金山(2245m)天狗原山(2197.1m)


★ひとこと   「妙高小谷林道からお花畑の見事な秘境の山へ」

金山と天狗原山の間の神の田んぼ

★行った日   2010年8月7日(土)  曇   単独
 
★コース

小谷温泉5:52(妙高小谷林道)=6:08金山登山口6:18→7:54P1741 7:58→ガレ場8:41→(2197.1m)天狗原山・地蔵10:07→10:56(2245m)金山11:12→天狗原山・地蔵11:48→12:20休憩12:29→ガレ場12:50→P1741 13:21→14:15金山登山口(妙高小谷林道)=雨飾荘(県道114、R148、R147)=豊科IC(長野道、中央道、東海環状道、伊勢湾岸道、東名阪、新名神、名神)=高槻22:07

 3日間の蓮華温泉から白馬岳を経て朝日岳に至る花のトライアングル下山後、以前から気になっていた頚城(くびき)山塊に属する金山(かなやま)だ。雨飾山の東、火打山の西に位置する金山は、いままで登る人も少なく一般的ではなかった。最近、登山道も整備され、山頂稜線に美しいお花畑があり、展望もよいことから登山者が増えてきたそうだ。雨飾山の登山基地でもある小谷(おたり)温泉からのアプローチだ。昨日夕方と夜中に雷雨に見舞われたが朝方には雨も上がり、曇がちで山頂付近には雲がかかっているが、直射日光がないのでかえってしのぎやすそうだ。小谷温泉から県道114を東進、雨飾荘の手前を右折して妙高小谷林道に入り、しばらく舗装された林道を道なりに進むと金山登山口の標識が立ち、その手前に数台分の駐車スペースがある。
 支稜線に達するまでジグザグにブナの多い樹林帯を登る。ガスがかかり湿度100%で蒸し暑く、早くも玉の汗だ。途中で単独行の男性2人に先に行ってもらう。1人は新潟の人で頂上の花のシーズンには毎年登っているそうだ。もう1人は地元の人らしく長靴姿のベテランで、近頃、人が増えて折角の秘境が台無しになってしまったとブツブツ云いながら行ってしまった。この人はこれ以降見かけなかったので、雨飾山か焼山のほうへ回ったものと思われる。支稜線に達してからもブナ林の急坂が続き、P1741では東側が切れ落ち、薄く乙見山峠へ向かう妙高小谷林道が望めた。この少し上から枯れ枝や石ころのぬかるんだV溝が続く。ここは長靴が最適だ。沢筋が済んでもしばらくぬかるんだ湿地帯が続いて、やっとオオシラビソの樹林帯だ。樹林を抜けると草地で半分覆われたガレ場の急坂だ。ガスがなければ見晴しの良さそうなロープ場やハシゴ場を過ぎ、稜線から天狗原山の肩の断崖を見ながら、笹薮を切り開いた急坂を登る。断崖の左を巻くように稜線を登ると笹原を切り開いた立派な道が現れる。なだらかに進むと花咲く草原に石の地蔵さんが鎮座する天狗原山だ。
 ガスって展望はきかないが、ここまでの暗い雰囲気が一変し、あたり一面明るいお花畑だ。草原を一旦下ってから小さな沢に沿って登ると神の田んぼだ。谷間にわずかに残雪があり、雪の消えた斜面に次々と開花時期の異なる花が咲いている。稜線の東側の草原をなだらかに登ると金山三角点だ。山頂から西の雨飾山方面は見えないが、東の焼山がガスの合間に望めたが火打山や妙高山までは見えなかった。焼山の登山禁止も解かれたので機会があれば火打山方面へ尾根をたっどってみたいものだ。往路通りに下山し、雨飾荘の温泉で疲れを癒し、中央道の小牧JCT付近の事故渋滞を避けて東名阪の渋滞に遭遇したが、まあ順調に帰阪した。
 天狗原山までは暗い急坂が続き、引き返そうかと思うほどだったが、山頂付近の草原は素晴らしく、そこまでの疲れを吹き飛ばしてくれた。雲が垂れ込め展望はなかったが、晴天時は素晴らしい景色が堪能できる筈だ。今の時期、途中の水場もなく急坂が続くので、十分な水を用意してゆっくり上れば山頂付近の楽園の堪能間違いなしだ。なお、この辺りは熊の生息域なので熊鈴を忘れないように。

  (妙高小谷林道の登山口)   (ブナのブナタテ尾根を登る)(東側が切れ落ちた稜線を登る)

(ぬかるんだV溝の沢筋を登る)   (ガレ場の草地を登る)      (ハシゴ場もある)

  (オオシラビソ樹林を行く)      (笹薮の草原に出る)     (天狗原山の石の地蔵さん)

    (花の草原を行く)          (小さな沢を登る)         (神の田んぼ)

 (トラバース道の先が金山)   (ガスで見え隠れする焼山)      (金山三角点)

              (火打山山麓高谷池付近から金山方面を望む)

                                                      2006年9月30日撮影
                  (雨飾山稜線から金山方面を望む)

                                                      2008年10月4日撮影
道で出会った花

★ルート断面図


★地  図

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       妙高・戸隠・雨飾
・2万5千分の1地形図  妙高山

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