恵那山(2191m)


★ひとこと   「御坂コースの長い展望尾根で残雪の名山へ」

御坂峠稜線から恵那山を望む

★行った日   2011年4月30日(土)  晴後曇一時雨  単独
 
★コース

落合5:06(R19、R363、林道)=5:40前宮登山口5:55(林道、R363、R19、県道7、林道)=富士見台登山口7:14→御坂峠分岐7:29→鳥越峠7:52→8:37(1695m)8:46→9:40天狗ナギ(アイゼン)9:53→前宮ルート分岐10:59→避難小屋11:23→11:31(2189.8m)恵那山三角点11:35→11:45(2191m)恵那山最高点11:55→前宮コース分岐12:20→13:46大判山13:54→鳥越峠14:29→御坂峠分岐15:00→15:10富士見台登山口15:24(林道、県道7、R19)=中津川IC(中央道、名神)=高槻19:45

 恵那山には前宮、黒井沢、広河原、神坂峠の4登山ルートがあるが、ウエストンが登ったという歴史のある前宮ルートから登ろうと、中津川の落合から恵那神社を経て悪路林道で登山口へ向かった。林道の前宮登山口から正ヶ根(しょうがね)谷を見下ろすと橋が外されたままだ。流れのそばまで行ってみたが裸足になる必要があり、軟弱にも渡渉をあきらめた。後で考えると、このルートに馴れた人ならいざ知らずトレースのない残雪の未知の長い尾根を登らない方が良かったようだ。車で戻る途中、黒井沢(くろいさわ)ルートへ入ろうとしたが土砂崩れで林道が通行止めだ。仕方なく神坂峠(みさかとうげ)から登ることにし、大回りして御坂峠を経て富士見台登山口の路端に駐車した。
 残雪の笹薮を掻き分けて稜線まで登ると綺麗に刈り込まれた尾根道が右へ続き、左に恵那山を眺めながらたどると、御坂峠分岐の絶景ピークだ。遠くは霞んでいたが360度の景観だ。ここから、バイカオウレンの白い小花や、茎の短い矮小化したショウジョウバカマが道端を飾る尾根道をしばらく下ると鳥越峠だ。強清水(こわしみず)へ下る道を右に分け、山腹の水平道をしばらく進む。やがて、北側が崩れ落ちたウバナギの稜線沿いを進み、丈の短い笹原の稜線を登りきると大判山三角点だ。ここからは北アルプス、中央アルプス、南アルプスの山々が望める筈だが、きょうは霞の彼方だ。

 (中津川落合付近から恵那山)     (前宮ルート登山口)    (橋が外されたままで渡れない)

   (富士見台登山口)       (笹原の稜線を右へ)        (見晴し稜線を北上)

             (御坂峠分岐の360度の展望、霞んで御嶽山は見えず)

     (稜線を西へ下る)     (枯木散在の稜線を進む)  (矮小化したショウジョウバカマ)

    (バイカオウレン)         (最低鞍部の鳥越峠)      (平坦な道を西へ)

  (崩壊が進むウバナギ)     (ウバナギを振り返る)     (大判山へ稜線を進む)


 正面にずんぐりした恵那山を眺めながら刈り込まれた笹原の稜線を下る。鞍部から本格的な上りとなり、残雪が路面に現れ始める。積雪のP1820手前の平地を過ぎると、少し下ってから雪のついた険しい稜線の上りが始まる。天狗ナギの岩棚でアイゼンを着け、急峻な雪面を登る。この辺りから前宮ルート合流点の稜線までの標高差300メートルが一番しんどく、休み休みフーフー云いながら登る。合流点の積雪は標柱を無雪期と比べると約2メートルはあると思われる。ここからなだらかな稜線をアップダウンしながら登る。一旦、避難小屋へ下って、なだらかに登り返すと恵那山頂広場だが、三角点は雪の下、標柱と櫓のみが立っている。ここで、広河原ルートからの登山者の話ではアイゼンはなくても登れたそうだ。

  (見晴しのよい大判山)      (大判山から稜線を下る)  (稜線をアップダウンしながら登る)

     (残雪が現れる)       (P1820下の平地付近)    (急峻な雪面を登る)

 (岩稜帯でアイゼンをつける)      (雪面を登る)        (急峻な斜面を休み休み登る)

    (前宮ルート合流点)     (7年前無雪期の合流点)    (なだらかな稜線を行く)

   (点在する祠も雪の中)    (枯木が点在する稜線を行く)     (小屋手前の祠)

     (避難小屋)            (稜線を山頂へ)         (三角点は林の中)

 下山時、最高点の避難小屋裏の丘から展望が望めるが、天候が下り坂となり見晴しは良くなく、登ってきた尾根筋が霞んで見える程度だった。前宮ルート分岐まで戻るととうとうポツリときて、空も暗くなってきた。急な雪面を時々膝上まで踏み抜きつつ慎重に下り、天狗ナギの稜線で雷鳴一発、しばらく稜線の低い所に身を潜めてから下りだした。幸運にも雷鳴は一発だけだった。アイゼンを外して、時々、時雨れる無風の稜線を傘をさしながらボチボチ下った。大判山で小休止後、ぶらぶら歩き、鳥越峠から最後の力を振り絞って坂を登ると御坂峠分岐だ。ここから稜線をなだらかに下ると駐車場所の登山口だ。名神の休日渋滞に出逢ったが、どうにか4時間半かかって帰り着いた。
 当初の目的である前宮ルートからは登れなかったが、7年前の無雪期と違って残雪の御坂峠ルートを新鮮な思いで登ることができた。きょうは晴天の予報なのに、午後からはにわか雨の生憎の天候だが達成感のある山登りだった。

  (三角点広場の展望櫓)      (避難小屋へ戻る)          (恵那山最高点)

                (恵那山最高点から登って来た尾根筋を望む)

  (前宮ルート合流点まで戻る)   (しぐれ始めた尾根を下る)  (しぐれ始めた尾根を下る)

 (隠れ場のない所で雷鳴一発)(やっとP1820下の平地付近) (大判山へ向かって稜線を下る)

    (大判山で一休み)    (やっと鳥越峠、ここから上りだ)  (やっと御坂峠分岐付近)

★道で出会った花(本文に記載)

★ルート断面図


★地  図

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       木曽駒・空木岳
・2万5千分の1地形図  中津川、伊那駒場

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