屏風山(1354.2m)

 

★ひとこと   「河内谷から越美国境の山容の美しいヤブ山へ」

紅葉の始まりかけた山頂直下の稜線


★行った日   2012年9月29日(土) 曇時々晴 単独

★コース

高槻4:05(名神、北陸道)=木之本IC(R303、R417、県道270、県道255、折越林道、河内谷林道)=7:57河内谷林道ゲート8:12→登山口9:12→取り付き9:39→10:18休憩10:25→稜線出合10:41→12:03(1354.2m)屏風山12:23→稜線出合13:08→取り付き13:40→14:03登山口14:11→15:04河内谷林道ゲート15:12(河内谷林道、折越林道、県道255、R157、R21、県道258)=大垣IC(名神)=高槻19:30

 越美(えつみ)国境にあり、能郷白山(のうごはくさん)と平家(へいけ)岳の中間に位置するヤブ山で山容の美しい屏風山(びょうぶさん)だ。交通不便な山なので早朝出発、滋賀県側から徳山ダムを経て樽見(たるみ)へ、現在、R157の能郷(のうご)・黒津(くろづ)間が不通のため、樽見から県道255(根尾谷汲大野線)で上大須(かみおおす)を経て折越(おりこし?)林道で越波(おっぱ)経由、走り易い地道の河内谷林道に入り、ゲート手前に路駐だ。余談だが、左門岳(さもんだけ)(1223.6m)は上大須の先のダム、大白木山(おじろぎやま)(1234.5m)は折越峠が登山口だ。
 ゲート横から林道を進み、20分ほど先の斧内谷の治山工事現場を過ぎると草深い道となり、道端の秋の草花に気を紛らわせながら歩く。ゲートから約1時間進むと樹間から屏風山頂上がちょっと見え、その先が古い立派な標識のある屏風山登山口だ。夏草の生い茂った踏み跡をたどって涸れた河内谷の河原へ下り、二股から左の屏風谷に入る。正面の砂防ダム堰堤の左端の梯子を利用して上流の河原に出て、谷筋を渡渉しながら進む。小滝の右岸を通り、倒木を避けながら歩くと左岸に、表示は見当らなかったが赤布と残置ザイルが現れる。初めは急坂を四つん這いになってよじ登るが、すぐに手掛かりの木の根の露出した急坂となる。体重を足だけでなく手でも引っ張りあげるので意外に楽だ。シャクナゲを避けつつ取り付きから約1時間頑張ると小灌木帯にブナが散在する斜面となり、大杉の根の露出した稜線出合だ。

   (河内谷林道ゲート)     (草深い林道を延々と歩く)   (林道から見えた屏風山(右))

  (トチノキ?が登山口目印)     (林道わき登山口)         (涸れ沢に降りる)

    (左の屏風谷を堰堤へ)      (堰堤左の梯子を上る)      (小滝の右岸を行く)

    (倒木をかいくぐって進む)   (屏風谷をさかのぼる)   (ザイルのぶら下がった取り付き)

  (初めは四つ足でよじ登る)  (意外に登り易い木の根の急坂) (シャクナゲを避けつつ登る)

 (ブナが現れると稜線は近い)      (稜線出合)         (ヤブっぽい稜線を進む)

 ヤブっぽい稜線を少し下って大杉の根っこの絡まった所を乗り越え、灌木の混じる笹薮稜線を登る。踏み跡があるので助かるが、顔位まである笹ヤブを掻き分けて登る。この辺りがきょうの最悪の場面だ。徐々に勾配がきつくなると共に腰位までの笹ヤブとなり、両手で笹を手掛かりに急坂を登る。同時に視界も開け、白山初め奥越の山々が姿を現し始めた。目の前のピークを越える度に次のピークが現れるのにがっかりしながら頑張ると、三角点小広場のある屏風山頂上だ。文字通り360度の大展望だ。台風17号が近づいているので透き通った空気ではないが、越美国境に近い峰々が壮観だ。山頂から展望の良い急坂を慎重に下り、樹林帯に入ってからもゆっくり滑らないようにして屏風谷に下り立ち、長い長い林道歩きでゲートへ到着だ。ゲート手前で出会った男性の真っ白な飼い犬がつきまとって離れず、出発しても車の前を走ってどこまでも先導、帰れなくなったら大変と、1キロほど走ってやっと抜き去ったのが印象に残った。帰りは、樽見まで往路通りだが、以降、R157を南下、本巣(もとす)市内と大垣市内で渋滞に遭遇。R21で新規開通の大垣西ICの標識はなく遠回りの大垣ICへ、今度はこのICは上下線別々のゲートのため名古屋方向へ入ってしまい、次の岐阜羽島ICでUターン、トラブル続きで4時間半かかってやっと帰阪した。
 越美国境近くの山から眺めるとすぐにそれと分かる山で、山頂から360度の大展望が素晴らしい。ヤブ山との評判だが、稜線の一部以外はそれほどでもなく、法恩寺山(ほうおんじさん)から経ヶ岳(きょうがだけ)への稜線の藪コギよりずっと楽で、踏み跡をたどれば問題ない。また、取り付きから稜線出合までの急坂も比較的登り易く、蕎麦粒山(そむぎやま)よりずっと楽だ。ただ、1時間の林道歩きは忍耐が必要だ。


 (大木杉の根っこを乗り越える)  (やっと見えた屏風山頂上)   (灌木の混じるヤブを登る)

  (踏み跡のある笹薮を行く) (両手で笹を引っ張って登る急坂)(ほんのり紅葉した山頂直下)

          (屏風山頂上から福井県勝山方面、西南〜西〜北〜東北を望む)

         (屏風山頂上から岐阜県美濃加茂方面、東北〜東〜南〜西南を望む)

  (屏風山三角点小広場)   (三角点広場のオヤマリンドウ)  (山頂から白山を望む)

   (急な笹ヤブ稜線を下る)     (杉古木の稜線を下る)       (屏風谷を下る)

 (河内谷林道ゲートへ帰り着く)(R157の根尾・黒津間迂回路) (折越林道入口の記念碑)


★道で出会った花

   キンミズヒキ(林道)         ミズヒキ(林道)          ミゾソバ(林道)

    ツリフネソウ(林道)      アキチョウジ(林道)        タツナミソウ?(林道)

    ヤマゼリ?(林道)        イナカギク?(林道)     カメバヒキオコシ(屏風谷)

    ホツツジ(稜線)         オヤマリンドウ(山頂)     ゲンノショウコ(林道)

★ルート断面図


★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)


(参考地図)
・2万5千分の1地形図  平家岳

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