昔の丹波・丹後・若狭国境の山で、今風に言えば京都府の綾部市と舞鶴市及び福井県の高浜町との境の山だ。R9からR27の新開通した下山バイパスを通って舞鶴方面に向かい、山家(やまが)から小浜へ向う府道1に入る。冬がれた山村風景を眺めつつあやべ温泉の表示を過ぎて老富(おいとみ)町を左折、君尾山を通る林道を左に分け直進、更に胡麻峠へ向う道を左に分け、少し直進して広くなった林道に駐車。
林道を直進すると直ぐに沢沿いの山道となる。小さな流れを枯れ葉絨毯を踏みしめながら、しばらく渡渉を繰り返してさかのぼると流れが二又になり、火の用心マークが現われる。巡視路通りに支稜の急坂をジグザグに登る。鮮やかな紅葉を眺めながらプラ階段を登ると鉄塔が建ち、南の視界が開けた稜線だ。紅葉尾根の彼方に頭巾山が視認できた。広葉樹の自然林を登ると小浜方面の海岸線が望めるピークがあり、次のピークが木に囲まれた三国岳三角点だ。ピークから稜線を右へ下ると高浜町の関谷だが、胡麻峠は左の稜線を進む。樹間から見える舞鶴湾を眺めながら、美しい雑木林の尾根を下ると鉄塔だ。鉄塔の少し手前を右へ急坂を下り、尾根道を下ると丹波から丹後へ抜ける旧道の胡麻峠だ。要所にプラ階段が設けられた巡視路なので歩き易い道だ。胡麻峠から高圧線鉄塔をぬうように稜線をたどる。3本の鉄塔を過ぎ、左下に林道が通る尾根道をなだらかに登ると正面に養老山が見える展望抜群の尾根だ。
(胡麻峠分岐から林道を直進)
(沢に沿ってさかのぼる) (巡視路表示通りに支稜を登る)
(紅葉のプラ階段を上る)
(鉄塔から樹林に沿って登る) (自然林の斜面を登る)
(頂上手前から小浜方面)
(三国岳三角点)
(美しい雑木林尾根を進む)
(時折見える舞鶴湾)
(落葉絨毯に続くプラ階段)
(胡麻峠)
(胡麻峠から稜線を登る)
(平らな鞍部を通る)
(正面に見える養老山)
南には頭巾山や長老ヶ岳など丹波の山々、北には舞鶴湾が広がっているのが望めたが丹後半島は雲の中だ。なだらかに尾根道を進むと間もなく樹木に囲まれた養老山三角点だ。平らな山頂なので行き過ぎてしまいそうだ。振り返ると樹間から大飯原発沖の髻(もとどり)島が霞んでいた。往路を首のない石地蔵のある胡麻峠まで戻り、植林帯を下り、沢沿いに少し荒れた道を下ると胡麻峠の表示のある林道だ。
君尾山に寄るべく府道1をしばらく戻り、あやべ温泉を過ぎて芳林寺分岐から君尾山へ向う林道に入る。道なりに高度を上げ、光明寺分岐を過ぎて地道になった林道を進み、大栃分岐を過ぎて地形図上の君尾山の下で駐車。近くのピークには何もなかったので、少し先のピークをめざして林道を進むと、お手製の登山口表示があり、5分も杉林を登ると君尾山三角点が林の中に鎮座していた。光明寺まで戻り、紅葉に彩られた国宝の二王門はじめ古びた本堂に参詣し、あやべ温泉へ向った。残念ながら月曜日は二王の湯は定休日、往路通りに帰阪した。
冬季は日本海の寒風にさらされる土地柄からか低標高ながら立派なブナ林が発達し、高圧線鉄塔が立ち並ぶ稜線だが癒やしの尾根歩きができた。帰途、寄り道した紅葉に彩られた静かな光明寺のたたずまいも素晴らしかった。
(展望のよい鉄塔付近の稜線から東南の若桜・丹波国境の山々を望む)
(展望のよい鉄塔付近の稜線から北の舞鶴湾方面を望む)
(展望尾根を進む)
(大飯原発沖の髻島) (養老山三角点)
(胡麻峠の石地蔵) (杉植林帯を下る) (林道の胡麻峠分岐まで戻る)
(君尾山登り口) (登り口の表示) (君尾山三角点)
(光明寺参道の紅葉)
(光明寺二王門) (光明寺本堂)
★道で出会った花(花はなし)
★ルート断面図
★地 図
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)
(参考地図)
・2万5千分の1地形図 東舞鶴
Homeへ