三岳(793.4m)西ヶ岳(727mm)小金ヶ岳(725m)


★ひとこと   「火打岩から多紀連山の三岳、小金ヶ岳周回」

西ヶ岳から三岳を望む

★行った日   2010年12月29日(水)  晴一時曇 風強し   単独
 
★コース

高槻6:50(府道46、府道407、R372、県道301)=8:30小金口8:40→稜線出合9:13→9:33鳥居堂跡9:40→大岳寺跡9:56→10:31(793.4m)三岳10:39→栗柄分岐10:59→11:21(727m)西ヶ岳11:30→栗柄分岐11:47→西の覗11:58→栗柄分岐12:08→12:35三岳12:44→大たわ13:12→13:54(725m)小金ヶ岳14:02→大たわ分岐14:23→福泉寺跡14:30→車道出合14:58→15:03小金口15:06(県道301、R372、R173、府道731、R372、府道407、府道46)=高槻16:45

 前回で今年の山歩きを終了のつもりだったが、年末年始は山は大荒れとの予報なので晴れている篠山方面へ出かける事にした。古くは吉野大峰山と対比される丹波修験道の地と云われている三岳の両サイドに西ヶ岳と小金ヶ岳を配した多紀連山だ。今回はまだ登ったことのない火打岩(ひうちわん)から三山周回の計画だ。いつものルートで篠山へ向かったが、R372の天引トンネルに近づくと昨日の雨が凍結し、横転した車もあってノロノロ運転でやっと篠山に入り、路面凍結した小金口付近の空地に駐車した。
 小金口の少し先の火打岩で近畿自然歩道の案内板を眺めてから、人家の横の三岳登山口から山道に入る。杉植林帯をコンクリート丸太階段で30分ほど登ると、丸山からの道と合流する稜線出合だ。なだらかな自然林の尾根道を樹間から小金ヶ岳を眺めながら進むと、尾根の突端に石積みの小さな台地があり、修験道盛んなりし頃の鳥居堂と称する小さな建物跡だ。ヤブツバキ樹林もあるなだらかな道を進み、水呑場を過ぎた先の平地が大岳寺(みたけじ)跡だ。掲示によれば吉野大峰山との抗争に破れ室町末期に焼失したそうだ。この先から岩稜まじりの急坂がしばらく続く。岩頭から、東北の小金ヶ岳〜西の西ヶ岳にわたる南面のパノラマが素晴らしい。杉林の中の東屋を過ぎ、役の行者(えんのぎょうじゃ)を祀った石室の先が円筒型方位盤と中継施設のある三岳三角点だが展望はあまりよくない。風が冷たく寒いので早々に山頂を辞し、岩稜まじりのアセビとリョウブの尾根を西へ下る。岩頭から望む、但馬の山々を背景に西ヶ岳へ続くうねった稜線の眺めが抜群だ。

      (火打岩の案内板)     (植林帯を丸太階段で登る)        (稜線出合)

  (なだらかな尾根道を行く)        (鳥居堂跡)             (大岳寺跡)

                  (三岳山頂下岩稜から東南〜南〜西を望む)

                  (三岳山頂下岩稜から東北〜東〜東南を望む)

       (岩稜を登る)          (三岳山頂下の東屋)    (役の行者を祀った石室)

       (三岳三角点)      (アセビとリョウブの尾根を下る)   (見晴し岩稜を越える)

                  (見晴し岩稜から西方の西ヶ岳を望む)

 栗柄分岐を過ぎてアセビと落葉樹の尾根道を進み、2つ目のピークが西ヶ岳だ。山頂から北側の視界が開け、山頂の白い長老ヶ岳も望めた。元へ戻り、栗柄分岐から急坂を下って少し登ってみたが、地面に落ちた「西の覗」の表示板があるだけで所在ははっきり判らなかった。多分、岩頭の切れ落ちた所かと思われる。三岳山頂から西へ向かい、途中から眺める小金ヶ岳へ続く尾根筋が綺麗だ。リョウブ林を長い階段で下り、落葉樹林の尾根道を進むと大きな駐車場のある大たわだ。県道を横切って、薄暗い杉林をしばらく登ると雑木林の尾根だ。しばらく樹林尾根を進むと岩稜尾根だ。途中の岩頭から、岩尾根と三岳の眺めはなかなかのもだ。鎖場もある意外に厳しい岩稜を登りきると小金ヶ岳山頂広場だ。その昔、山頂には蔵王堂があったそうだ。大展望を予期したが以前より回りの小木が成長して少し視界を妨げているようだ。小金口の表示通りに下山路に入る。すぐに岩稜まじりの急坂となり、幾筋も道らしき所が現れ、間違った急坂をしばらく下ってから、「登山道」の表示がなくなったのに気付いてあわてて元へ戻る一幕もあった。鞍部で大たわへの道を右に分け、直進するとすぐに福泉寺(ふくせんじ)跡だ。三岳に対する大岳寺と小金ヶ岳に対する福泉寺と似た位置関係にあり、同時期に焼失している。歩き難い沢沿いの道を何度も渡渉を繰り返しながら下り、堰堤を過ぎると車道に出合い、ちょっと下ると駐車地点の小金口だ。帰りは気分を変えてR173のハラガタワ隧道の手前を左折、名前のユニークな土ヶ畑(どんがばた)を通り、亀岡経由帰阪した。
 風の冷たい冬晴れの一日だったが、その分眺望に恵まれ、展望のよい多紀アルプスの景観を楽しむことができた。山中の修験道の遺跡を目にして、”いつの世にも争いの種は尽きまじ”と殊勝なことを痛感。

  (栗柄分岐付近から西ヶ岳)       (栗柄分岐)              (西ヶ岳山頂)

                  (西ヶ岳から西〜北〜東を望む)

    (西の覗入口)             (三岳へ戻る)         (三岳付近から小金ヶ岳)

(リョウブ林の長い階段を下る)       (大たわ)           (薄暗い杉植林帯を登る)

     (岩稜の鎖場)           (岩稜を登る)            (岩稜から三岳)

                  (小金ヶ岳山頂から西〜北〜東を望む)

    (小金ヶ岳頂上広場)       (急坂の尾根を下る)       (間違い易い岩稜帯)

       (福泉寺跡)           (沢沿いに下る)           (車道出合)

★道で出会った花(花はなし)

★ルート断面図


★地  図

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・2万5千分の1地形図  宮田、村雲

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