千日回峰行無動寺道(729m)


★ひとこと   「坂本から比叡山の塔堂を巡る行者道をたどる」

懸造りの横川中堂

★行った日   2009年12月24日(木)  曇   単独
 
★コース

JR高槻駅6:38(JR)=JR比叡山坂本駅7:20→無動寺道入口7:44→8:01林道終点(巡視路行止り)8:11→手前の紀貫之墓分岐8:30→紀貫之墓分岐8:45→8:57谷間で休憩9:06→玉照院9:16→明王堂9:23→東海自然歩道分岐9:26→ケーブル駅9:41→根本中堂→10:13山王院10:18→釈迦堂10:33→相輪とう→11:18玉体杉11:32→せりあい地蔵11:37→横川中堂12:04→元三大師堂12:14→滋賀医大墓地12:40→12:53(675.7m)三石岳(間違って引返し)13:04→13:37鉄塔13:47→日吉大社摂社13:50→日吉大社赤鳥居14:12→14:29JR比叡山坂本駅14:43=JR高槻駅15:13

 比叡山千日回峰行の無動寺道は無動寺谷を起点にして、途中の社寺を巡拝しつつ東塔、西塔、横川(よかわ)を経て日吉大社へ下って無動寺谷へ戻る道だ。きょうは坂本を起点に時計方向に周回する計画、久しぶりの電車利用でJR湖西線の比叡山坂本駅に降り立った。
 日吉大社へ向って西進し、二の鳥居の先を左折して穴太積み(あのうづみ)の石垣道を南下する。複雑な形の石をうまく隙間のないように積み上げ、石積みの模様が美しい石垣が続いている。滋賀院を経て右折し、出合った車道を少し南下するとゴミ置場のある無動寺道入口だ。車止め鎖を越えて杉林の急な林道を15分も進むと林道終点だ。左の巡視路に入ってみたが尾根道は直ぐに薮に消えていたので元へ戻り、石段の道を登る。石仏の祠を過ぎ、樹間から靄に煙る琵琶湖を眺めながら、林道終点から30分も登ると裳立山(もたてやま)を通る紀貫之墓道の分岐だ。左のトラバース道で小さい谷を過ぎて大きく下ると広い谷間に入る。ここで一服後、右岸の竹薮を上り、金網ゲートを通ると玉照院だ。次に、急な石段を登ると明王堂で、庭から琵琶湖の眺めが素晴らしいがきょうは霞んで駄目だ。弁天堂を経てきた東海自然歩道と合流し、閼伽井(あかい)の井戸を過ぎて杉やモミの古木が茂る参道をなだらかに登ると多くの案内板の立つ坂本ケーブル駅だ。
 大木の茂る遊歩道を更に進むと東塔の案内所だ。巡拝券を購入し(550円)、根本中堂はじめ東塔の諸伽藍を経て、雲母坂方面を左に分け、ドライブウエーを渡れば山王院だ。参道の石段を下って浄土院を過ぎ、灯篭の並ぶ荘厳な参道を進み、常行堂と法華堂をつなぐ渡り廊下をくぐって石段を下れば釈迦堂だ。

(日吉大社へ向って通りを進む)  (穴太積みの石垣道を行く) (ゴミ置場のある無動寺道入口)
 
  (杉林の林道をたどる)    (林道終点から続く美しい石段)  (道端に祠も祀られている)

     (紀貫之墓分岐)    (竹林のゲートを過ぎると玉照院)  (石段を上ると明王堂)

 (明王堂から霞んだ琵琶湖)     (杉古木の道を行く)     (ケーブル駅前の案内板群)

   (東塔入口の文殊楼)         (根本中堂)              (大講堂)

   (東塔と阿弥陀堂)     (山王院から石段を下ると浄土院)   (常行堂と法華堂)


 釈迦堂の裏の丘には鎌倉時代の作といわれる相輪とうと弥勒石仏がある。ドライブウエーをくぐると稜線をたどる道だ。整備された丸太階段の道を進むと、本日最高点の玉体杉だ。ここから行者さんが遥拝する京都御所は全く見えなかった。雑木林を少し下り、横高山分岐点のせりあい地蔵を過ぎ、再びドライブウエーをくぐって、尾根道をしばらくたどると横川の大きな駐車場だ。竜ヶ池を過ぎると横川中堂の見事な朱色の懸造り(かけつくり)が頭上にそびえている。人っ子一人いない横川中堂の入口で一匹の白犬が眠そうな目でこちらをじっと見ているのが印象的だった。静かなたたずまいの元三(がんざん)大師堂を過ぎて南下、最後の寺院は恵心院だ。この直ぐ先の元三大師御燈明の建つ林道分岐から直進せず、林道を右折する。直ぐ先で西教寺へ下る山道を左に分け林道を直進する。ここから先、幾つか林道が分岐しているが尾根筋に近い道を選択して進む。最後に三石岳(さんごくだけ)の稜線と思われる所から林へ分け入って少し登ると三石岳三角点だ。視界もなく表示もない殺風景な場所だ。山頂から南へ踏み跡をたどると先程の林道に出合ったが、そのまま南の尾根を下ると終点に達したので山頂へ引き返し、東のミヤコザサの急斜面を強引に下った。やがて稜線の踏み跡に出合い、そのまま下ると林道へ合流したが直ぐに林道終点だ。戻るのもシャクなので、踏み跡も定かでない稜線に突入、しばらく歩き易い尾根を下ると、またまた林道に出合い、そのまま林道を下る。しばらく下って、日吉大社の小さな表示通りに右の山道に入る。ここから明確な道が続き、鉄塔を過ぎて立派な整備された遊歩道に入り、八王子山の山腹をトラバースすると日吉大社摂社の三宮神社と牛尾神社だ。崖の中途に建てられた立派な懸造りのお社だ。神社の下から林道を下り、途中から山道へ別れて下ると日吉大社境内だ。日吉大社の赤鳥居から真っ直ぐ東へ下るとJR比叡山坂本駅だ。直ぐ来た新快速で快調に帰阪した。
 比叡山の塔堂巡りでは今年も無事に山歩きができたことを感謝するとともに来る年も元気に登れるよう祈願した。坂本から無動寺を経て横川までは、よく知られた比叡山の塔堂をめぐるルートだ。元三大師堂からは林道が入り乱れ、地形図の点線の道も定かでないので、正確な巡拝路を確定できなかった。日吉大社から登る方が正しい道をたどれるかも知れない。

       (釈迦堂)              (相輪とう)              (弥勒石仏)

 (モミノキの多い遊歩道を行く)      (道端の石仏群)      (本ルート最高点の玉体杉)

 (横高山分岐のせりあい地蔵)   (ミヤコザサの稜線を行く)       (横川の竜ヶ池)

     (横川中堂)             (元三大師堂)             (恵心院)

  (分岐の多い林道を行く)       (三石岳三角点)       (ミヤコザサ急坂の薮コギ)

  (標識通りに山道を下る)   (懸造りの三宮神社、牛尾神社)(日吉大社から比叡山坂本駅へ)

★道で出会った花(花はなし)

★ルート断面図


★地  図
 
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       京都北山
・2万5千分の1地形図  京都東北部、大原

Homeへ