紀南の大塔山系に属する野竹法師はその端正な三角錐の姿で人目をひいている。山頂部の紅葉を求めて遠征したが和歌山南部の温暖な気候のため数週間早過ぎたようだ。R168の本宮からR311で田辺方面へ向い、細野トンネル出口で左折して旧国道を少し戻り、皆根川出合の広場に4、5台のスペースがあるので駐車した。
鎖のかかった橋を渡って皆根川に沿って林道を進む。地道林道を15分も歩くと左に登山注意の看板があり、小さなお手製の登山口標識横の山道に入る。急な支尾根の羊歯を掻き分けて登るとほどなく明確な踏み跡が現われ、杉植林帯の急坂を息を切らして延々と登る。1時間以上汗を搾り取られて登りつめると、樹林を脱して見晴が開け、地図にはない舗装林道に飛び出す。下山時の目印を探すと、ススキに隠れたわかり難い案内板がある。すぐ先には広場が広がり、北側の視界が開け、三日森山(みっかもりやま)、狼垰山(おおかみたわさん)や笠塔峰が連なっている。林道のすぐ先の左側にある表示に基づき山道に入り、ちょっと薮っぽい踏み跡をたどると右下に林道が見える椿尾峠だ。急な杉林の稜線を登ると伐採地の上端をトラバースする薮っぽい道だが西側の展望が開けた林のすそを進む。
(旧国道皆根川出合の橋)
(林道そばの登山口)
(羊歯かき分けて急坂を上る)
(樹林を抜けると見晴が開ける)
(わかり難い林道出合)
(ススキに隠れた案内板)
(林道広場から北方を望む)
(林道広場) (林道からの登り口)
(椿尾峠の表示)
(椿尾峠)
(薮っぽい伐採地を行く) (伐採地を振り返る)
西方には林道で山肌を削られた山の彼方に嶽山や黒嶽が望めた。伐採地を過ぎると再び樹林に入り一度下ってから稜線を上り返すと嶽山に続く稜線と野竹法師へ向う稜線との分岐ピークだ。なだらかな杉林の稜線を登ると樹林の中のゴンニャク山だ。ちょっとした広葉樹林もあるが青々として紅葉には早過ぎたようだ。尾根道を下るとやせ尾根となり、シャクナゲの茂る岩稜を越えたりして尾根を登りつめると小広場の野竹法師三角点だ。北側の一部だけ切り開かれ、果無山脈が望めた。野竹法師には、本ルートのほかに大瀬(難路?)からと夫婦滝からのルートがある。山頂でじっとしていると寒いので早々に往路通りに下山し、どこも寄り道せず意外に早く帰阪できた。
登山道が少々薮っぽくなり枯葉も積もっているので踏み跡が判り難く、広い尾根ではテープを丹念に拾って行くことが必要だ。特に、上りの林道広場から山道へ入る所、下山時の椿尾峠と林道広場で山道へ入る所が要注意だ。このコースは伐採地の好展望以外は視界の殆どない樹林を歩く道だ。野竹法師は登るより外から眺めると格好いい山だ。
(伐採地から西方を望む)
(嶽山稜線分岐付近)
(樹林の中のゴンニャク山) (山頂の青々とした広葉樹林)
(やせ尾根を下る) (シャクナゲのやせ尾根を行く) (野竹法師三角点)
(野竹法師から北の果無山脈を望む)
(左に法師山を垣間見ながら下る)
(椿尾峠) (皆根川に沿って林道を下る)
★道で出会った花
シラヤマギク?(皆根川林道) センブリ(林道広場) リンドウ?(伐採地)
★ルート断面図
★地 図
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)
(参考地図)
・2万5千分の1地形図 皆地
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