(キレットから西方の三子山から高畑山へ続く尾根と北方の綿向山を望む)
キレットを過ぎると、四方草山南峰を経て稜線上の小さな空き地に四方草山三角点が鎮座している。東の一部分だけ切り開かれ明星ヶ岳が見えていた。霧ヶ岳のピークからなだらかな東尾根ではなく、沢山の表示に従って北尾根を急下降する。錐山のピークを過ぎて少し下り、北へ急下降するテープを見落とし、テープの付いている西北尾根のキレット状の岩稜をしばらく下ってから、この尾根道は山女原に直接下っていることに気づき、元へ戻って順路の北方向の高度感のあるキレットを下った。キレットの見晴しはよく、足下に新名神の高架橋が延び、その先に四日市市街、正面に野登山が望めた。2箇所のキレットとも雪や氷が付けば行きたくない所だ。P451の最低鞍部を過ぎて2つのピークを越えるとやっと安楽峠だ。ここできょう初めての2人のハイカーと会い、寒さの挨拶を交わす。ここから立派な遊歩道でカモシカ高原を過ぎて登りつめると好展望の臼杵山頂上だ。きょうは霞んでいるが伊勢湾が光っていた。風が強く早々に頂上を後にし、しばらく縦走路を進み、分岐点を行き過ぎてから少し戻って地形図の点線とおぼしき尾根に入る。踏み跡はないが歩き易い疎林帯の丸い尾根を進む。尾根には目印テープはないが赤と黒の四角いプラ杭が打たれている。直進すると大回りになるので東海自然歩道に向かって杉林の急斜面を南下し、右に見えてきた谷筋へ下りる。谷筋を下ると次第に踏み後が現れ、カモシカ高原から下ってきた東海自然歩道と合流し、間もなくチャリンコデポ地点に到着した。逆に登る場合は、自然歩道がカモシカ高原へ谷筋を離れる所から谷筋をそのまま稜線まで直進し、最後に稜線を東へたどると縦走路に出合うはずだ。チャリンコで東海自然歩道を快調に下って駐車場所へ戻り、往路通りに帰阪した。
三子山から安楽峠へぬける縦走路は標高は5、600メートル足らずで低いが、意外に上り下りが多く、険しい岩稜帯もあってアルペンムードが味わえる稜線だ。縦走路から山女原へ至る踏み跡のない疎林帯の稜線も美しいところだ。
(四方草山三角点) (さわやか尾根道を行く)
(霧ヶ岳頂上の小広場)