釈迦岳(1060.3m)武奈ヶ岳(1214.4m)

 

★ひとこと   「ワンゲル道で釈迦岳を経て武奈ヶ岳経由正面谷へ」

金糞峠から歌麿の視点で沖ノ島を望む


★行った日   2012年9月7日(金) 晴時々曇 単独

★コース

高槻4:57(名神)=京都東IC(湖西道路、県道322)=6:12イン谷口P 6:19→7:22大石で休憩7:29→雄松山荘道出合7:40→8:50(1060.3m)釈迦岳8:59→電波中継所9:14→9:34比良ロッジ跡9:42→八雲ヶ原9:52→イブルギノコバ10:09→中峠分岐10:45→10:59(1214.4m)武奈ヶ岳11:10→中峠分岐11:22→(1181m)コヤマノ岳11:33→12:13金糞峠12:23→青ガレ12:47→12:56砂防堰堤で休憩13:02→大山口13:17→13:35イン谷口P 13:40(県道322、湖西道路)=京都東IC(名神)=高槻15:09

 この所、季節の変わりめで不安定な天気が続いているが、近畿北部が晴れとの予報に基づき久しぶりに夏の比良山だ。イン谷を起点に釈迦岳から武奈ヶ岳へ周回の計画だ。暑いので早朝から登り始め、昼間は日影のある標高1000メートル付近の樹林帯をうろつくつもりだ。湖西道路終点を通常は右折するが、左へ入るとイン谷口駐車場はすぐだ。
 レスキュウポイントの表示のある木の所が大津ワンゲル道入口だ。すぐ先の沢を渡って倒木のうるさい沢筋を東へ進み、尾根に達して稜線を北上する。比較的なだらかな尾根をイン谷入口から里山雰囲気の尾根を1時間ほど進むと大石が散在し人工的な石積みもある平地があり、休憩の適所だ。やや勾配の増した稜線をさらに30分ばかり進むと、ワンゲル道標識のたつJR近江舞子駅に通じる雄松(おまつ)山荘道出合だ。この辺りからやや道が険しくなり、地形図の岩稜地点では急なロープ場が続く。更に、イチョウガレと称するザレ場を過ぎるとなだらかな樹林帯に入り、旧リフト駅から来た道と合流し、広葉樹林をちょっと登ると林間の釈迦岳三角点だ。視界はまったくない。稜線をなだらかに下って西進、登り返すとカラ岳だ。すぐ先に電波中継所があり、樹間からパラボラ越しに武奈ヶ岳が望める。一旦下って八淵滝(はちのたき)を右に分け、登り返すと埃っぽい砂地平地の比良ロッジ跡だ。一度自然破壊するとなかなか元へ戻らない見本のようなスキー場跡を正面にコヤマノ岳を見ながら八雲ヶ原へ緩やかに下る。鹿の親子が遊ぶ八雲ヶ原の高層湿原も復元中だ。スキー場跡をなだらかに上り、樹林帯に入って芦生(あしう)杉の点在する山道を進むと、杉巨樹が立ち並んでいるイブルギノコバだ。

(イン谷口Pのワンゲル道入口) (最初は小沢に沿って登る)    (なだらかに稜線を進む)

   (ヤセオネを過ぎると急坂)    (雄松山荘道合流点)       (ロープ場の急坂を登る)

    (大石の尾根を登る)      (森林帯をなだらかに進む)     (釈迦岳三角点広場)

  (P尾根道をカラ岳へ向かう)    (カラ岳の無線中継所)       (比良ロッジ跡)

   (比良スキー場跡を西進)   (スキー場跡で遊ぶ鹿の親子)    (荒れ果てた八雲ヶ原)

   (芦生杉の道を行く)        (イブルギノコバ)          (沢筋を登る)

 小沢を幾つか越えて、沢筋を登りきるとブナの樹林帯に入る。復路に通る中峠への道を左に分け、小灌木帯の稜線を登ると坊村(ぼうむら)からくる西南尾根道と合流して武奈ヶ岳三角点だ。無人の山頂からは、北の伊吹山方面はまったく雲の中だが、南の蓬莱山方面はおぼろげながら輪郭は確認できる程度に望めた。中峠分岐まで往路を戻り、そこからブナ美林をコヤマノ岳へ向かった。ブナに囲まれた小高い丘の山頂から、中峠を経ずに直接に金糞(かなくそ)峠へ下る近道が分岐している。芦生杉が散在する尾根道をしばらく下り、突き当りを右へ急坂を下ると、ヨキトウゲ谷と出合い、中峠からの道と合流だ。谷沿いに下って奥の深谷を右に分け、ちょっと上り返すと金糞峠だ。峠に、ここから琵琶湖方面を眺めた歌麿の浮世絵と現実の写真が掲示されていた。掲載の画像はこれを真似たものだ。金糞峠からガレ場の急坂の正面谷を下る。岩塊が堆積した急坂を石車に乗らないようにそろりそろり下り、一度平坦な道になるが再度急な岩角原の青ガレを下る。ここでやっと水面の現れた沢を渡って、幾分、ゆるくなったガレ場の下り道を、次々に現れる砂防堰堤を横目に、高度が下がってだんだん暑くなってくる中を下る。峠から1時間も下ると北比良峠からの道と合流する大山口だ。ここからなだらかになった林道を下り、駐車場広場を過ぎて400メートルも下るとイン谷口だ。
 交通至便な比良山系は四季それぞれ人気が高く常に人影の絶えない山域だ。イン谷から釈迦岳までの大津ワンゲル道は、なだらかな里山気分の稜線歩きからちょっと厳しい劇登りまで変化のある道だ。コヤマノ岳から金糞峠への近道は芦生杉の散在する歩き易い尾根道だが、金糞峠からの正面谷のガレ場の下りは慎重に下る必要がある。きょうのルートは、水場は至る所にあり、気楽に歩ける変化に富んだ道だ。

       (中峠分岐)       (武奈ヶ岳めざして稜線を行く)  (すぐ先が武奈ヶ岳三角点)

              (武奈ヶ岳山頂から南の蓬莱山方面を望む)

(コヤマノ岳を正面に急坂を下る)(中峠へ向かって続くブナ林)   (コヤマノ岳から近道へ)

    (芦生杉の尾根を下る)      (ヨキトウゲ谷出合)       (沢を渡って金糞峠へ)

 (金糞峠から急坂の正面谷へ)   (ガレ場の急坂が続く)      (青ガレの岩塊原)

  (歩き難いガレた道を下る)   (北比良峠分岐点の大山口)      (ここまで車が入る)

★道で出会った花

   ママコナ(ワンゲル道)      オトギリソウ(釈迦岳)    ヤマジノホトトギス(大山口)

★ルート断面図


★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       比良山系・武奈ヶ岳
・2万5千分の1地形図  北小松、比良山

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