三国平(1128m)長義山(1105.1m)


★ひとこと   「若桜側から三国平を経て天然杉とブナの尾根道で長義山へ」

峰越峠へ向かう尾根道の大杉の門

★行った日   2010年7月5日(金)  霧雨後晴   単独
 
★コース

高槻4:28(中国道)=山崎IC(R29、県道72、沖ノ山林道)=ヘンプ谷入口7:05(沖ノ山林道)=7:18若杉峠登り口7:25(沖ノ山林道)=7:33江浪峠登り口7:25→峰越峠分岐9:28→江浪峠9:32→9:42(1128m)三国平9:54→峰越峠分岐10:00→峰越峠10:28→11:50(1105.1m)長義山11:13→峰越峠11:28→長義山分岐11:57→林道出合12:13→若杉峠12:56→13:02東屋13:17→若杉峠13:21→13:43若杉峠登り口(沖ノ山林道)=自転車(3.4km)=14:02江浪峠登り口14:12(R29、県道48、県道6、R9、北近畿豊岡道、舞鶴道)=丹南篠山口IC(県道306、R372、県道406、県道46)=高槻17:34

 梅雨の合間に兵庫・鳥取・岡山県境付近にあって、宍粟50名山にカウントされている三国平と長義山(なぎさん)だ。梅雨前線が南方洋上に停滞し、蒸し暑いのでなるべく高い山となると播磨北西部になってしまう。山崎からR29を鳥取方面へ向かい、戸倉トンネルを過ぎて岩屋堂を左折して県道を進むと大道中江林道に入った所がヘンプ谷入口だ。山崎では朝日がまぶしい晴天だったが鳥取県側では霧雨だ。計画ではこの谷に沿ってくらますへ登るつもりだったが、折からの霧雨で視界が悪い上に、正式登山道がなく薮コギも予想されたので濡れた笹薮を敬遠して首記の山へ変更だ。大道中江林道を進み、小通(こどれ)峠から大通(おどれ)峠へ向かう舗装林道を左に分け、舗装された沖ノ山林道を直進すると間もなく江浪峠登山口だ。下山予定の若杉峠登山口まで行ってチャリンコをデポして江浪峠登山口から出発だ。
 江浪峠の表示がある道端の斜面に入り、杉林の中をなだらかに登る。沢を何度も飛び越えるうちに道を見失ってそのまま谷沿いに登るが、いよいよ行き止まりだ。谷間ではGPSは駄目、ほぼ見当をつけて西側急斜面を尾根に向かって登り、濡れている斜面に足をとられつつ、やっと枝尾根に達すると立派な登山道だ、どこかで道を間違ったようだ。なだらかに作られた九十九折れのブナ林の道を優雅に進む。時折、登ってきた尾根の先に吉川(よしかわ)集落が俯瞰できる。海抜1000メートルを越えると杉植林帯の幼木の間の草深い道となり、蒸し暑いので雨具を着る気にもならず、全身びしょぬれだ。しばらく湿地帯のようなぬかるみ道を過ぎて、杉幼木林中の歩き易い所を行く内に道を見失い、最後に最悪の濡れた笹薮コギでやっと登山道に出合った。ちょっと左へ進み、三国平分岐点で峰越峠を右に分け、すこし進むと石仏もある江浪峠だ。この辺りで登ってきた道と合流する筈だが笹薮ばかりで判らなかった。表示もないのでここから逆に林道へ下るのが難しそうだ。下山時に通る若杉峠は因幡(鳥取)と美作(岡山)を結ぶ峠だが、この江浪峠は因幡と播磨を結ぶ古道と思われる。江浪峠で姫路から来られた単独行の男性と雑談を交わし、梅雨に降り込められていたが、僕と同様に久しぶりの晴れ間に出掛けてきたそうだ。すぐ先の三国平は宍粟50名山の標識があるだけの頂上と言うよりも林間の寂しい単なる広場だ。先ほどの三国平分岐まで戻り、稜線伝いに峰越峠へ向かった。
 天然杉やブナの大木のある平坦な尾根道をなだらかに下ると峰越峠で車道に出合う。長義山への登り口がわからず、ちょっとうろうろしたが、後から下山してきた先ほどの男性の先導で車道をしばらく進むと長義山登山口の表示があった。峰越峠にも登山口がある筈だが笹薮ばかりで判らなかった。表示通りに進み、途中で峰越峠からの道を合わせて展望のよい笹原の急坂を登ると林間の小空間が長義山三角点だ。山頂よりも少し下の笹原が展望もよく休憩の適所だ。ここでダルガ峰へ行く男性と別れて、往路通りに三国平分岐点まで戻り、若杉峠へ向かった。

  (林道の江浪峠登り口)   (杉林の中をなだらかに登る)    (沢を何度も飛び越える)

 (ブナ林の九十九俺折れの道)(吉川集落を見渡せる所がある) (濡れた薮で全身びっしょり)

 (湿地帯のような草地を行く)    (峰越峠分岐を江浪峠へ)     (石仏の建つ江浪峠)

    (林の中の三国平)      (天然杉やブナの稜線を行く)  (峰越峠の三国平登山口)

    (長義山登山口)         (笹原の急坂を登る)        (長義山三角点)

               (長義山から東方の三室山方面を望む)

 稜線伝いに進むと本日最高点(1149メートル)の切り開きだ。東北にくらますと薄っすらと氷ノ山が望めた。展望のよい稜線を下ると林道に出合い、景色のよい荒れ果てた林道をたどってみたが、林道終点からは通行困難な急斜面なので元へ戻って稜線を進んだ。次の林道と交差して少し進むと中国自然歩道が通る若杉峠だ。石仏のある峠はベンチもありいろんな表示があって賑やかだ。峠の十字路をちょっと直進して丸太階段を上がると東屋があり、氷ノ山やたどってきた稜線が展望できる。峠まで戻って20分も林間の急坂を下ると若杉峠登り口の林道出合だ。ここでデポしたチャリンコで快調に江浪峠登山口へ。帰途、岩窟に嵌め込まれた舞台造りの岩屋堂を吉川川の対岸から眺めたが色あせた寺院建築が見事だ。
 森の国らしい宍粟の山だ。若桜側から江浪峠へなだらかな道が続き、ブナ林の九十九折れの道が美しい。江浪峠から峰越峠へ向かう稜線は天然杉やブナの大木もある緑の散歩道だ。江浪峠から若杉峠へ続く稜線からは氷ノ山や三室山を望める展望が素敵だ。

(若杉峠への稜線からくらます)    (展望稜線を行く)       (前方の荒れ果てた林道)

  (展望林道行くがすぐ終点)     (石仏の建つ若杉峠)     (若杉峠先の展望東屋)

             (展望東屋から三室山方面(東北〜東〜南)を望む)

   (杉林の谷筋を下る)   (峠から約20分で若杉峠登り口)(岩窟の中の舞台造り岩屋堂)

★道で出会った花

   ジュウニヒトエ(長義山)       コナスビ(長義山)          ニガナ(長義山)

  ミゾホウズキ(沖ノ山林道)    ガマズミ?(沖ノ山林道)      フタリスズカ(沖ノ山林道)

★ルート断面図


★地  図

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・2万5千分の1地形図  西河内、岩屋堂

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