天吉寺山(917.8m)呉枯ノ峰(531.9)


★ひとこと   「夏草茂る寺院跡のある静かな湖北の山」

草野川沿いの野瀬から天吉寺山を望む

★行った日   2011年8月24日(水)  曇後晴  単独
 
★コース

高槻4:42(名神)=長浜IC(県道37、県道264、林道)=6:39大吉寺6:49→7:52大吉寺跡8:02→稜線出合8:23→西南尾根分岐9:04→9:12(917.8m)大吉寺山9:22→西南尾根分岐9:30→10:17鉄塔10:24→10:39大吉寺10:46(林道、県道264、県道273、R365、県道285、林道)=11:50林道終点11:56→12:23(531.9m)呉枯ノ峰12:31→菅山寺分岐12:49→菅山寺本堂13:03→菅山寺分岐13:18→13:25林道終点13:33(林道、県道285、R365、R303、R161、名神)=高槻16:15

 この所、秋雨前線が停滞しぐずついた天気が続いているが、久しぶりに一日だけの晴マークを利用して出かけた。晴といっても前線が日本海側にあって湿った気流が近畿に流れ込んでいるので、展望は望むべくもなく、また、午後には山間部は雷雨が予想されるので昼前に下山できるよう早朝出発だ。、天吉寺山(てんきちじやま)は金糞岳(かなくそだけ)から南へ伸びる稜線上にあり、稜線付近には大吉寺(だいきちじ)跡もある静かな樹林の美しい山だ。長浜ICから金糞岳登山起点の高山キャンプ場へ向かう道を草野川(くさのがわ)に沿って北上、野瀬(のせ)町から旧道に入り浅井(あざい)東小学校の先の大きな大吉寺石碑の前を右折して道なりに進むと大吉寺だ。古びた浅井勤労者宿泊所の手前の草深い広場が駐車場だ。
 駐車場から大吉寺の下を通って沢沿いに進む。今朝方の雨に濡れた夏草の茂った多少荒れた道をズボンの裾を濡らしながら進み、やがて沢から離れて尾根端の急坂をジグザグに上る。倒木を避けたりしながら駐車場から1時間も上ると仁王門跡だ。ここから大吉寺跡の境内に入り、夏草茂る手水鉢や本堂跡、鐘楼跡などが次々現れる。大吉寺は平安時代に創建され、頼朝をかくまったため平氏の焼き討ちにあい、さらに信長にも焼き払われて、残存しているのは頼朝供養塔と七堂伽藍の面影をしのぶ夏草だけだ。しばらく寺院跡の裏から雑木林を東へ上ると稜線出合だ。藪っぽい所もある稜線を北上、右に雲に隠れた伊吹山らしき山塊を樹間から眺めながら進むと、雑木林の平地にでるが、ここが西南尾根分岐店で幹に巻かれたテープが目印だ。このすぐ先が夏草に覆われた天吉寺山三角点の小広場だ。木々に囲まれて全く展望はない。下りは先程の分岐点から西南尾根の急坂を下る。当初、テープがあるが、途中から踏み跡もテープもなく、明確な稜線がないので、木立を透かして見える鉄塔を目標に下ったが、ガスった時は稜線を間違いやすいので上りは良いが下りは要注意だ。鉄塔からは巡視路を下ると大吉寺本堂の裏に着く。まだ昼前で夕立もなさそうなので近くの小谷山(おだにやま)へ向かった。

      (大吉寺駐車場)     (大吉寺下を沢に沿って進む)      (沢沿いに進む)

 (夏草茂る沢道をさかのぼる)  (ジグザグに急坂を上る)   (はじめての平地が仁王門跡)

 (樹間から見える湖北の田園) (石塔破片が散らばる鐘楼跡)     (雑木林を抜ける)

  (西南尾根分岐付近の平地)   (草深い天吉寺山三角点)     (西南尾根の急坂を下る)

        (鉄塔)          (大吉寺山の裏から戻る)      (大吉寺山本堂)


 国道から見える小谷山山麓駐車場には折からの江(ごう)ブームで観光バスやマイカーが沢山止まっていたので、急に小谷山を訪れる意欲がなくなり前を素通りだ。R365をそのまま木之本(きのもと)方面へ、マイカーで頂上付近まで行ける呉枯ノ峰(くれかれのみね)に目標変更だ。R365の余呉湖(よごこ)の先から七々頭ヶ岳(ななずがだけ)登山口方向へ右折し、さらに赤子山スキー場から右折して舗装林道を進み、終点で駐車だ。
 中部北陸自然歩道の標柱の立つ遊歩道入口から南下、金糞岳を左に見て鉄塔横を進み、雑木林の樹林に入る。なだらかな平坦な道を進み、菅山寺(かんざんじ)分岐を過ぎて30分ほどぶらぶら歩くと樹林の中の一等三角点呉枯ノ峰だ。視界は全くない。菅山寺分岐まで戻り遊歩道を菅山寺へ下る。古びた無人の本堂や鐘楼を巡って先程の分岐を経て遊歩道終点まで戻った。標高500メートル前後の山なので、この季節は暑く、春秋のハイキングがお勧めだ。帰途、マキノ高原さらさで汗を流すべく立ち寄ったが第2、4水曜日は休みだ。仕方なく琵琶湖西岸をドライブして帰阪した。
 天吉寺山は多少藪っぽい所もあるが歴史ある寺院跡もあって静かな山歩きができる。西南尾根を下る場合は踏み跡やテープのない急坂を下るので尾根間違いに要注意だ。呉枯ノ峰は林道終点から行く場合は殆んど高低差のない樹林の遊歩道が続き、春秋のハイキングに好適だ。

   (林道終点の遊歩道入口)      (菅山寺分岐)          (雑木林尾根を南下)

  (林間の呉枯ノ峰一等三角点)  (菅山寺へ遊歩道を下る)        (菅山寺本堂)

    (菅山寺分岐へ戻る)      (分岐から静ヶ岳方面)       (林道終点から金糞岳)

★道で出会った花

    オトコエシ?(大吉寺)       ダイコンソウ(大吉寺)     ミズヒキ(大吉寺)

      ?(大吉寺跡)        ホツツジ(大吉寺跡)        ソバナ(大吉寺跡)

   ミカエリソウ(天吉寺山)      オトギリソウ(鉄塔)      ゲンノショウコ(林道終点)

★ルート断面図
(1)天吉寺山                    (2)呉枯ノ峰


★地  図
(1)天吉寺山              (2)呉枯ノ峰

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・2万5千分の1地形図  虎御前山(天吉寺山)、木之本(呉枯ノ峰)

Homeへ