近畿地方全部晴マークに誘われて大股から伯母子岳へ登るつもりで早朝出発だ。五条からR168を快調に南下、野迫川へ向かうべく右折して中原橋を渡ろうとしたが土砂崩れの表示だ。仕方なく更に南下、R168が大塔支所の辺りで不通になったときに迂回した夢の湯下の橋を渡って赤谷に沿った道を進む。大股へ近道の川原樋川沿いの林道へ入ろうとしたがまたまた土砂崩れの表示だ。ここでとうとう伯母子岳をあきらめ、近くの清水ヶ峰に変更だ。赤谷に沿って元へ戻り、赤い大きな赤谷大橋を渡って赤谷オートキャンプ場に駐車した。計画外のため地図もなかったが、GPSのちっぽけな地図を頼りに登ることにした。帰宅後調べると、清水ヶ峰は奈良教育大の演習林だそうだ。
奈良教育大施設の裏の登山口から丸太階段の登山道が続いている。急坂の杉植林帯をジグザグに登ると疲れた頃に緑の休憩ベンチがある。ツクバネカシの祠だ。夫婦松を左下に見て尾根筋を更に登ると文字通り小さな平地のある十坪平だ。この辺りから落葉広葉樹林となり稜線を登り続けると、谷・尾根道分岐だ。右は鉄塔7の方向へトチの木の古木のある山腹道、左は直登の尾根筋だ。左のブナ林尾根を登り、鉄塔8で鉄塔7からのきている道と合流してしばらく進むと鉄塔9だ。ここから残雪が現れ始め、なだらかなヒメシャラ、リョウブ、ブナの美林尾根が山頂まで続く。山頂から東の視界が少し開け大峰南部の釈迦ヶ岳などが黄沙に霞んで連なっていた。
幹の黄色のペンキマークを頼りにさわやかなクヌギとブナの尾根をなだらかに西へ下る。平田平で北へ下り、ロープ場やトチの古木のある急坂を下る。2つ小さな沢を渡りブナ疎林帯をなだらかに山腹を斜めに下ると谷・尾根道分岐点で、右へ登れば往路の稜線へでる。直進すると鉄塔7で、鉄塔8への巡視路が右へ別れている。トラバース道をなだらかに下ると往路との合流点の谷・尾根道分岐点だ。あとは往路通りに下るだけだ。まだ早かったので今後の登山アクセスを調べるため十津川温泉まで南下、時間のかかるR425で牛廻越を経て竜神高野スカイライン経由帰阪した。黄沙のため、護摩壇山駐車場から伯母子岳が薄く見える程度で期待した眺望は得られなかった。
清水ヶ峰は眺望はあまり期待できないが、ブナを主体とするヒメシャラやクヌギの美しい疎林帯が広がる尾根筋が素晴らしい。予定にない山だったが道標がこまめにあり、幹に付けられた黄色のペンキマークをたどれば地図がなくても十分に歩ける山だ。
(赤谷オートキャンプ場) (奈良教育大裏の登山口)
(杉林の急坂をジグザグに上る)