毘沙門山から櫃ヶ岳へ伸びる稜線は篠山市の東北に位置する大芋(おくも)地区にあり、京都府との県境の山だ。福住からR173を瑞穂町方面へ向い、大芋小学校付近で右折し、宮代の林道にチャリンコをデポ。再びR173に戻って少し北上し、右折して小原自然公園の広場に駐車。
数台とめられる広場を後にして林道をなだらかに進むが、周りは自然に返りつつあるようだ。少し行くと林道終点に達し、一筋の滝がかかり幾つかの祠が祀られている。そのちょっと手前から鳥居の建つ急坂が続き、椿の茂る岩角のゴロゴロとした落葉の坂道を上る。少し上り、左の展望台へ行く道をたどってみたが樹木が成長して見晴しは全然駄目だ。元へ戻って岩稜帯を少し登ると岩壁の下にぽっかりと口を明けた洞窟がある。毘沙門洞だ。中にはステンレスの棚に毘沙門天が祀られている。道はここで途切れているが踏み跡が横へ続いているので無理やり登ると、やがて下から来た支稜の踏み跡と合流し、頂上に達すると歩き易い自然林の尾根道となる。岩稜が現われだすと二つ岩だ。ここから展望稜線歩きとなり、見晴しのよい2本の鉄塔を通る辺りからヒカゲツツジと思われる低木が続く。シーズンには是非訪れたいものだ。稜線の大きな岩の上を通り越してヒカゲツツジのトンネルを登りつめると毘沙門山頂上だ。本ルート最高点の毘沙門山周辺は最高のビューポイントだ。東にはこれから訪れる雨石山や櫃(ひつぎ)ヶ岳などの稜線上の山々、南には深山や剣尾山などの北摂の山々、西には八ヶ尾山の後に三岳が頭を覗かせ、北には長老ヶ岳などの丹波の山々、などが望めた。
(小原自然公園の案内図)
(なだらかな林道を進む)
(林道終点の一ノ滝分岐)
(椿の多い岩稜帯を登る)
(何も見えなくなった展望台) (岩稜帯をトラバース)
(毘沙門天が祀られた毘沙門洞)(洞窟の横から踏み跡を登る) (自然林の稜線を進む)
(美しい岩稜稜線を行く)
(登ってきた稜線を振り返る) (毘沙門山)
(毘沙門山頂上手前の稜線から北側の丹波の山々を望む)
(毘沙門山頂上下の稜線から南側の北摂の山々を望む)
狭い毘沙門山の頂上からは三方へ下る道があるが、間違えないように東の尾根道をたどる。美しいやせた岩尾根を下ってから樹林をなだらかに上ると木々にかこまれた小空間の雨石山頂上だ。山頂からなだらかに下って上り返し、P595を過ぎると東南へ進路を変えつつ雑木林の急坂を小野(この)峠へ下るが、ここがルート中一番の曲者、ややもすると東へ下ってしまうので要注意だ。峠から落葉の急坂を滑りながら登るとP546に達し、平坦な尾根道となるが、直ぐ先に南側が開けた岩棚がある。休憩の適所だ。一旦下って上り返すと樹林中の櫃ヶ岳三角点だ。山頂から広い稜線を下り、鞍部から右へ薄暗い植林帯を下る。やがて谷筋となり林道始点から道なりに下ると八ヶ尾山が正面に現われ宮代の集落だ。チャリンコをゲットし、途中でたどってきた山々を撮りながら小原自然公園に帰りついた。途中の車中でちょっとポツリときたが雨にもあわずに帰阪できた。
曇がちの肌寒い一日だったが、そこそこの展望に恵まれた稜線を歩くことができた。毘沙門山から櫃ヶ岳へ続く稜線は、美しい自然林を有するとともに見晴しのよい美しい岩稜尾根をも備えた県境尾根だ。シーズンにはヒカゲツツジが見事と思われる。
(毘沙門山下から雨石山)
(林間の雨石山頂上)
(迷いそうな小野峠への下り)
(小野と小倉を結ぶ小野峠)
(苦しい坂を上るとP546の稜線) (好展望の岩稜で一服)
(樹林中の櫃ヶ岳三角点)
(なだらかに稜線を下る)
(鞍部から薄暗い林を下る)
(宮代へ到着、正面は八ヶ尾山)
(小倉辺りから北を望む)
(R173の小原から東北を望む)
★道で出会った花(花はなし)
★ルート断面図
★地 図
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)
(参考地図)
・2万5千分の1地形図 村雲
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