妙理山(901.5m)大黒山(891.5m)

 

★ひとこと   「椿坂から妙理山を経て展望稜線で大黒山へ」

妙理山付近から大黒山を望む


★行った日   2012年3月29日(木) 快晴 単独

★コース

 高槻5:13(名神)=長浜IC(R8、R365)=7:40椿坂峠7:52(R365)=8:00八幡神社前8:19→大黒山分岐10:40→10:58(901.5m)妙理山11:15→12:07P795 12:17→(781.3m)鯉谷山13:26→P753 13:48→14:42(891.5m)大黒山14:53→16:01椿坂峠16:06(R365)=自転車(4.0km)=16:21八幡神社前16:29(R365、R8、R303、R161、湖西道路)=京都東IC(名神)=高槻19:26

 日本中晴マークの天気予報に喜び勇んで余呉(よご)トレイルの最もポピュラーなルートだ。椿坂(つばきさか)集落から妙理山(みょうりさん)に立ち寄り、尾根伝いに大黒山(だいこくやま)を経て椿坂峠へ下る計画だ。高速の早朝割引利用のため長浜ICから一般道で北上、椿坂峠付近の雪の壁の国道を下山点を求めてうろうろ、峠付近に自転車をデポして戻り、椿坂の八幡神社の駐車場を利用させて頂いた。しっかり積雪が予想されるのでスノーシューを担いで出発だ。
 八幡神社に安全を祈ってから国道を横断、人家の横から下谷川林道に入って橋の手前を右折すると桂照院(けいしょういん)跡だ。北国街道を警備する椿井(椿坂の旧名)領主の菩提寺だそうだ。点々と目印の赤布の巻かれた残雪の小尾根をしばらく上ると、角柱表示のある尾根上に着き、針葉樹林と広葉樹林が交互に現れる稜線を登る。残雪が多くなり時折沈み込むのでスノーシューを履き、俄然歩き易くなって元気百倍、春を思わせる幹周りが丸く融けた雪面を眺めつつ尾根を登る。標高750メートル辺りの南尾根との合流点から琵琶湖方面の視界が開け、伊吹山や武奈ヶ岳を遠景に湖北の峰々が残雪をまとって連なっている様が絶景だ。南斜面に張り出した雪庇に注意しながら見晴し稜線を登り、大黒山分岐を過ぎてほぼ平坦になった雪原のブナ林尾根をしばらく進むと妙理山だ。山頂から東北に稜線が伸びるとともに、東南へも稜線が下り、その先に東妙理山が頭をのぞかせ、その彼方に横山岳(よこやまだけ)や金糞岳(かなくそだけ)がそびえている。

  (椿坂の八幡神社から出発) (R365から下谷川林道へ入る)  (橋の手前を右へ入る)

(桂照院跡を経て小尾根を進む)(表示から枝尾根を左へ登る) (残雪が多くなりSSを着ける)

  (丸く融けた雑木尾根を登る)    (見晴し尾根を進む)      (見晴し尾根を振り返る)

                (見晴し稜線から琵琶湖方面を望む)

   (大黒山分岐点を進む)     (疎林帯の雪原を行く)    (妙理山頂上、右は横山岳)

                (妙理山頂から横山岳、金糞岳方面を望む)

  山頂から少し戻り、大黒山分岐手前の尾根屈曲点から、上から見ると正規の稜線に続いているように見えたので安易に一本手前の急坂尾根を下った。急坂の途中からの眺めはなかなか絶景だ。正面にこれから向かう大黒山、左前方には敦賀湾から琵琶湖畔まで若狭から湖北の山々が雪をまとって連なっている。調子に乗って急坂を下ると左に小沢が現れ、本来行くべき稜線は沢を挟んで向こう側だ。稜線上は割合硬い雪面だが、稜線側面は柔らかく、はほんの5、6メートル位の高さだが急な柔らかい雪面は蟻地獄のように手強い相手だ。スノーシューで階段状に雪を固めながらやっと正規の尾根上にたどり着いたが、上から眺めると平面的に見えるので注意すべきだ。P795を過ぎ、最低鞍部付近で、尾根中心に木が生えたヤセ尾根では幹の周りが空洞になったスノーブリッジ状の箇所があり、空洞に落ち込んでスノーシューが引っかかって往生する場面もあり、幹にあまり近づかないことだ。時々ヤセ尾根もあるが気持ちの良いブナ林を進むと鯉谷山だが、表示がないと気付かない尾根上の一通過点だ。なだらかな雪原尾根を進むと高圧鉄塔があるが、通常聞こえる筈の60Hzの唸り音が全く聞こえず、圧迫感がないのは原発全停のお陰だ。この辺りから、ヤセ尾根と幅広のブナ尾根が交互に現れる、絶景ポイント連続の見晴し尾根が続く。東に屏風のように連なる山稜が取り囲み、山稜の彼方に三周ヶ岳(さんしゅうがだけ)や金糞岳などが頭をのぞかせている。一箇所、急坂のヤセ尾根があるが尾根上はしっかりしているのでふらつかなければ大丈夫だ。

