バリゴヤノ頭(1580m)稲村ヶ岳(1725.9m)

 

★ひとこと   「モジキ谷からバリゴヤノ頭を経て稲村ヶ岳経由クロモジ尾へ」

バリゴヤノ頭から稲村ヶ岳を望む


★行った日   2012年9月12日(水) 晴時々曇 単独

★コース

高槻3:36(近畿高速、西名阪)=柏原IC(R165、県道30、R309)=5:30岩本橋5:36(自転車デポ)=5:53モジキ谷登山口6:02→6:58休憩7:06→8:18稜線出合8:28→強力ノ頭9:12→9:57(1580m)バリゴヤノ頭10:09→11:12ドンブリ辻11:23→P1559 11:50→12:49(1725.9m)稲村ヶ岳13:00→山上辻分岐13:20→展望ピーク13:47→稜線別れ14:23→岩本橋15:03=(自転車6.0km)=15:42モジキ谷登山口15:52(R309、県道30、R165)=柏原IC(西名阪、近畿高速)=高槻18:20

 大峰山系の稲村ヶ岳から南へ伸びる稜線先端のバリゴヤノ頭へ、モジキ谷から登って稲村ヶ岳を経てクロモジ尾へ下る計画だ。今年になって、稲村ヶ岳からバリゴヤノ頭、クロモジ尾から稲村ヶ岳を登ったので、きょうのコースの未踏部分はモジキ谷からバリゴヤノ頭の間だけだ。コース状況がよくわからないので余裕を見て早朝出発、クロモジ尾の岩本橋に自転車をデポ、川迫川(こうせいがわ)沿いに少し走ってモジキ谷登山口の空き地に駐車だ。
 車道沿いの熊注意表示から山道に入り、電柵つき蜜蜂の巣箱の側を直進、モジキ(毛敷)谷を左に分けて南谷へ進む。南谷に沿って送水路蓋をしばらく進んでから杣道通りに山側へ入り、モジキ谷の方向へなだらかに山腹を進む。道の先に谷を渡る腐った丸太橋が見えてきたが方向違いなので、右の急斜面に取り付き尾根芯めざしてよじ登り、稜線の杣道へ合流した。どこかで道を間違ったようだ。尾根をしばらく登り続け、標高1100メートル付近から植林帯を抜けて広葉樹林帯だ。急な石ころ斜面をフーフー云いながら休み休み登り、標高1350メートル位で左からきた稜線と合流し、ここから勾配が緩くなり、木の根の絡まったヤセ尾根の岩稜帯が始まる。その時、不意に何かが眼前を横切り、杉の木の幹に貼り付いたのでよく見ると、体長15〜20センチのモモンガだ。近寄っても身動きひとつしないが、遠くから撮るだけにして、原住民に遠慮してそっとその場を離れた。急勾配になった稜線を時にはシャクナゲと格闘しながらしばらく登ると大岩が立ちはだかり、右へ回り込むとテープ付踏み跡だ。木の根っこが絡まった大岩を何度か越えると強力ノ頭(ごうりきのかしら)だ。小さなピークの樹間から弥山(みせん)が覗けたが、殆どブラインドだ。すぐ先にバリゴヤノ頭があるが、途中で大岩を乗り越えたり、鞍部を過ぎて劇登りなど、シャクナゲがらみのルートで40分もかかってしまった。稜線合流後はトリッキーなルートだが踏み跡やテープ印のため迷うことはない。

(車道の熊注意の看板から登る)  (標識の南谷の方へ行く)      (送水路蓋を歩く)

   (水路蓋から山道へ入る)   (行き過ぎて尾根へ急坂を上る)   (稜線の杣道をたどる)

(針葉樹から広葉樹林に変わる) (急坂の斜面を這い上る)         (稜線出合)

  (木の根の絡まったやせ尾根)  (目前を横切ったモモンガ)   (シャクナゲをかき分け進む)

 (急坂に岩壁が立ちはだかる)     (右へ回り込む)       (テープ印つき細道が現れる)

 (大岩にはテープつき巻道あり)    (強力ノ頭)         (強力ノ頭から弥山(右)を望む)

 (シャクナゲのヤセ尾根を行く)   (大岩を下って上る)      (尾根から稲村ヶ岳を望む)

