波佐利山(1191.6m)


★ひとこと   「キャンプ場から稜線経由山頂を経て豪雨禍残る赤西林道で下山」

P1107付近の自生杉とブナ林
   
★行った日   2009年9月13日(日)  曇後晴   単独
 
★コース

高槻4:52(中国道)=山崎IC(R29、林道)=7:35(赤西渓谷キャンプ場手前)林道拡幅部7:45→遊歩道登り口7:52→9:01稜線端9:12→P1106 9:41→10:11展望尾根10:20→P1107 10:34→11:17P1110 11:22→音水ルート合流11:31→(1191.6m)波佐利山12:02→12:14休憩12:22→トロッコ跡始点12:45→源流標識(林道跡始点)13:34→林道倒壊橋13:48→林道分岐14:05→14:23広場(建物跡)14:31→林道鎖ゲート(遊歩道登り口)15:00→遊歩道登り口15:05→15:10林道拡幅部15:15(林道)=波賀温泉「楓湯」(林道、R29)=山崎IC(中国道)=高槻19:58

 本年7月末に雨で敗退した播磨北部、波佐利山(はさりやま)のリベンジだ。その時は音水渓谷にチャリンコをデポして赤西キャンプ場から登る計画だったが、音水渓谷の林道がガタガタの上に赤西林道が長い上り坂となるため、今回は赤西渓谷の終点に自転車デポして赤西キャンプ場から登る計画だ。このルートはやまあそさんの「1106〜波佐利山」を参考にしました。情報を有難うございました。山崎ICからR29を北上、道の駅「はが」の先を左折、すぐ右折して赤西林道に入り、地道になった悪路を最徐行で進む。佐用町に大水害をもたらした8・10豪雨のため赤西林道は被害を受け補修中であったが自己責任で通る。とうとうキャンプ場手前で土砂崩れのため通れず、手前の拡幅部に駐車した。このためチャリンコはデポできなかった。
 崩れた土砂を越えて林道を進むと、左側にトイレがあって右に遊歩道入口がある。整備された遊歩道でジグザグに急坂を上って小さな尾根の上に出る。遊歩道は尾根上を左へ行くが、ここから右の尾根道に入る。初めは丸太階段もある尾根道だが急坂の尾根登りが続き、ブナの大木が林立するピークが現われると稜線端だ。薮はないので大助かりだ。少しなだらかな稜線を進み、さらにブナ林の急坂を上り、杉の大木が混じる平坦な自然林がP1106だ。しんどい上り坂はここまでで、後はアップダウンの繰り返しだ。なだらかに下ってちょっと上り返すと枯れたスズタケが覆い羊歯が所々で群生している展望稜線だ。西に三室山が正面に見えその両側に後山とくらますが頭をのぞかせている。東南の樹間から東山など播磨の山が見えている。このコースで展望できる適地はここだけで後は林間コースだ。P1107を過ぎ、二つ目のピークで東北に向きを変えて尾根を下る。直進すると西の尾根に入るので要注意だ。この辺りから望める波佐利山がこのコースで唯一見える場所だ。あまり密ではないが枯れたスズタケがわずらわしい尾根筋だ。P1110を過ぎるとやっと音水渓谷から上って来た登山道と合流し、以降山頂まで、今まで皆無だったテープがうるさいほど沢山付いていた。

(キャンプ場手前で林道ストップ) (手前に駐車して林道を歩く)   (遊歩道登り口から上る)

 (遊歩道合流点で尾根道へ) (初めは階段もある尾根道を上る)(急坂の尾根を上り続ける)

 
  (稜線端の清々しいピーク)    (ブナ林の急坂を上る)   (自生杉の混じる稜線を上る)

 (平坦な自然林のP1106)   (稜線を一度下って上り返す)   (羊歯の茂る展望稜線)


                 (展望稜線から西の三室山方面を望む)

  (木の間から東南を望む)   (枯れたスズタケの歩き難い道) (唯一見える波佐利山(中央))

 (迷いピーク、北東尾根を下る) (小うるさい枯れスズタケの道)    (音水コースへ合流)

 枯れたスズタケの自然林を進み、最後に急登すると木立に囲まれた小広場の波佐利山三角点だ。15分進むと好展望との手書きがあったので、すぐ西北尾根の急坂を下ったが林間を下るばかりだ。確認していないが展望地は東北尾根にあると思われる。稜線を鞍部まで下るつもりだったが途中で尾根を間違えて下り、赤西川の源頭に立ち、谷に沿って下った。下る途中で、その昔材木運搬用に敷設したと思われるトロッコ跡の地形を見つけ、以降これを下った。沢を渡る箇所など跡形もない荒れ果てた軌道跡だが河原を下るより楽だ。最後に軌道跡が山中で消えてなくなり、山肌を劇下りすると、林道跡のような広場に出て、その少し先に揖保川の源流標識が立っていた。後は林道跡をたどり、倒壊した橋を過ぎてどこまでも進むと林道分岐点だ。水害前まではここまで車が入れるようだ。赤西林道をしばらく進むと建物跡のある広場があり、その先の橋が土石流で完全になくなっていた。その先でも数箇所、土砂崩れが道をふさいでいる。8・10豪雨のただならぬ凄さを見せ付けられた感じだ。長い長い林道歩きでやっとキャンプ場へたどり着いた。林道通行止のゲートの前から正式の遊歩道入口があり、これが登るときにたどった道の終端のようだ。赤西川の河原にあるキャンプサイトは完全に土砂に埋まり無残な姿だ。朝登った遊歩道の入口を過ぎて、土砂崩れを乗越えて帰り着いた。帰途、カンカケ峠へ向う林道そばに建つ波賀温泉「楓湯」に立ち寄ったが、浴槽から見える林道の崖崩れ跡が痛々しかった。その後、中国道宝塚付近の恒例の休日渋滞に遭遇して帰阪した。
 波佐利山から南へのびる尾根筋は典型的な宍粟の自然林が続き、静かな山歩きが楽しめる。稜線は比較的広い所が多く、また樹林に覆われているため見通しがきかず、数箇所のピークで間違った尾根を進み易くGPSで確認しつつ下ったのが印象的だった。赤西川は美しい渓谷美のルートだが、今年の水害から本来の姿を取り戻すのに数年はかかるだろう。

 (テープ印のある尾根を行く)  (展望のない波佐利山三角点)  (急坂の西北尾根を下る)

   (赤西川源頭を下る)      (歩き難い谷筋を下る)       (トロッコ跡を下る)

 (枕木も残っているトロッコ跡)(山中で消えてしまったトロッコ跡)(林道跡終点へ下り降り立つ)

(誰が見るのか揖保川源流標識)(自然に返りつつある林道跡)   (倒壊した林道の橋)


     (林道跡を下る)         (林道分岐付近の橋)   (豪雨で削られた川沿いの林道)

  (広場(建物跡)付近を下る)   (8.10豪雨で流出した橋跡)   (こんな土砂崩れが何箇所も)

  (やっと赤西キャンプ場到着)  (こちらが正式の遊歩道入口)  (土砂で覆われたキャンプ場)

★道で出会った花(花は殆ど見かけず)

★ルート断面図


★地  図
(1)遊歩道入口〜P1107         (2)P1107〜波佐利山
 
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       氷ノ山・鉢伏・神鍋
・2万5千分の1地形図  西河内、岩屋堂

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