鳳凰三山(観音ヶ岳:2840.4m)

 

★ひとこと   「青木鉱泉からドンドコ沢で雨の鳳凰山を経て中道へ」

滝つぼまで降りられる五色ノ滝


★行った日   2012年9月22日(土) 曇時々晴  単独
          2012年9月23日(日) 雨      単独

★コース

(9月22日)
高槻3:28(名神、中央道)=韮崎IC8:00(県道27、R20、御案沢小武川林道)=8:33青木鉱泉駐車場8:45→青木鉱泉9:10→小武川第3砂防堰堤9:33→10:53南精進ヶ滝11:02→12:04休憩12:09→12:39白糸ノ滝12:48→13:24五色ノ滝13:31→鳳凰小屋14:30
(9月23日)
鳳凰小屋6:12→地蔵ヶ岳下7:13→赤抜沢ノ頭7:29→鳳凰小屋分岐8:15→8:51(2840.4m)観音ヶ岳8:59→薬師ヶ岳9:33→御座石10:18→林道横断11:50→林道登山口12:24→13:05青木鉱泉駐車場13:23(御案沢小武川林道、R20、県道27)=韮崎IC(中央道、名神)=高槻19:08

(9月22日)
 ドンドコ沢から鳳凰(ほうおう)三山を経て先頭星山(せんとうぼしやま)へ周回の計画だったが、2日目は終日雨にたたられ中道(なかみち)で青木鉱泉へ下山だ。著名な山域のため花のシーズンと紅葉シーズンの端境期にも拘らず沢山の登山者で賑わっていた。カーナビで青木鉱泉を設定すると須玉(すだま)ICから小武川(こむかわ)に沿う県道が選択される。他方、韮崎(にらさき)ICから釜無川(かまなしがわ)を桐沢(きりさわ)橋で渡り、青木鉱泉の小さな表示通りに進み、鳥居(とりい)峠を越える御案沢小武川(ごあんざわこむかわ)林道が便利だ。殆んど舗装され、ICから青木鉱泉まで30分余だ。
 青木鉱泉から中道ルートへ向かうとドンドコ沢を渡るが、しばらく河原で道草を食ってからドンドコ沢ルートを進み始めた。しばらく左岸を進むが、左岸の崖崩れ保全工事現場を避けて右岸に移り、小武川第3砂防堰堤の所で左岸に戻り、以降、左岸を登る。ツガの混じるブナやナラ樹林帯に入り、しばらく登ると急坂になり、ジグザグ道を頑張ると小広場で一息だ。小沢を渡ってちょっと登るとベンチのある南精進(みなみしょうじ)ヶ滝分岐だ。どちらも直進できるので南精進ヶ滝の展望所へ寄る。途中に滝つぼのある二段の豪快な滝だ。少し上で先程の道と合流し、鳳凰(ほうおう)ノ滝をパス、山抜けの上辺を迂回し、避難に適した大岩の側を通って、岩くずの道を登ると白糸(しらいと)ノ滝だ。滝壁面の岩が崩れ落ちて滝そのものは少し短くなっているようだ。

    (青木鉱泉を出発)     (中道を左に分けて直進)      (鳳凰山登山案内図)

   (崖崩れ地点で右岸へく)   (左岸の崖崩れ保全工事) (小武川第3砂防堰堤で左岸へ)

 (道標通りに広葉樹林を登る)    (急坂をジグザグに登る)    (ジグザグ道を見下ろす)

     (途中の休憩広場)        (沢筋を渡る)          (南精進ヶ滝分岐点)

   (二段の南精進ヶ滝)       (鳳凰ノ滝分岐標識)      (山抜け部の上辺を迂回)

   (避難に適した大岩)     (崩れ易い岩片の道を登る)       (白糸ノ滝)

