以前から気になっていた鈴鹿の神崎川近くにあるお金明神が目標だ。神崎川を何度か渡渉するらしいので渇水期を待って紅葉見物を兼ねて計画実行だ。八日市ICからR421で石榑(いしぐれ)峠へ向い、杠葉尾(ゆずりお)を右折して林道を進み、発電所の所から風越林道に入り、少し進むと瀬戸峠への登り口があるので付近の拡幅部に駐車した。なお、現在R421は杠葉尾の神崎橋以遠は通行止なので要注意だ。
林道わきの表示に従って急坂を上り、少し山腹をトラバースしてからガレ場の谷筋を登る。踏み跡も消え目印もないので少し不安だが谷筋をひたすら上るとテープが現われる。瀬戸峠からV字谷を下ると立派な階段が現われ舗装林道に出合う。この林道は風越林道に入らずに直進してきた道だ。林道から少し階段を下り、手書きの表示に従って右の平坦な道へ分岐する。清らかな広葉樹林帯を過ぎ、なだらかに下ると神崎川の左岸沿いの道となり、やがて河原を進む。紅葉を眺めながらの河原歩きは気持ちがよい。やがて左岸は岩壁で行き止まり、仕方なく浅瀬を靴のまま飛び渡りだ。飛び石を拾いながら右岸を進み、前方に古いトロリーケーブルが見えてくると白滝谷出合だ。ここで目印テープに従って右岸へ上がるとしっかりした山道が現われる。山腹をぬう道を上り下りしながら進むと天狗滝の水音が聞こえてきたが、分かれ道を見過ごしたらしく残念ながら行き過ぎてしまった。右岸沿いの道をそのまま進むと、ヒロ沢出合で河原へ下り、左岸のテープを目印に飛び石伝いに流れを渡り、今度は左岸に沿った道を進む。
(風越林道の瀬戸峠登り口)
(ガレ場の谷筋をつめる)
(瀬戸峠からV字谷を下る)
(階段を下ると林道と交差)
(階段の途中で右へ分岐)
(平らな広葉樹林を行く)
(神崎川出合付近)
(紅葉の始まった河原を進む) (左岸は岩壁で行き止まり)
(靴のままで浅瀬を右岸へ渡る)(トロリー線付近jが白滝谷出合) (しっかりした山道が続く)
(ロープ場も出てくる) (天狗滝分岐をミスする)
(ヒロ沢出合)
(ヒロ沢出合で左岸に赤テープ) (飛び石渡り)
(紅葉を愛でつつ左岸を進む)
(お金谷出合)
(谷筋を上る) (大岩の上の分岐を右へ)
やがて爽やかな広葉樹林帯に入るとお金明神登山口の標識が現われ、直進する山道と別れてお金谷にそって西へ向って道なき道を登る。谷の右に大岩が現われると、その岩の上の支稜を右へ下るのがお金明神への道だが、左へ登って山肌をうろうろ、点在している大岩を探し回り、元へ戻って逆に少し下ると小さな表示があってやっとお金明神にたどり着いた。お金峠から下ってくるほうがわかり易いかも知れない。造化の妙に感心しながらしばらく天狗岩を眺めてからお金峠めざして西の稜線へ上り始めた。小木を掴みながら急坂を上りきると峠の北寄りだ。お金峠から小作ノ峰、作ノ峰、高岩と3つを越える広葉樹の稜線はなかなか美しい所だ。高岩から東の稜線を下る所が、ついうっかりして南の稜線を下ってしまい、ワサビ峠へ迂回するのに大汗をかいてしまった。計画ではイブネ/クラシを回って稜線伝いに銚子ヶ口へ戻る予定だったが、神崎川河原歩きやお金明神探しに時間がかかり、予定の11時半を1時間もオーバーしていたのでショートカットすることにした。ワサビ峠から上谷尻谷めざして谷筋を下り、広々とした上谷尻谷に沿って北谷尻谷出合のコリカキ場まで下った。この谷筋も爽やかな所だ。上谷尻谷を渡って北谷尻谷に沿って広い谷筋を進む。銚子ヶ口分岐を過ぎると谷筋も徐々に狭くなり、遂にはV字谷になって登り難い急坂の濡れた岩角が続く。
(この分岐を右へ下る) (造形の妙、お金明神の天狗岩)
(後から見ると重ね岩)
(急坂をお金峠めざして登る)
(お金峠から稜線を南下)
(西に見える銚子ヶ口岳)
(東に見える釈迦ヶ岳)
(紅葉の始まった美しい稜線)
(紅葉の始まった美しい稜線)
(迷いつつワサビ峠到着)
(上谷尻谷めざして谷筋を下る)
(上谷尻谷出合の広場)
(広い上谷尻谷を下る)
(北谷尻谷出合のコリカキ場)
(広い北谷尻谷に沿って西進)
(銚子ヶ口分岐)
(だんだん谷筋は狭くなる)
(岩ごろごろの谷を上る)
幾つか谷分岐があり、谷底のためGARMINもただの箱なので現在位置が判らず、主稜線の方向である西を目標にV字谷分岐点の急な枝尾根に取り付いた。岩角や木の根の助けを借りて腕力を100%発揮して急坂をよじ登り、やっと支稜線へ達し、幸いにも隙間のあるシャクナゲ林をかき分けて支稜線を上り、やっと大峠の頭にたどり着いた。ここからはちゃんとした縦走路が続き、快適な稜線をたどると大峠だ。間違わなければ東の谷筋から上ってこれた筈だが大回りしたものだ。大峠からコリカキ場への下り経路は迷わないが、逆にコリカキ場から大峠へ向う谷筋の上りは難物だ。お蔭で使い慣れしていない腕の筋肉痛になってしまった。大峠の少し上の高台からは、東には釈迦ヶ岳、西南には綿向山、近くには全山黄葉の大峠の頭や銚子ヶ口岳の山肌が絶景だ。水舟の峰を経て、西峰から中峰、銚子ヶ口岳と広葉樹林をぬって進む稜線が素晴らしい。東峰から北尾根を下り、モノレール始点から軌道沿いに急坂を約30分ほど下るとモノレール終点の林道だ。約1キロの林道歩きで瀬戸峠登り口だ。きょうは平日のためか1人の登山者にも会わず静かな山行に終始した。帰りも往路通りに順調に帰阪した。
お金明神と言われているが天狗岩の名前がばっちりだ。アメリカ西部の大造りな岩の芸術に比べて、細緻な自然の出来栄えに感心するばかりだ。このルートは河原あり、谷あり、黄葉尾根あり、など変化があって面白かったが、特に、神崎川の河原歩きや標高1000メートル付近の黄葉尾根が素晴らしかった。ただし、目印のない自然のままのルートで迷う可能性大なので計画に余裕が必要だ。
(とうとうV字谷となる)
(枝尾根をよじ登り尾根筋へ)
(歩き易い支稜を主稜線へ)
(やっと大峠の頭到着)
(美しい縦走路を北進) (大峠から大峠の頭を望む)
(正解は正面の谷を登って来る)
(水舟の峰)
(稜線の広葉樹林を進む)
(東に見える釈迦ヶ岳)
(西南に見える綿向山) (銚子ヶ口岳三角点)
(西峰付近から全山黄葉の縦走路を望む)
(東峰から北へ稜線を下る)
(モノレール始点)
(モノレール終点)
★道で出会った花(花は見かけず)
★ルート断面図
★地 図
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)
(参考地図)
・山と高原地図 御在所・霊仙・伊吹
・2万5千分の1地形図 御在所山
Homeへ