藤原岳(1140m)


★ひとこと   「福寿草を求めて孫太尾根から泥んこ道の藤原岳へ」

R365から朝焼けの藤原岳を望む

★行った日   2010年3月22日(月祝)  晴   娘と2人
 
★コース

高槻5:05(名神、新名神、東名阪)=桑名IC(R421、R365、県道615、大谷林道)=7:20大谷林道池畔7:35→林道ゲート7:48→尾根道出合8:20→9:20丸山9:30→10:20(834m)草木10:25→(965m)多志田山11:13→12:00岩稜で昼食12:20→12:30(1140m)藤原岳12:35→藤原山荘12:58→天狗岩13:42→藤原山荘14:16→聖宝寺道分岐14:51→14:51西藤原駅16:07(三岐鉄道)=東藤原駅16:14(大谷林道)→16:44大谷林道池畔16:50(大谷林道、県道615、R365、R421)=桑名IC(東名阪、新名神、名神)=高槻20:00

 一昨日は墓参りのついでに若狭の小浜にある久須夜ヶ岳(くすやがだけ)に行き、陸上から蘇洞門(そとも)へ下りようとしたが残念ながらエンゼルラインが3月末まで冬季閉鎖中だ。山道ならまだしも舗装道路を延々と歩くのも嫌なので、三方五湖のレインボーラインで梅丈岳(ばいじょうだけ)へ立ち寄った。天気は良かったが黄沙のためぼーっと霞む展望を楽しみ、有料道路の連休渋滞を敬遠して裏街道の一般道で帰阪した。メタボ対策に娘が初めて登山靴とスパッツを買ったので、きょうは一昨日のリベンジを兼ねて、泥んこ道とフクジュソウの藤原岳だ。暗い内に出発、明るくなり始めた京滋バイパスを東進、快適な新名神、混み始めた東名阪を経て桑名ICを出る。昨日の寒波で山々の中腹以上が白く、花が雪で隠されていないか心配しながら朝焼けに輝く藤原岳をめざした。東藤原駅の近くから大谷林道に入り、いつもの池畔の拡幅部に駐車し、孫太(まごた)尾根へ出発だ。
 林道を10分ほど進むとゲートがあり、その手前を左折してすぐのゲートを過ぎて進む。荒れ果てた林道はすぐに終点となり、沢筋のそま道に入り、倒木を越えたりしながら杉植林帯の沢をさかのぼる。林道ゲートから30分ほどで新町から来た正式な登山道の尾根道に出合う。正面に雪化粧した縦走路の尾根、後ろには時々姿を見せる養老山塊を眺めつつ、広葉樹の稜線をイバラのようなイガだらけの小木を避けながら登る。ベタ雪の付いたよく滑る急坂を岩角や小木を手がかりに四つん這いで上りつめると丸山ピークだ。木々の間から、東の養老山塊や北の石灰鉱山が見えているが、あまり展望は得られない。休日でも作業中らしく石灰鉱山の響き渡る騒音を聞きながら、ピークから少し下ってから稜線を登るが、歩き易い登山道が続いている。石灰岩が露出している雑木林の尾根道を登ると次のピークは草木だ。4年前の今頃には丸山、草木ピークで福寿草や節分草を見かけたが、それ以降、山の崩壊が進行したためか、温暖化のせいか、または開花時期が変わったためか、孫太尾根に花を見かけなくなってしまった。下山時に会った登山グループ案内の小父さんの話では、炭焼きがなくなって山の手入れがなされず、山の崩壊が進んでいるとの話だった。草木ピークから少し下ってから稜線を登り、縦走路へ向かうトラバース道を左に分け、灌木帯の尾根を登り続けると多志田川の源頭にあたるP965の多志田山だ。少し下って縦走路と出合い、滑り易いぬるぬるの雪の急坂を上ると山頂直下の見晴し岩稜だ。3年前にここを下った時には、今は姿を見せない節分草を避けるのに苦労したことが懐かしい思い出だ。やっと福寿草が現れ、たどってきた孫太尾根や鈴鹿南部の峰々の連なりが素晴らしい。山頂は人でいっぱいの筈なので、ここで景色を眺めながら大休止だ。昼食後、ミヤコザサの原っぱを横切ると藤原岳山頂だ。山頂から望む薄化粧した御池岳から南鈴鹿、養老山塊に至るパノラマが素敵だ。ただ、登山者の泥だらけ足元から、下山時の道の悪さが予想され、最悪だ。

