熊伏山(1653.3m)


★ひとこと   「塩の道登り口から青崩峠を経て崩落崖上を熊伏山へ」

兵越峠から南信濃へ下ったR152から熊伏山を望む

★行った日   2011年9月14日(水)  晴  単独
 
★コース

高槻4:06(名神、新名神、東名阪道、伊勢湾岸道、東名)=浜松IC(R152、林道)=8:47塩の道登山口9:00→青崩峠9:18→9:46休憩9:54→中継鉄塔10:18→10:40(1443m)青崩ノ頭10:46→(1540m)前熊伏山11:03→11:24(1653.3m)熊伏山11:39→前熊伏山11:56→青崩ノ頭12:07→中継鉄塔12:18→青崩峠12:46→12:58塩の道登山口13:04(林道、R152)=水窪

 熊伏山(くまぶしやま)は諏訪大社と秋葉(あきば)神社を結ぶ秋葉街道の難所、青崩(あおくずれ)峠から登る長野・静岡県境近くの山だ。青崩峠はその名の如く中央構造線の崩落地帯で、現在のR152は峠をトンネルで迂回して兵越(ひょうこし)峠を越えて南信濃に入っている。青崩峠は信玄ゆかりの塩の道もあり、南アルプスの展望もよさそうなので訪れたが、主目標は翌日に水窪(みさくぼ)から黒法師岳(くろほうしだけ)へ登るための足慣らしのつもりだ。浜松から天竜川に沿って北上して秋葉神社近くを通り、天竜川支流の水窪川沿いに進むと水窪だ。今は浜松市天竜区となり、深南部の登山基地でもある歴史のある自然豊かな緑の町だ。コンビニはないが国道沿いにスーパーがあり食料調達に不便はない。R152をしばらく北上し、草木トンネル手前から青崩峠の表示に従って青崩林道を10分ばかり進むと、塩の道の石碑があって青崩峠の登り口だ。ここで林道は通行止めだ。
 塩の道登山口から針葉樹林の石畳の遊歩道を信玄腰掛岩や茶店跡を見ながら進み、広葉樹林になると青崩峠だ。石仏や説明板のある峠から笹薮の尾根に整備されたコンクリ丸太階段を登る。北側の崩落崖上からは南信濃の谷間や、その彼方にはからずも訪れることになった鬼面山(きめんざん)も薄く望めた。ロープ場もある急坂尾根を登り、崖の上縁を登ると無線中継鉄塔のある平地だ。稜線を少し登ると南方に霞んでいるが遠州の山々が望めた。そのちょっと先の林間の平地が青崩ノ頭だ。美しいシラビソの尾根を登ると次のピークが観音山からの道と合流する前熊伏山だ。観音山は水窪の上所能(かみしょのう)から登山道のある静岡百山だ。

   (R152の青崩峠分岐点)      (青崩峠登り口)        (石畳の遊歩道を進む)

 (峠に近づくと広葉樹林だ)   (青崩峠の歴史説明表示板)     (熊伏山登山口)

  (コンクリ丸太階段を上る)   (崖上縁から東山の里方面)  (ロープ場の急坂尾根を登る)

     (青崩の崖縁を登る)       (無線中継鉄塔)        (南の遠州の山々の展望)

      (青崩ノ頭)          (シラビソの尾根を行く)    (観音山分岐の前熊伏山)


 ブナやコメツガのなだらかな自然林の稜線を進むとほどなく熊伏山一等三角点広場だ。まわりの木々が成長して梢越しに南アルスの一部が少し望める程度で展望はよくない。往路を下り、あすの黒法師岳の準備をすべく水窪で食料を整えて宿に入った。そこで意外な情報、水窪ダムの先で9日に林道が崩落し戸中川(とちゅうがわ)ゲートまで行けないとのことだ。ゲートから登山口まででも6.5キロあるので、日帰り往復は僕の能力をオーバーするので黒法師岳は中止だ。付近には深南部の山々が数多くあるが、残念ながらこの辺りの地図がなかったので、あすは道のはっきりした山名の奇抜な鬼面山に変更した。
 その昔、信玄も通ったという標高1082メートルの青崩峠付近は秋葉街道の塩の道としても整備され、林間の石畳の道は歴史の重みを感じさせてくれる。峠から熊伏山への登り道は、中央構造線上にあって激しい崩落の続く崖の縁をたどる。断崖の上端から望む南の遠州や北の信州の谷間が絶景だ。山頂付近には美しい自然林が広がっている。

   (平らな自然林尾根を進む)    (熊伏山一等三角点)      (梢越しに南ア方面)

      (崖上縁を下る)            (青崩峠)           (塩の道登山口)

★道で出会った花

    ダイコンソウ(青崩峠)    アキノキリンソウ(熊伏山)     シラヤマギク(塩の道)

   ツリフネソウ(塩の道)      ゲンノショウコ(塩の道)     ヒメジョオン?(塩の道)

★ルート断面図


★地  図

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・2万5千分の1地形図  伊那和田

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