雲取山(911.1m)貴船山(699.6m)


★ひとこと   「寺山峠から雪の尾根伝いに雲取山を経て貴船山へ」

ハタカリ峠付近から愛宕山(左)桟敷ヶ岳(右)

★行った日   2010年2月17日(水)  曇   単独
 
★コース

JR高槻駅7:12(JR、地下鉄)=7:54北大路8:02(京都バス)=花背高原9:13→寺山峠9:46→ハタカリ峠10:51→雲取峠11:05→11:12展望所11:23→(911.1m)雲取山11:37→三の谷出合12:11→一の谷出合12:23→花背旧峠分岐12:42→芹生12:47→13:06芹生峠13:18→魚谷山分岐13:28→P760 13:37→滝谷峠13:54→貴船山ケルン14:20→樋ノ水峠分岐(稜線道経由)14:41→樋ノ水峠→15:00(699.6m)貴船山→貴船山分岐15:15→樋ノ水峠分岐15:20→夜泣峠分岐15:35→貴船口分岐15:51→15:58貴船口駅16:02(叡電、京阪、阪急)=阪急高槻駅17:21

 冬の四条大橋から北を眺めると、鴨川の上流に左から桟敷ヶ岳、雲取山、蓬莱山が山の間から真っ白な頭をのぞかせている。きょうは真ん中の雲取山へ雪見物に出かけるべく、北大路からおなじみの京都バスで花背へ向かった。薄っすらと雪化粧した鞍馬を過ぎると路面にだんだん雪が増え始め、とうとう峠下の先でチェーン装着だ。作業する人が同乗していたので、時間があまりかからず、定刻の10分遅れで積雪5センチの花背高原到着だ。
 数人の女性と共に降りたが、バスの中でスパッツを付けていたのですぐに学校横の林道を歩き始めた。懐かしいスキー場跡を横目に林道を進み、その先の沢に沿って登り、道標通りに斜面を登るとほどなく寺山峠だ。いつも直進して一の谷へ下っているので今回は稜線をたどる予定だ。公団巡視路の表示通りに稜線をなだらかに北上、だんだん深くなる雪に足をとられ、藪の雪を上から浴びながら、つぼ足で何処まで行けるか心配になってくる。見通しのない周囲が真っ白の世界になると、尾根の入り組んだ所では現在位置が正確にわからず、P899辺りでは凌雪荘を見逃してしまった。稜線の風紋の背の部分では膝までもぐりこみながらやっとハタカリ峠だ。徐々に白い霧が晴れて山が見え出し、稜線を下ると片面に雪のへばりついたリョウブの林が広がる雲取峠だ。踏み跡のない雪面歩きは気持ちがよい。峠から南に張り出した尾根に行ってみるが、折角の展望地だが蓬莱山や武奈ヶ岳は雲の中だ。小休止後、元の尾根へ戻って少し登ると雲取山三角点だ。山頂から二の谷、三の谷とも急坂の下りだが、二の谷は長い雪の沢筋下りが予想され、踏み抜きなどを嫌って三の谷を下る事にした。ロープ場の急坂をちょっと雪だるまになりながら下り、倒木でふさがれた谷を右往左往しながら沢合流点まで下り、後はテープに導かれてふみ跡らしき沢筋を下ると三の沢出合で林道に出る。積雪10センチ位の林道をテクテク、石ころが隠れてかえって歩き易い。一の谷出合でゲートを出るが、一の谷も上流側にもゲートがあって、雪がない場合でも車はここまでだ。だんだん積雪が少なくなる林道を芹生(せりょう)に向かい、勢竜稲荷を過ぎると、すぐに花背旧峠への道を左に分け、その先が芹生の県道出合だ。

    (花背高原バス停)    (寺山峠へ向かって沢筋を行く)     (寺山峠)

 (北へ尾根をなだらかに登る)    (だんだん積雪が深くなる) (膝までの雪で凌雪荘を見逃す)

   (やっと表示を発見!)          (ハタカリ峠)       (深雪をこいで雑木尾根を下る)

 
     (雲取峠)           (展望所から雲取峠)          (雲取山)

    (ロープ場を下る)     (雪ダルマになって急坂を下る)     (三の谷出合)

   (三の谷林道を下る)       (一の谷出合のゲート)     (芹生入口の勢竜天満宮)

 芹生から車の跡がよく滑る県道を30分南下すると芹生峠だ。峠にある表示に基づき、杉林の急坂を10分ほど登ると魚谷山(柳谷峠)から滝谷峠に通じている道に合流する。ここからP760までの直角に曲がった稜線が最高の見晴し尾根だ。魚谷山から南へ伸びる尾根や、その彼方に愛宕山が見えている。積雪10センチ位の尾根道を快調に進む。ここは目印が頻繁に付いているので迷うことはない。P760を過ぎてだらだら坂を下ると滝谷峠だ。ここまでくると地面が白くなっている程度だ。なだらかな尾根道を30分も進むと貴船山ケルンのあるピークだ。この先から展望がよいと書かれている表示につられて尾根道を通るが、ネット沿いの道で好展望の個所はない。木が伸びて視界を遮ったのかも知れない。貴船山三角点は、以前に樋ノ水峠から行った記憶があるので、樋ノ水峠分岐まで戻って峠へ向かった。樋ノ水峠からテープに導かれて登ると貴船山三角点はすぐだ。表示も何もない林間の小空間だ。東へテープが続いていたので、これをたどると縦走路に合流し、ちゃんと貴船山の表示があり、ここから樋ノ水峠分岐へ戻った。ぐるっと一周した勘定だ。二ノ瀬ゆりをたんたんと下り、途中の稜線合流点の岩場から比叡山の展望を期待したが、かつて見晴しがよかったが木々が伸びて全く駄目だ。夜泣峠を右に分け、二ノ瀬へ向かってトラバース道を下り、途中の表示の所から雪の全くない貴船口に下った。丁度やってきたパノラマカーに乗り、出町柳、四条と乗り継いで帰阪した。
 冬の京都北山は市内から手軽に行ける雪山だ。花背はかつてはスキー場もあった雪深い山里だが近年めっきり雪が少なくなってしまった。ここ数日来の寒波により、雲取山周辺では久しぶりにつぼ足の限界近い雪の感触を味わうことができた。寺山峠から雲取峠までの稜線は、晴れていれば展望のよい所もあり、美しい雑木林の続く高低差もあまりない歩き易い尾根道だ。

    (芹生の県道出合)          (芹生峠)            (魚谷山分岐)


             (魚谷山分岐の先のの展望稜線から愛宕山方面を望む)

   (展望稜線を行く)     (雪の少なくなった雑木林を下る)      (滝谷峠)

   (なだらかな稜線を行く)     (なだらかな稜線を行く)     (雪のない樋ノ水峠分岐)


   (貴船山三角点)         (二ノ瀬ゆりを下る)         (夜泣峠分岐)

   (二ノ瀬へ向かって下る)       (貴船口登山口)          (貴船口駅)

★道で出会った花(花はなし)

★ルート断面図

★地  図
(1)花背〜芹生峠                        (2)芹生峠〜貴船口

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)


(参考地図)
・山と高原地図       京都北山
・2万5千分の1地形図  花背、大原

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