼下に望む) (ブナやミズナラ大木林を下る) (車道横の下刈直後の薮コギ)

  (急坂をジグザグに下る)    (下刈り後の歩き難い道)      (三方岩岳登山口)

   (沢沿いの薮道を下る)   (馬狩料金所から稜線を望む)   (やっと大窪登山口へ)

★道で出会った花

      ニガナ(大窪)          ササユリ(大窪)      ギンリョウソウ「(大窪)

    ヤマツツジ(稜線)     クルマバツクバネソウ(稜線)     コケモモ(稜線)

   シロドウダン?(P1602)   ショウジョウバカマ(P1602)  サラサドウダン(P1602)

    ナナカマド(P1602)       チゴユリ(P1602)     ミツバオウレン(P1602)

   ミヤマホツツジ?(赤頭山)   ニッコウキスゲ(赤頭山)   オオバギボウシ(赤頭山)

   タニウツギ(野谷荘司山)   ツマトリソウ(野谷荘司山)   コバイケイソウ(野谷荘司山)

   ユキザサ(もうせん平)     ムシカリ(もうせん平)       キスミレ(もうせん平)

    タムシバ(妙法山)       ハクサンチドリ(妙法山)     アケボノツツジ(妙法山)

    イワカガミ(妙法山)      ヤマトキソウ(妙法山)     シロバナニガナ(妙法山)

      ?(妙法山)         ツボスミレ(妙法山)       ツクバネソウ(妙法山)

  マイズルソウ(もうせん平)   キセルアザミ?(もうせん平)  ゴゼンタチバナ(もうせん平)

 ミヤマガマズミ(野谷荘司山)  ベニドウダン(野谷荘司山)  ショウジョウバカマ(三方岩岳)

  ツバメオモト(三方岩岳)      サンカヨウ(三方岩岳)    エンレイソウ(三方岩岳)

   シャクナゲ(四等三角点)  ヨウラクツツジ?(四等三角点) ヤマボウシ(馬狩登山口)

      ?(馬狩登山口)      イタチハギ(馬狩登山口)    ヨツバヒヨドリ?(大窪)

  ヤマホタルブクロ(大窪)      ホタルブクロ(大窪)       オオカサモチ(大窪)

   トリアシショウマ(大窪)       クルマバナ(大窪)     キバナノヤマオダマキ(大窪)

★ルート断面図

★地  図
 
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       白山、荒島岳
・2万5千分の1地形図  中宮温泉、新岩間温泉、平瀬

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