櫛形山(2053.1m)
★ひとこと 「池の茶屋からコメツガやカラマツ原生林の山へ」
櫛形山の樹齢300年のカラマツの大木
★行った日 2010年8月21日(土) 曇一時晴
単独
★コース
高槻3:35(名神、中央道、中部横断道)=増穂IC7:58(県道413、丸山林道、丸山支線)=8:59仮登山口駐車場9:03→池の茶屋登山口駐車場9:30→(2051.7m)櫛形山三角点10:06→10:21(2053.1m)櫛形山標柱(奥仙重)10:30→(2002.6m)裸山11:08→11:30アヤメ平11:45→櫛形山標柱12:31→櫛形山三角点12:42→池の茶屋登山口駐車場13:03→仮登山口駐車場13:29(丸山林道、櫛形山林道)=見晴平(櫛形山林道、高尾山林道、R52、県道20)=芦安温泉(南アルプス林道)=夜叉神峠(南アルプス林道)=芦安温泉
白峰(しらね)三山を訪れる前日に南アルプス前衛の山、櫛形山(くしがたやま)だ。麓の南アルプス市増穂町から櫛の背のように見える櫛形山は山頂付近まで林道が通じ、アヤメや原生林で有名だ。大阪を早朝に出発すると増穂ICまで4時間半、さらに1時間丸山林道を櫛形山の表示通りに走ると1時間で仮登山口駐車場だ。途中、奈良田方面へは通行止めのため、丸山支線を通って到着だ。ここから補修中の池の茶屋林道を30分ほど歩くと休憩舎もある櫛形山登山口駐車場だ。上空は青空で暑い太陽が照り付けているが、山々はガスに包まれて展望はきかない。
休憩舎の横から笹原林床のカラマツ林をなだらかに登る。支稜に達すると、両側がカラマツに挟まれた切り開きの稜線を登り、最後に急坂を登ると原生林の横を進むなだらかな尾根道となる。何も表示のない櫛形山三角点を過ぎると、カラマツやダケカンバの古木が林立する薄暗い原生林歩きだ。樹木が妖怪に見える童話の世界のようだ。途中の樹間から雲海に頭をのぞかせた富士山をみながら進むと、原生林の中の小空間が櫛形山(奥仙重(おくせんじゅう)とも云う)頂上だ。少し先の樹齢300年のカラマツは、通常見慣れたスマートなカラマツと異なり芦生杉に似た異様な姿だ。マルバダケブキの群生する草地が散在するコメツガの原生林をなだらかに下ると裸山(はだかやま)手前の草原だ。ロープを張った遊歩道を歩くが、花期が終わったらしく草地に花を殆ど見かけなかった。保護柵の中だけに多少の草花が咲いているのを見ると食害のせいかも知れない。草地の上が裸山頂上だが三角点が空地にぽつんとあるだけだ。ここから南ア南部の山々が見える筈だがきょうはガスで駄目だ。山頂から樹林を下ると休憩舎のあるアヤメ平だ。あるのは黄色いマルバダケブキばかりでアヤメの葉っぱすら全然見かけなかった。色々保護策が講じられているようだが、気候変動か地勢変化のせいでアヤメは消えてしまったのかもしれない。帰りは裸山を経ずに櫛形山頂上から往路通りに下山した。仮登山口駐車場を下って、丸山支線の中ほどの水場で喉を潤し、丸山林道から櫛形山林道に入り、北尾根登山道との出合の見晴台に行ってみたが下辺の木々が成長し、ガスも濃くなってきたせいか甲州盆地や奥秩父の山々は姿を見せなかった。芦安へ下る林道が通行止めなので高尾へ下ってから県道で芦安へ向かった。あすの駐車場所の確認のため、夜叉神峠まで登ってみたが殆ど駐車余地がなさそうなので、芦安市営駐車場を利用することにして芦安温泉に下った。
櫛形山から白峰三山を展望したかったが生憎雲の中だ。天気がよければ奥秩父や南アの山々が見える筈だ。櫛形山のアヤメは期待薄だったが、山頂稜線のカラマツ、ダケカンバ、コメツガなどの原生林が素晴らしかった。余裕があれば、北尾根登山道から東斜面を歩いて登ると植生の変化が楽しそうな山だ。
(仮登山口駐車場) (地道林道を歩く) (右に見える筈の農鳥岳は雲の中)
(登山口駐車場と休憩舎) (櫛形山案内図)
(休憩舎の左から登る)
(唐松林を登る)
(切り開かれた支稜を登る) (原生林のすそを進む)
(櫛形山三角点)
(頭だけの富士山) (カラマツの古木が多い)
(樹林中の櫛形山頂上)
(マルバダケブキの草原を行く) (コメツガ原生林を下る)
(花のない裸山の草原)
(裸山三角点) (明るい原生林を下る)
(アヤメの痕跡のないアヤメ平)
(アヤメ平の休憩舎) (増穂から櫛の形の櫛形山)
アキノキリンソウ(林道)
ヨツバヒヨドリ(林道)
バイケイソウ(登山口)
マルバダケブキ(櫛形山)
カニコウモリ(櫛形山)
タカネナデシコ(裸山)
コウリンカ(裸山)
タカネマツムシソウ(裸山)
コウゾリナ(裸山)
ヤマアザミ?(裸山)
ミヤマトリカブト(櫛形山)
ミヤマシャジン?(林道)
シモツケソウ(林道)
ヤマホタルブクロ(林道)
ホソバノヤマハハコ(林道)
トモエシオガマ(林道)
ゲンノショウコ(林道)
フシグロセンノウ(林道)
★ルート断面図
★地 図
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)
(参考地図)
・山と高原地図 北岳・甲斐駒
・2万5千分の1地形図 奈良田、夜叉神峠、小笠原
Homeへ