 (朝日に輝く竜ヶ岳と藤原岳)   (林道ゲート手前を左へ)    (荒れ果てた林道を行く)

    (沢筋の杣道を登る)        (尾根道へ合流)     (広葉樹の疎林帯尾根を行く)


(丸山手前の急坂を四つ足登坂)  (やっと丸山ピーク到着)   (なだらかな尾根道が続く)

(雑木林尾根をなだらかに進む)     (草木ピーク)        (少し下って急坂を上る)

    (東に見える伊勢湾)         (縦走路出合)      (雪と泥でよく滑る急坂を上る)

               (山頂下の岩稜から鈴鹿山脈南部を望む)

(直下の岩稜で初めて顔を見せる)(岩稜から登ってきた尾根筋)  (山頂のミヤコザサ原)


                (藤原岳山頂から鈴鹿南部〜御池岳を望む)

 山頂からの下り道は、昨日の雪の影響もあって文字通り泥田のような道だ。慣れた人は長靴姿だ。少し上り返すと藤原山荘だ。大貝戸(おおがいど)や聖宝寺(しょうぼうじ)を右に分け、カルスト台地のような草原を過ぎ、フクジュソウ咲く石灰岩の点在する疎林帯を抜け、ちょっと上り返すと天狗岩だ。足元が切れ落ち茶屋川が足下に、左にピラミダルな藤原岳、南に鈴鹿南部。西に御池岳から天狗岳へ続く稜線が延びているのが素晴らしい景色だ。この辺りは以前のように黄色の絨毯とまでいかないが福寿草が雪の間から点々と黄色の花をのぞかせていた。稜線から北に白い伊吹山や小津三山(権現山、花房山、雷倉)が薄く見えていた。藤原山荘まで戻り、どろどろの急坂をそろりそろりと8合目の聖宝寺道分岐点まで下るとやっと泥道も終わり、杉林をジグザグに下る。大貝戸登山口から10分も歩くとメルヘンチックな駅舎の西藤原駅だ。黄色の電車を東藤原駅で降り、約30分歩くと大谷林道池畔の駐車場所だ。東名阪や京滋パイパスで休日渋滞にあいながら往路通りに帰阪した。
 300名山でもある藤原岳は花の名山としても知名度が高く、特に福寿草が有名だ。孫太尾根は他の登山道に比べて尾根の雰囲気や景色もよい上に一部を除いてなだらかな登り易い道なので好きな尾根だ。ただ、近年花が少なくなってきたのが残念だ。

     (藤原岳山頂)       (縦走路と天狗岩分岐付近)     (天狗岩から藤原岳)


                 (天狗岩からから鈴鹿南部を望む)

    (御池岳を振り返る)        (藤原山荘へ戻る)       (泥んこ道の下り坂)


             (縦走路から養老山塊、伊吹山や小津三山を望む)

    (雪の中の残り花)     (花の残る9合目付近を下る)  (8合目まで続く泥んこ道)

 (泥から開放された道を下る)  (メルヘンチックな西藤原駅舎)     (三岐鉄道へ)

★道で出会った花

   コショウノキ(孫太尾根)     タチツボスミレ(孫太尾根)   フクジュソウ(山頂下岩稜)

     ?(山頂下岩稜)         ミツマタ(大貝戸)         ネコヤナギ(大貝戸)

★ルート断面図

★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)


(参考地図)
・山と高原地図       御在所・霊仙・伊吹
・2万5千分の1地形図  竜ヶ岳

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