添谷山(1250.1m)

 

★ひとこと   「筏場から北谷を経て振子辻で縦走路に合流し添谷山周回」

御座ぐらから屏風岳方面を望む


★行った日   2012年7月9日(月) 晴時々曇 単独

★コース

 高槻3:43(近畿高速、西名阪)=柏原IC(R165、県道30、R309、R169、県道224)=5:55筏場6:09→五色湯跡6:31→吊橋6:54→二俣7:24→8:43凹地8:51→稜線出合10:07→10:16振子辻10:24→11:42引水サコ11:53→御座ぐら12:20→12:47(1250.1m)添谷山12:57→尾根分岐13:36→銀冷水14:22→15:08吊橋15:17→五色湯跡15:39→15:57筏場16:13(県道224、R169、R309、県道30、R165)=柏原IC(西名阪、近畿高速)=高槻19:17

 台高南部の筏場(いかだば)から振子辻(ふりこつじ)へ至る古いルートをたどる計画だ。筏場を起点に釜ノ公(かまのこう)吊橋から北谷に入り凹地から振子辻に登り、御座(ござ)ぐらから添谷山(そえたにやま)を経て吊橋へ戻るつもりだ。筏場の登山道入口に掲示された地図によれば、消えかかっているが難路として吊橋から屏風岳(びょうぶだけ)の下を通って振子辻まで描かれており、更に振子辻から三重県側の不動谷へ下る道もあったようだ。明確な道がないルートなので家を早朝出発、6時過ぎに筏場スタートだ。
 筏場の駐車広場の先から登山道に入って白倉又谷をコンクリート橋で渡り本沢川の左岸沿いに遊歩道を進む。渓谷美を眺めながら色あせた五色湯跡の表示を過ぎ、黒倉又谷を渡る。流れで侵食された遊歩道をしばらく進み、足下の流れを見ながら鉄桟橋を過ぎると、出発して小1時間で釜ノ公吊橋だ。大台辻に向かって100メートルほど進むと左下の向こう岸に北谷が見えてくるので下りやすそうな所から本沢川縁へ下る。飛び石伝いに本沢川を渡り、北谷も渡ってから北谷の右岸沿い谷筋に入る。増水時以外は靴のまま渡れる。最初は薄い踏み跡があるがすぐに消え、殆んど水のない大岩ごろごろの谷を右往左往しながら500メートルほど進むと二俣だ。屏風岳下の凹地(地形図に明示)を目標にしているので左俣の谷筋に入る。倒木の多い谷筋に辟易して左岸の樹林に逃げるが行き場がなくなって谷へ戻り、腕力で倒木を巻いたり越えたりして進むが疲れ果ててしまった。そのうち谷の方向が東北方向になり、ますます狭くなってきたので右岸の杉林の急坂を登ることにした。砂礫状のずるずる滑る斜面を樹木を頼りによじ登り、高度差で50メートルほど登ると傾斜もゆるくなり杉植林帯を凹地に向かって進む。やがてバイケイソウの花咲くちょっとした草原に出たが、地形的には凹地の淵らしいが、地形図のようなすり鉢状ではなく単なる谷筋の一角の感じだ。ここで休憩後、杉植林帯をトラバース気味に斜めに登るが砂礫帯なので登り難い斜面だ。やがて小沢が現れ、右岸に沿って急坂をジグザグに獣道を探しながら登る。このような砂礫帯の急坂にどうやって植林したのか不思議だ。道のない急坂をやっとの思いで登りきると一気に視界が広がる稜線だ。北方に、台高縦走路の稜線を見渡すことができた。ここから登山道歩きとなり、尾根筋を少し登ると台高縦走路出合の振子辻だ。

  (筏場から大台ケ原へ)    (入口の古い登山道の地図)      (白倉又谷を渡る)

 (本沢川沿いに遊歩道を行く)      (鉄桟橋を進む)       (釜ノ公谷を吊橋で渡る)

  (北谷めざして杉林を下る)  (本沢を渡って北谷右岸を行く) (右岸の薄い踏み跡を進む)

 (大石を巻いたり越えたり進む) (二俣から左の沢筋に入る) (倒木を越え腕力勝負で進む)

  (右岸の急坂をよじ登る)  (なだらかな植林帯を適当に進む)  (凹地付近で一休み)

  (急坂杉林を斜めに登る) (小沢右岸の滑り易い礫帯を登る)(道なき急坂をジグザグに)

              (稜線出合から北方を望む、右山脈が台高稜線)