(安易に分岐手前ピークを下る)(下り枝尾根から大黒山を望む)    (急な枝尾根を下る)

                (枝尾根の下り坂から若狭方面を望む)

 (正規の稜線へ苦労して乗る)     (ヤセ尾根を進む)     (なだらかな雪原ピークP795)

  (気持ちの良いブナ林を行く) (スノーブリッジもあるヤセ尾根)   (雪原のような鯉谷山)

   (ヘビ ブナもある)       (まだ遠い大黒山)        (送電停止中の高圧鉄塔)

             (P753付近から屏風のように連なる東の山稜を望む)

  (P753付近の稜線を行く)     (広いブナ林尾根を行く)  (急なヤセ尾根を頑張って上る)

  大黒山に近づくにつれて見晴し稜線からの展望が豊かになり、振り返ると歩いてきた稜線の先に妙理山や横山岳が、左前方には若狭湾が望めた。東峰からきた稜線を合せ、なだらかに稜線を進むと大黒山だが、ブナ林中にあって見晴しはない。山頂から北へ尾根筋が続いているが、椿坂峠は戻る方向へ西南尾根を下る。右に敦賀湾を望みながらブナ林尾根をしばらく下ると、琵琶湖方面の展望が素晴らしい雪庇尾根が現れる。この辺りから険しいブッシュ交じりの急坂尾根となり、スノーシューを外して下ると下方に椿坂峠の建物が見え、適当に斜面を下ると国道の雪の壁の上にでて、しばらく下り口を探して除雪部から国道に降り立った。大黒山から椿坂峠までテープなどの目印はなく夏道の有無は不明だ。峠付近でチャリンコをゲット、車の通らない下り坂ばかりの国道を快調に走り、国道バイパス工事の横を通ってしばらく進むと椿坂の集落だ。帰りは湖北の山を眺めながら琵琶湖西岸から帰阪した。
 積雪期の余呉トレイルは湖北や若狭の峰々の展望を欲しいままにしつつ雪原のブナ林尾根が楽しめる所だ。今年から始めたスノーシューで貴重な経験を積み重ねるとともに、一日中快晴に恵まれ誰にも会うこともなく静かな春山だった。湿った重い雪面を歩くスノーシューは意外に疲れる山旅だった。昨年末に廃村八丁でお世話になった余呉トレイルのインストラクターをされている長岡京のTさんのいい所ですよとの一声に感謝です。

    (見晴し稜線が続く)     (稜線から横山岳、金糞岳)  (稜線を振り返る、左は妙理山)

             (大黒山手前稜線から湖北〜若狭の山々を望む)

 (トリッキーなヤセ尾根を行く)  (エクボのような疎林帯を登る)    (大黒山頂上広場)

 (山頂から西南尾根を下る)     (右に見える敦賀湾)    (琵琶湖の見える尾根を下る)

              (大黒山からの下り西南尾根より琵琶湖方面を望む)

    (幅広稜線を下る)     (険しい稜線下りでSSを外す)  (椿坂峠の建物が見える)

 (道端の除雪地に無事着地)  (自転車デポの椿坂峠へ戻る)  (椿坂峠から軽快に下る)

★道で出会った花(花はなし)

★ルート断面図


★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・2万5千分の1地形図  中河内

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