藤原岳(1140m)

 

★ひとこと   「花を求めて孫太尾根から藤原岳を経て白瀬峠へ」

孫太尾根の春の使者セツブンソウ


★行った日   2012年3月11日(日) 晴後曇 単独

★コース

 高槻5:28(名神、新名神)=四日市IC(R477、R306)=白瀬峠登り口(山口)7:35(県道614、県道615、大谷林道)=7:50大谷林道池畔8:04→ゲート8:13→林道終点8:20→稜線出合8:49→9:38(643m)丸山9:47→(834m)草木10:33→11:18(965m)多志田山11:27→12:05山頂下岩稜12:24→(1140m)藤原岳13:33→山荘12:49→(1171m)天狗岩13:17→(1143.4m)頭陀ヶ平13:46→白瀬峠14:00→14:19坂本谷分岐14:31→鉄塔15:08→白瀬峠登り口15:40(県道614、県道615、大谷林道)=自転車(8.5km)=16:27大谷林道池畔16:35(大谷林道、R306、R421)=八日市IC(名神)=高槻18:43

 孫太尾根(まごたおね)から藤原岳を経て白瀬(しらせ)峠(別名、白船峠)へセツブンソウやフクジュソウなどを求めて稜線歩きの計画だ。朝の陽光に輝く竜ヶ岳から藤原岳の山並みを眺めながら四日市ICからR306を北上、山口の白瀬峠登り口付近に自転車をデポ、東藤原駅付近まで戻って孫太尾根起部近くの大谷林道池畔に路駐だ。
 下から眺めると山頂付近の積雪はあまり多くなさそうなのでスノーシューを車に残して出発だ。大谷林道を進み、ゲート手前から左の地道林道へ入ってしばらく進むと林道終点だ。そこから谷筋に沿って植林帯のそま道を上り詰めると稜線に出合い、新町から上がってきた登山道に合流する。石灰岩の稜線を小木の枝を掻き分けながら登る。振り返るといなべ平野の彼方に伊勢湾が光り、前方左には白い静ヶ岳が望めた。丸山ピークの手前の石灰岩の隙間に小さなセツブンソウが姿を見せ始め、ピークを過ぎた辺りには踏んづけないように注意する位に咲き誇っていた。落葉広葉樹の疎林帯の石灰岩尾根が続くが、ここ以降、花は姿を見せず、まだ少し早過ぎたようだ。草木ピークを過ぎると稜線上に残雪が姿を見せ始めたが、陽光に照らされた落葉樹の尾根道を小鳥の声を聞きながら歩いていると春はそこまで来ている感じだ。

  (池畔から大谷林道を進む)  (ゲートから左へ林道を進む)    (林道終点から山道へ)

 (谷沿いに杉植林帯を登る)        (稜線出合)         (石灰岩の尾根を登る)

  (稜線から見える静ヶ岳)     (常緑樹の稜線もある)    (急な石灰岩尾根を登る)

  (丸山からいなべを振り返る)(丸山で咲き始めたセツブンソウ)  (落葉樹林尾根を行く)

 (踏まないように注意して歩く)  (草木ピーク以降花はなし)   (稜線に残雪が現れ始める)

  赤テープの巻かれた縦走路へのトラバース道を左に分け、稜線を直登するとP965の多志田山だ。ここから残雪の多い稜線を少し下って藤原岳への急登尾根登りだ。残雪はよく締まっているのでアイゼンは不必要だ。縦走路と合流し、滑りやすい急坂を登るのを敬遠して稜線の岩稜を登る。山頂手前、無風のぽかぽか陽気の岩稜で大休止、いなべ平野から伊勢湾や登ってきた孫太尾根、更に御在所岳方面に並ぶ峰々が壮観だ。夏道は笹原だが、いまは雪原の直ぐ先が藤原岳山頂だ。南から北へかけて、御在所岳から茶屋川(ちゃやがわ)周辺の御池岳へ続く山並みが招いているようだ。

 (縦走路分岐から稜線を直登)     (多志田山ピーク)      (稜線を山頂へ向かう)

     (稜線を振り返る)      (滑りやすい急坂を登る)     (石灰岩の岩稜を登る)

(登ってきた孫太尾根を振り返る)  (直ぐ先が藤原岳山頂)       (藤原岳山頂)

                (山頂から御在所岳方面を望む)

                (山頂から御池岳方面を望む)

  山頂から雪原を近道して下り、山荘へ上り返す。花のシーズンには泥んこ道に往生する所だ。いつもフクジュソウが咲く山荘裏は地肌が露出しているが、新芽すら未だだ。残雪でまだら模様の草原を過ぎ、樹林をちょっと登ると天狗岩だ。折から急に天候が悪化し雪が吹き付けるので急いで岩頭を後にし、少し戻って白瀬峠への縦走路に入った。なだらかな樹林帯を進み、頭陀ヶ平(ずだがたいら)の鉄塔からずんぐりした御池岳を眺めつつ樹林帯に入り、稜線を少し下ると白瀬峠だ。峠から冷川谷(ひえかわたに)源頭をトラバース気味にブナやミズナラの大木林を下ると坂本(さかもと)谷分岐だ。坂本谷は通行止め、木和田尾の巡視路を下るが、落葉広葉樹林のなだらかな素敵な尾根だ。見晴しのよい鉄塔を過ぎて尾根端の次の鉄塔で戻る方向へ進んでから谷筋を下る。谷筋を何処までも下ると浄水施設の所で林道出合だ。白瀬峠登山口を経てしばらく林道を下るとR306出合の山口の白瀬峠登り口だ。ここでチャリンコをゲット、ポツリポツリと降り出した中、下り坂が多いが上り坂もある道を大谷林道池畔へ戻った。幸運にも車に乗ってから本格的に降り出し、R421の宇賀渓駐車場横を通る時には土砂降りとなり帰り支度の登山者をあわてさせていた。石榑(いしぐれ)トンネルを滋賀県側に抜けると雪混じりとなったが八日市に近づくと小降りとなり、事故渋の名神で多少遅れただけで無事帰阪した。
 きょうは午前中は好天に恵まれ、見晴しのよい尾根歩きを楽しむことができた。今冬は例年より寒く、孫太尾根の丸山ピーク近辺でセツブンソウが満開だったが、それ以上の標高ではフクジュソウ初めその他の草花も全く見かけなかった。藤原岳山頂付近ではまだ殆んどが雪に覆われ、フクジュソウの新芽も見かけず、花の季節は例年より遅れているようだ。

 (山頂から山荘へ雪原を下る)(山荘裏は地肌露出だが花はなし)(樹林帯を天狗岩へ向かう)

   (雪が降り出した天狗岩)     (なだらか樹林帯を進む)      (頭陀ヶ平三角点)

  (鉄塔から御池岳を望む)        (稜線を下る)            (白瀬峠)

  (峠から樹林帯を下る)         (坂本谷分岐)       (なだらかな木和田尾を下る)

   (尾根端の鉄塔から谷筋へ)       (谷筋を下る)          (白瀬峠登山口)

★道で出会った花(本文中のセツブンソウのみ)

★ルート断面図


★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       御在所・霊仙・伊吹
・2万5千分の1地形図  篠立(しのだち)、竜ヶ岳

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