    (鞍部を越える)          (バリゴヤノ頭)          (バリゴヤノ頭)

 バリゴヤノ頭から稲村ヶ岳まで距離2キロ余標高差150メートルほどだが、岩稜の上り下りやシャクナゲとの格闘もあって、休憩を除いても2時間半もかかった。まず、バリゴヤノ頭から木の根の急坂を標高差100メートルほど下り、幾つかの小さな岩稜を越えて、太いロープ場を下ると最低鞍部のドンブリ辻だ。ここから笹原尾根が多くなり、P1559のこぶを越えるとブナの点在す美しい笹原尾根をなだらかに登る。短いロープ場を越えると、南から西へかけて展望が広がり、弥山を中心に、登って来た稜線やこれから下る稜線、更に、大峰の山々や金剛山まで望める展望拠点だ。笹原稜線を高度を上げながら北上し、シャクナゲトンネルを過ぎると稲村ヶ岳直下の登山道出合だ。

    (小ピークを越える)     (シャクナゲの岩稜越え)  (カンスケ尾-ミオス尾と観音峰山)

       (ドンブリ辻)        (急坂の笹原尾根を登る)     (笹原尾根を振り返る)

       (P1559)        (笹原ブナ尾根を登る)     (笹原ブナ尾根を振り返る)

       (岩稜が現れる)     (ロープがぶら下がっている)    (美しい笹原尾根を行く)

              (ロープ場付近からバリゴヤノ頭を振り返る)

             (ロープ場付近からカンスケ尾-ミオス尾を見下ろす)

 展望台で一服後、いつもの道で山上辻へ向かい、小屋への分岐点を直進し西尾根を下る。南にとんがり帽子の大日山を樹間から眺めつつシャクナゲ藪を下ると、迷い易い幅広尾根だ。直進の尾根には入らず、少し北側の稜線を下る。テープと薄い踏み跡を外さないようにたどる。シャクナゲをかいくぐると一気に見晴しが広がる展望ピークだ。ここから左折、伐採帯の縁を下って皆伐帯南側の稜線をたどる。木材運搬櫓を過ぎてテープが沢山ついた所から稜線と別れて南へ下る。倒木の多い砂地の斜面ゆえ、踏み跡が殆ど消えているので、遠くのテープを探しながら注意深く下る。倒木を越えてジグザグ道を下ると下に林道が見え、梯子を下ると岩本橋だ。チャリンコで怖いような急坂もある白倉林道を下り、白倉谷出合から川迫川沿いに乗ったり降りたりしながら6キロを40分もかかってやっとモジキ谷登山口だ。週日のためさしたる渋滞にも遭わず往路通りに順調に帰阪した。
 全般的に正規の登山道はないが比較的安全なルートだ。モジキ谷南尾根は稜線を外さなければ多少の岩稜越えはあるが、危険な箇所もなく静かな自然が残された素敵なルートだ。バリゴヤノ頭と稲村ヶ岳の間は通る人も多くなって濃い踏み跡が残っている。古い登山道があったクロモジ尾ルートは迷うところは少ないが倒木が多く、山頂近くてやっとすっきりした雰囲気だ。

    (稲村ヶ岳三角点)       (展望台から弥山方面)     (展望台からクロモジ尾方面)

    (稜線を山上辻へ向かう)  (山上辻を右に分け直進する)     (西尾根を下る)

 (シャクナゲのうるさい尾根を下る)  (垣間見える大日山)    (下りに迷い易い幅広尾根)

      (展望ピーク)         (伐採帯縁を下る)       (観音平を正面に尾根を下る)

              (木材運搬櫓から観音峰山の稜線を望む)

 (テープ印から稜線と別れる) (倒木の多い薄い踏み跡を下る)    (岩本橋へ到着)

★道で出会った花

   モモンガ(稜線出合)    ヤマトリカブト?(バリゴヤノ頭) アキノキリンソウ(稲村ヶ岳)

  オヤマリンドウ(稲村ヶ岳)    ヤマハッカ?(稲村ヶ岳)     ナラタケ?(稲村ヶ岳)

★ルート断面図


★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       大峰山脈
・2万5千分の1地形図  弥山(みせん)

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