白山(2702.2m)


★ひとこと   「展望稜線と花の多い大倉尾根の平瀬道で白山へ」

御前峰から雲海に浮かぶ別山を望む

★行った日   2011年8月27日(土)  晴後曇   単独
          2011年8月28日(日)  晴後曇   単独
 
★コース

(8月27日)
高槻3:43(名神、東海北陸道)=荘川IC(R156、県道451))=7:24平瀬道登山口7:35→9:03休憩9:06→(2038.6m)大倉山10:07→10:10大倉山避難小屋10:21→11:56カンクラ雪渓展望所12:08→南竜ヶ馬場分岐12:26→室堂12:43
(8月28日)
室堂6:19→7:02(2702.2m)御前峰7:09→千蛇ヶ池7:49→8:21室堂8:25→南竜ヶ馬場分岐8:37→9:33大倉山避難小屋9:44→11:10平瀬道登山口11:16(県道451)=しらみずの湯(R156)=荘川IC(東海北陸道、名神)=高槻15:40

(8月27日)
 白山は日本海側からの季節風を受けて、豪雪によるお花畑が発達し、本邦最西端の高山でもあり展望も優れた山だ。今回はまだ登ったことのない、岐阜県側の大白川(おおしらかわ)から大倉(おおくら)尾根を通る平瀬道(ひらせみち)から訪れる。荘川(しょうかわ)ICから御母衣(みぼろ)ダムに沿って白川街道を北上、平瀬から大白川に沿って県道を約30分走ると平瀬道登山口の大きな駐車場だ。
 登山口から丸太階段を登り、左下にダム湖を見下ろしながらブナの森の急坂を登り続ける。尾根道の樹間から、北側に中宮(ちゅうぐう)道の稜線が、東北には三方崩山(さんぽうくずれやま)が見えている。やがて、稜線上に達すると所々にダケカンバが散在する小木帯の尾根道となり、左下にエメラルドのダム湖、正面に別山(べつざん)を望む展望のよい道を進む。遥か下方にダム湖に流れ込む地獄谷の白い流れを眺めつつ、笹原尾根をなだらかに上って標高2000メートルを超えると、道端に大倉山標柱が建っている。笹藪の踏み跡へ入ってみたが三角点は見当たらなかった。そのすぐ先が大倉山避難小屋だ。

     (平瀬道登山口)      (ブナ林の丸太階段を上る)  (樹間から大白川ダム堰堤)

  (北に見える中宮道稜線)    (東北に見える三方崩山)      (ブナ林尾根を進む)

   (展望尾根道を進む)      (別山(左)を望む尾根道)      (左下に見える白水湖)

   (三方崩山を振り返る)      (ダケカンバが現れる)     (ダケカンバとゴマナと別山)

(上ってきた尾根道を振り返る)    (見晴し尾根道を行く)    (大倉山、三角点は藪の中)

 この辺りから高山植物が多くなり、鞍部を過ぎてジグザグに花の多い斜面を上る。道端には真っ赤な木苺が鈴なり、甘酸っぱい味が疲れを癒す妙薬だ。たどってきた尾根道を振り返ると、先ほど通ってきた大倉山は足下になっている。カンクラ雪渓はガスで見えなかったが、展望所を過ぎて花園が広がる急坂を登りきると、賽の河原(さいのかわら)だ。大型の黒い蝶、ミヤマカラスアゲハ?がアザミの蜜を吸いに羽を揺らしていたのが印象的だった。ここからなだらかなハイマツの草原が続き、ガスでおぼろげな御前峰(ごぜんがみね)を右手に見ながら、南竜ヶ馬場(なんりゅうがばば)を左に分けて進むと室堂だ。石川県側からの登山者が非常に多く、室堂センターはほぼ満員だ。御前峰はガスに包まれているので、あす登ることにして弥陀ヶ原(みだがはら)へ散歩に出かけることにしたが、ホシガラスがハイマツの実を求めて飛び交っていた五葉坂(ごようざか)は山ガールはじめ登ってくる登山者でごった返していた。消灯後、夜中に外へ出てみたが、天の川がはっきり見え、星々の輝きが恐ろしい位だ。

    (大倉山避難小屋)     (花園斜面をジグザグに上る)     (大倉山を振り返る)

(甘酸っぱい木苺で疲れを癒す) (道両側に広がるお花畑)       (尾根道を振り返る)

  (カンクラ雪渓展望所)       (ザレ場の稜線を行く)        (丸太階段を上る)

  (花の多い草原、賽の河原)     (南竜ヶ馬場分岐)       (なだらかなお花畑を進む)

    (緑の草原を行く)        (室堂センターへ)       (弥陀ヶ原へ散歩に出かける)

  (大勢登ってくる五葉坂)    (室堂平のハクサンフウロ)         (白山奥宮)