 この辺りから銀マットをザックにくくりつけた元気な女子高?の10人位のパーティーと鳳凰小屋まで抜きつ抜かれつだった。岩肌をぬう急坂を過ぎてシラビソのなだらかな樹林を過ぎると滝つぼまで下りられる五色(ごしき)ヶ滝だ。この滝を過ぎ、丸太階段を登ってシラビソ林を抜けると、なだらかな沢の源頭部が現れる。正面に雲のかかった山を眺めつつ庭園のような沢筋を、本来は見えるであろう地蔵(じぞう)ヶ岳のオベリスクを想像しながら、進む。やがて、咲き残りのヤナギランが道端に現れると鳳凰小屋だ。宿泊手続き後、雲間から青空ものぞく空模様だが、あす早朝の展望を期待して小屋の先の岩棚で昼寝だ。
(9月23日)
 夜中、屋根を叩く雨音に気付き、あすの予定変更を色々考えた末、空模様が回復しなければ先頭星山経由は中止し、中道で下山することにした。案の定、朝から土砂降りだ。ドンドコ沢を下ることも考えたが、意外に厳しい下り坂が続くので鳳凰三山を経て中道で下ることに決めた。予定では暗い内に出発してオベリスクの前で食べるつもりだった助六を小屋で食べてゆっくり出発だ。完全武装して急坂のシラビソ樹林を登り始めるが、足元が滑り易く、水溜りを避けたりしながら登るのでしんどさは5割増だ。樹林を抜けると白砂の急斜面をジグをきって、休み休み息を整えながら登ると何も見えない地蔵ヶ岳下だ。オベリスクさえガスの中だ。小さな石の地蔵が沢山並んでいる稜線出合から赤抜沢ノ頭(あかぬけざわのあたま)を経て黙々と何も見えない稜線を登る。鳳凰小屋からの道を合わせて真っ赤な草紅葉が点在する稜線を登る。燕岳(つばくろだけ)とよく似た岩の積み重なった観音(かんのん)ヶ岳を素通りして稜線を下ると薬師(やくし)ヶ岳前の広場だ。雨降りは腰を下ろすのもままならず、立ったまま息を整えるだけで中道を下り始めた。濡れた岩と木の根の絡まった急坂を滑らないように下るのは難儀だ。道は水溜りができてぬかるんだ小川だ。初めは、水溜りを避けて歩いていたが、最後にはよける余裕もなくバシャバシャと下る。御座石を過ぎ、急坂の樹林下りが過ぎると、カラマツ林の笹原下りだ。この辺りでドンドコ沢コースで出会った女子高パーティーを追い越したが、鳳凰小屋でテント泊だったらしく、銀マットを背負った背中が疲れきった様子だった。林道を横断して疲れた足を鞭打って樹林帯の急坂を下ると薬師ヶ岳から3時間もかかってやっと林道登山口だ。約2キロの林道歩きの末、ドンドコ沢を渡ると青木鉱泉だ。GPSはザックにしまいこんで助かったが、中道に入ってデジカメが雨に濡れて撮影不能、今度買うときは防水型だ。下着まで着替え、往路通りに、天気がさえなかったのでさほどの休日渋滞にも遭わずに帰阪した。
 丸い岩の点在する白砂青松の展望豊かな稜線歩きを期待したが生憎だった。ドンドコ沢ルートは急坂が続くが、数箇所に滝があり、広葉樹林あり、岩稜ありのしんどいが登り甲斐のある道だ。中道は展望のない樹林の中を黙々と歩く道だ。山なれた人は雨の良さも評価するが、僕は未熟なせいか、疲れ5割増で展望も望めない雨の山歩きはしんどいだけだ。

   (岩肌をぬう急坂を行く)   (なだらかなシラビソの森を行く)     (五色ヶ滝)

 (なだらかな樹林帯を進む)  (雰囲気のよい源流部を行く)(道端のヤナギランが鳳凰小屋)

      (鳳凰小屋)        (翌朝、雨のシラビソ林を登る) (濡れた白砂の斜面を登る)

  (地蔵の並ぶ稜線出合)        (赤抜沢ノ頭)        (そぼ降る稜線を行く)

   (何も見えない観音ヶ岳)   (鮮やかな草紅葉が唯一の彩り)  (稜線をなだらかに下る)

  (薬師ヶ岳下から中道へ)     (雨の長い急坂を下る)    (小武川渡渉で青木鉱泉着)

★道で出会った花

   フジウツギ?(青木鉱泉)    ノコンギク?(青木鉱泉)    ツリフネソウ(青木鉱泉)

  ヤマアザミ(青木鉱泉)       キオン(第3堰堤)       オオカサモチ(第3堰堤)

   コウゾリナ(第3堰堤)      カニコウモリ(第3堰堤)    シラヤマギク?(第3堰堤)

  ヤマゼリ?(第3堰堤)    アキノキリンソウ(南精進ヶ滝)  ホソバトリカブト(南精進ヶ滝)

 トモエシオガマ?(南精進ヶ滝)サラシナショウマ(南精進ヶ滝)  キツリフネ(南精進ヶ滝)

     ウド(白糸ノ滝)       ハンゴンソウ(白糸ノ滝)     ヤマハハコ(白糸ノ滝)

  ホタルブクロ(鳳凰小屋)     ヤナギラン(鳳凰小屋)    コバノコゴメグサ(鳳凰小屋)

  シラヒゲソウ(鳳凰小屋)    タカネビランジ(地蔵ヶ岳)   コケモモの葉?(観音ヶ岳)

★ルート断面図


★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       北岳・甲斐駒
・2万5千分の1地形図  鳳凰山

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