 視界のないピークを後にして稜線を南下する。うるさいほどマークのついた道なので迷う恐れはないが添谷山まで幾つもピークを越えるアップダウンの多い道だ。ここまでの谷歩きや砂礫帯の劇登りで体力を消耗してしまい、数歩進んでは休みながらようよう坂を上る。巨木の林立する稜線や石楠花やシロヤシオが目立つ尾根筋を、南から東へ向きを変え、更に南へ下ると鞍部の引水サコだ。奈良県側は切れ落ちているが三重県側はなだらかな平地があって小川が流れている水場だ。鞍部から稜線を進み、最後に石楠花が行く手を阻む岩稜に上がると展望豊かな御座ぐらだ。南には大台ケ原、西には岩稜の先に屏風岳がピラミダルな姿を見せ、その彼方に大峰山脈が望めた。岩稜を渡り歩いて石楠花林を抜けると美しい稜線となり、なだらかに登りきると添谷山だ。林道の狸(たぬき)峠へ下る稜線を東に分け、ここからなだらかになった幅広い稜線を南下する。

  (北方が開けた稜線を行く)  (振子辻で台高縦走路に合流) (上り下りの激しい稜線を行く)

    (明るい稜線を行く)    (枯れた古木の多い稜線を行く)    (石楠花の多い稜線もある)

   (大木の多い稜線を行く) (奈良県側は切れ落ちた引水サコ)  (三重県側は休憩適地)

    (石楠花岩稜を登る)        (御座ぐらの岩稜)     (御座ぐらから大峰山系を望む)

                   (御座ぐらから西方を望む)

    (美しい尾根を行く)       (鹿が甘皮を食べた跡)       (添谷山三角点)

 格段に歩き易くなった稜線をぶらぶら進む。枯れたナラ?には鈴なりのナラタケ?が日の光を浴びて輝いていた。大台辻まで行くと遠回りになり、また道路崩落部を避けるためにも、銀嶺水めざしてショートカットすることにした。縦走路から別れて銀嶺水の谷筋に向かう稜線を下る。初めは歩き易い素敵な尾根下りだが、尾根筋を南よりに間違ったらしく、尾根が石楠花ヤブに塞がれてしまった。薮コギはこりごりなので最悪大台辻回りでも仕方がないと思って少し引き返すと、途中で北側の石楠花薮の中にテープの付いた踏み跡があり、これを下った。石楠花薮を通過し、気持ちよく尾根を下ったが岩稜でストップだ。仕方なく、北側の谷筋にでて、岩礫がずるずる滑る歩き難い急坂の谷筋を下った。銀嶺水の少し大台辻側で登山道に合流し、所々で倒木や沢筋の崩落のあるなだらかな道を下り、吊橋から往路通りに遊歩道をたどり、しんどい周回路が筏場で完結だ。帰途、三ノ公出合まで行ってみたが、三ノ公方面は通行可能だが北股林道は崩落のため全面通行止めだった。
 このルートは距離、標高差ともそんなに厳しくないが、道なき道を行くのが精神的にも肉体的にもオーバーロードだ。北谷から凹地へ向かう大岩と倒木の沢筋歩き、凹地から振子辻までの滑りながらの急坂登りなどがしんどかった。石楠花やシロヤシオの花季は終わっていたがまぶしい緑の縦走路や御座ぐらからの展望などが素晴らしかった。本日のルートはZIPPさんのネット情報を参考にしました、大変有難うございました。

  (添谷山からなだらか稜線)    (食べられるナラタケ?)   (縦走路から別れて右へ下る)

 (当初は歩き易い尾根を下る)   (石楠花林で行き止まり)   (引き返して右の尾根筋へ)

  (石楠花林を脱出して下る)   (大岩から左の谷筋へ下る)   (谷筋を岩屑と共に下る)

    (谷筋を根気よく下る)   (大台辻からの登山道出合)        (銀嶺水)

 (障害物の多い登山道を下る)     (三十三荷跡)          (植林帯を下る)

     (釜ノ公吊橋)            (本沢川遊歩道を戻る)        (やっと黒石谷に戻る)

★道で出会った花

    ヤマゴボウ(北谷)        バイケイソウ(凹地)       ガクウツギ?(振子辻)

      ?(振子辻)          コナスビ?(本沢川)       レンゲツツジ(筏場)

★ルート断面図


★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       大台ケ原・高見・倶留尊山
・2万5千分の1地形図  大台ケ原山

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