(8月28日)
 ご来光は不精して御前峰に登らず室堂からだが、雲海に浮かぶ別山が朝日を浴びて紅に染まっていく姿は感動的だ。朝食をしっかり食べてご来光を拝んできた登山者と入れ違いに御前峰に向かった。6時半から始まる室堂センター前のラジオ体操を聞きながら石畳の参道を進み、誰も居ない山頂からは雲海にさえぎられて北アなど遠方は望めなかったが、四方を白い海に囲まれた姿は幻想的だ。いつもの通りお池巡りの径路をたどり、大汝峰(おおなんじみね)へ向かおうとしたが、きょうは少し調子が悪いので室堂へ引き返すことにした。

  (室堂平から日の出の別山)   (御前峰から雲海と別山)         (御前峰)

                   (御前峰から室堂平を望む)

       (剣ヶ峰)             (大汝峰)              (翠ヶ池)

    (御前峰を振り返る)       (血の池の傍を下る)        (七倉山方面分岐)

              (千蛇ヶ池から西方に広がる草原を望む)

 残雪に閉ざされた千蛇ヶ池(せんじゃがいけ)を過ぎ、近道で室堂へ下った。きょうは日曜日とあって沢山の登山者とすれ違いながら往路と同じ平瀬道を延々と下り、11時過ぎには登山口へ帰り着いた。国道に合流して1キロ白川方向へ進み、しらみずの湯で2日間の疲れを流し、順調に帰阪した。
 花の盛りを過ぎた季節だが、存分に花と展望を楽しむことができた。特に平瀬道は、大倉尾根の展望、ブナとダケカンバの稜線、周辺に点在するお花畑が素晴らしかった。登山道もよく整備され、途中に避難小屋もあるので安心して登れるルートだ。尾根道なので水場はなく夏場は十分な用意が必要だ。

 (残雪に閉ざされた千蛇ヶ池)    (室堂へ近道を下る)      (賽の河原から御前峰)

  (ガスりだした稜線を下る)   (沿道のダケカンバが鮮やか)   (白水湖が見え始める)

              (展望稜線から三方崩山〜別山を望む)

  (姿を隠し始めた三方崩山)      (ブナ林を下る)        (平瀬道登山口休憩舎)

★道で出会った花

   アサギマダラ?(大倉山)  ミヤマカラスアゲハ?(賽の河原)  ホシガラス?(室堂平)

    オオマツヨイグサ(大白川)   ノリウツギ(大白川)      イヌトウバナ(展望稜線)

  ツルニンジン(展望稜線)      コウゾリナ(展望稜線)     ヤマハハコ(展望稜線)

    コウゾリナ(展望稜線)     ヤマゼリ?(展望稜線)       ?(展望稜線)

   センジュガンビ(大倉山)     オオカサモチ(大倉山)     ヨツバシオガマ(大倉山)

ミヤマアキノキリンソウ(カンクラ横) ナナカマド(カンクラ横)     キイチゴ(カンクラ横)

  マルバダケブキ(カンクラ横)   タカネニガナ(カンクラ横)   ハクサンフウロ(カンクラ横)

   ミヤマトリカブト(カンクラ横)   オヤマリンドウ(カンクラ横)   キヌガサソウ(カンクラ横)

   サンカヨウ(カンクラ横)    モリアザミ?(カンクラ横)    オニアザミ?(カンクラ横)

   シモツケソウ(カンクラ横)     ?(カンクラ横)       ミヤマキンポウゲ(カンクラ横)

   カラマツソウ(カンクラ横)   トリアシショウマ(カンクラ横)  エゾシオガマ(カンクラ横)

  クロトウヒレン?(カンクラ横) ミヤマトリカブト?(カンクラ横)    ヨメナ?(カンクラ横)

タカネマツムシソウ(カンクラ横)  バイケイソウ(カンクラ横)   サラシナショウマ(カンクラ横)

   オオヨモギ(カンクラ横)       ?(カンクラ横)        オトギリソウ(カンクラ横)

    イタドリ(カンクラ横)     チシマギキョウ(カンクラ横)    コケオトギリ(カンクラ横)

    コケモモ(賽の河原)    イタドリ(賽の河原)    ダイモンジソウ(賽の河原)

   チングルマ(弥陀ヶ原)     ミヤマホツツジ(弥陀ヶ原)    イブキトラノオ(室堂平)

   ミヤマタンポポ(室堂平)    タテヤマリンドウ(室堂平)   カワラナデシコ(カンクラ横)

  タイツリオウギ(カンクラ横)    カライトソウ(カンクラ横)      ゴマナ(大倉山)

   ヨツバヒヨドリ(大倉山)      チダケサシ?(大倉山)    キツリフネ(展望稜線)

     ?(展望稜線)          ムシカリ(大白川)        カニコウモリ(大白川)

★ルート断面図


★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       白山・荒島岳
・2万5千分の1地形図  白山

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